【立ち読み】『スーさんの「ガリガリ君」ヒット術』


本日発売の書籍を、
少しだけ立ち読み!

仕事で悩むすべてのビジネスパーソンに、勇気をもってもらいたい。
生みの苦しみを感じている商品開発の担当者に、少しでもヒントを与えたい。
将来モノ作りを目指す若い人に、売れるモノをどう作るのか、知ってもらいたい。
やがて社会に出る高校生や大学生に、社会に出る前の心構えを伝えたい。

そんな思いにかられ、
私の経験が少しでもお役に立てばと思い、筆を執ることにしました。

「はじめに」より

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第1章
自分らしく働く

理不尽な評価はいちいち気にしない。
必死にやったのであれば、胸を張れ

社会に出ると、上司から「予想外の」あるいは「理不尽な」ひどい評価を受けることがあります。これは、どんな会社にも当たり前にあることなのです。このことをよく覚えておいてください。

当たり前のことだと知っておけば、深く傷つかずにすみます。

人は、子ども時代からずっと、他人からの評価にさらされます。

小学校時代、通信簿をつけるのは、「自分」ではなくて「先生」。
つまり他人です。中学、高校、大学までずっと同様です。さらに、共通しているのは、学生時代の評価は、割と納
得できることが多いという点です。

国語のテストで0点を取ったら、通信簿の評価が「1」だった。「まあ、仕方ないな」となんとなく合点がいく。100点満点中100点を取ったから、通信簿の評価は「5」だった。「やっぱりね、徹夜で勉強をした甲か斐いがあった」と胸を張れる。

100点を取ったのに、評価は「1」だった、ということは、出席日数が足りないなど特別な場合を除いては、基本的にはないでしょう。

ところが、社会に出ると変わります。学生時代には想像もできなかったことが起きます。
自分は「100%うまくやった」と思い、上司も「よくやったな」と褒めてくれたのに、あとになって「なぜ、あんなことをやったんだ!」と怒られることがあります。
たとえば、かつて原油価格が右肩上がりの時代に次のようなことがありました。
需要が多く、入手困難を極めていた時期に、知り合いのある商社マンがコネクションを使って、何とか大量に原油を購入する契約を結ぶことができました。
この時、会社側は「よくやった!」と褒め、高く評価してくれたそうです。

ところが、翌年、原油価格が暴落。会社としては、契約した当時の価格で原油を買わなくてはなりませんから、大きな負担になります。そのため、「なぜ、契約したんだ!」と責任を追及してきました。当人からすれば、「手の平返し」の仕打ちです。

原油価格が暴落したのは、その商社マンのせいではないし、普通に考えれば、おかしな話です。ですが、こうしたことは、社会に出るとごくごく普通に起こります。

しかも、「私のせいではありません」と言ったところで、聞き入れられず、そのまま評価に直結してしまいます。
もちろん、低い評価です。社会にはそういう面があります。

経験がなく、まだ、社会についての知識が浅い若手社員の場合、このようなケースに直面すると、「理不尽じゃないか」と腹を立てたり、「自分はダメだ」と落ち込んだりして、なかなか立ち直れないでしょう。
しかし、腹を立てたり、落ち込み続けたところで、何にもなりません。
では、どうすればいいか。

2つの角度から思考することです。

まずは、「誰のために働いているのか」を考えてみる。
「親」のためでしょうか。それとも、「会社」や「上司」のためでしょうか。
人によって、考え方は違うかもしれませんが、基本的に「働くのは自分のため」だと考えたほうがいいでしょう。

自分のためなのですから、仕事上で直面したあらゆることを、自分の糧としてとらえます。そして、会社は他人が自分を評価するところであり、それは、自分ではどうにもできないことだ、と割り切ることが大切です。
もし、社会に出て自分で自分を評価したいと思うのなら、会社を興すしかありません。
もうひとつは、「自分として満足いく仕事ができたのかどうか」を考えてみること。一生懸命仕事に食らいついて、自分として満足しているのなら、胸を張っていましょう。

 


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