【INTERVIEW】桜田ひより/ドラマ『犯罪症候群Season1』、7月29日公開映画『東京喰種 トーキョーグール』と出演作品が続く今期待の若手女優。躍進する14歳の素顔とは?

【INTERVIEW】桜田ひより/ドラマ『犯罪症候群Season1』、7月29日公開映画『東京喰種 トーキョーグール』と出演作品が続く今期待の若手女優。躍進する14歳の素顔とは?


2017年だけでも『相棒15』、『嫌われる勇気』、『ホクサイと飯さえあれば』、『東海テレビ×WOWOW 共同製作連続ドラマ 犯罪症候群Season1』と4本のドラマに出演し、7月29日公開映画『東京喰種 トーキョーグール』でも重要な登場人物・ヒナミ役を演じることが発表となった。14歳とは思えないしっかりしたプロ意識を感じさせたと思いきや、可愛い中学生の顔をのぞかせる。そんな魅力的な桜田さんに話を聞いた。

写真/浦田大作 文/山岸若菜

4512

――まずは「犯罪症候群」の真梨子役に決まったときの感想は?

1回台本を読んだ時に、すごいいろんなものを抱えてそうな女の子だなって思いました。もちろん真梨子ちゃんの年代だと反抗期だったりもするんですけど、真梨子ちゃんの反抗期は普通の人の反抗期とちょっと違っていて。お父さんが好きで裏切られたって思ったからこそ反抗しているっていう、根っこの部分が違うので結構すごい難しい役だなと思いました。 

――真梨子ちゃんはお父さんが刑事を辞めてしまったショックで反抗するようになってしまったと思うんですが、その前の真梨子ちゃんはどんな女の子だったと思いますか?

本当にお父さんが大好きで、お母さんも大好きで。家族仲が良くてすごい幸せで日常が充実してた女の子だったんだろうなって思いましたね。でもお父さんが急に警察を辞めちゃって、自分なりにお父さんがなんで辞めたのか考えたけど、理由も教えてくれなかったから、なんだよ~て怒っちゃったのかなって思いました

――『犯罪症候群』では、自分でもわからないうちに犯罪に加担していたり、写真から得た個人情報を犯人が悪用していたりと、SNSの怖さも印象的ですが、このドラマに出て桜田さんのSNSへの考え方は何か変わりましたか?

やっぱりそういうのには気を付けようって思いました。真梨子ちゃんは知らないうちに隠し撮りもされていて。“自分の見えないところで”っていうのが怖いので、外歩くときはより一層気を付けるように歩いてますね。でももともと私あまり友達と写真撮ったり、SNSをやったりはしてないので…

――すごい危機管理が高いですね! でもこのお仕事をしている上で必要なことですよね

だと思います!

 

――「犯罪症候群」の5話をみて「ドラッグいったー」って部分が個人的に衝撃的だったんですが、あの部分を読んだときの感想はどうでした?

「ドラッグいったー」って思いました(笑)。「そんなに!?」って。ライブハウスに入り浸ってはいたので、あーやっぱりやっちゃうのか…って。でもまさかドラッグまでやってしまうとは思わなくて、真梨子ちゃんの中ではそれくらい傷ついてたんだなって思いましたね。

――お父さんに反発していただけの真梨子ちゃんは、すごいスピードで状況が変わっていきましたが、その怖さもありましたか?

ありましたね。まさかライブハウスでそんなことになるとはって思いましたし、本当に気をつけようって思いました。人にも気をつけないといけないなって。すぐ人を信じちゃダメだなって!

――ドラッグをしたあとお父さんが警察の仕事を手伝ってるって知った時の真梨子ちゃんの動揺もすごかったですよね

お父さんが警察の仕事をしているって知ったときにはドラッグをしてしまった後で…。その事実に物凄い動揺して、自殺未遂までしてしまう。あの動揺でお父さんのことを好きな気持ちはずっと変わってなかったんだろうなって思いました。もうドラマは撮り終わっているんですが、今後の真梨子ちゃんがどう変わっていくのか楽しみにしてほしいです。

――『東京喰種』にヒナミ役で出演されることが発表になりましたが、ヒナミ役に決まったときはどう思いましたか?

原作を読んで、絶対ヒナミ役をやりたいと思っていたので、すごく嬉しかったです。自分が見てきたキャラクターを自分で演じられるのはすごい幸せなことだなって思いました。

――ヒナミ役を演じる上でなにか準備していったことってありますか?

ヒナミは、「人を食べなくては生きていけない」ということに葛藤があるので、そこをきちんと頭に入れて演じていました。

――ヒナミを理解して、お芝居でぶつけたというような…

そうですそうです

――お芝居をしていく上で、言われた言葉ってありますか?

そうですね。なんだろう…。でも、最初に“もしこういうことが起きて君だったらどうする?”ってたくさん質問されて、答えを出したら「その答え通りにやってみて」って言ってくれて。でもその聞かれた事によって改めて自分の気持ちを理解できたというのはあります。

 ur6_4730

――事前に結構考えさせてもらってそれを演じることができたんですね。ちなみに桜田さんに決まった理由って監督に聞かれました?

あ、聞いてないです…聞いてない!聞かないと!それ、今後の為に憶えておかないと(笑)。今度会ったら聞いてみます!

――桜田さんがヒナミにピッタリだったのかな?ぜひ聞いてみたかったです。『東京喰種』は作品の内容でまだ言えないことも多いかと思うんですが、話せる範囲での撮影エピソードってありますか?

これ言っていいのかな…う~ん(悩む)。…すごい明るい現場でした(笑)!もちろん深刻な感じのシーンも多かったんですが、明るい現場でしたね。あとは、みんなアクションとか頑張ってて。私が撮影している隣のスタジオでアクションの練習をしてたので、すごい!って思いながら見てました

――桜田さん自身についてもお伺いしたんですが、女優さんになろうと思ったきっかけはなんだったんですか?

5歳からこのお仕事をやっているんですけど、きっかけは私自身あんまり覚えてないんですけどお母さんが言うには、お昼の再放送ドラマを見ていた時に、私が「これに出たい」って言ったらしくて。じゃあちょっと1年くらいやってみようかってなったら、意外と楽しくなっちゃってずっと続けてます。

――記憶には無いけど、自分でやりたいって思ったことがきっかけなんですね。ちなみに視聴者の立場として好きな作品はありますか?

そのきっかけとなった再放送していたドラマが『相棒』なんですよ。

――え?『相棒』って今年出られてましたよね?

はい!この前出演させて頂いて。夢が叶いました!もうすごい夢だったので、『相棒』に出れるって知った瞬間泣きました(笑)。

――生右京さんを見られて…

もう、“本物だ~”ってなりました(笑)。手震えました。ずっと“あーすごい”って思って。現場でも異常に緊張して。いつもはそんなに緊張しないんですが、そのときは特別緊張しました。

 

――緊張って自分でどんなカタチでわかりました?

もうなんか、なんて言うんだろう。心臓のバクバクが自分の耳に聞こえるくらい!自分でもあぁ凄い緊張してるって思って。もう動けない!この場所から動きたくないって感じでした

――『相棒』を好きだったことは水谷さんには伝えたんですか?

はい!“じゃあ夢が叶ったね”って言ってくださって。すごい幸せな時間でした。今でも夢だったんじゃないかなって思うくらい幸せでした

――(笑)終わりたくなかったですね(笑)

終わりたくなかった…。

――でもあの役ならまた出れるかもしれないですよね。出てくれるといいなって思います

私も出たいなって思います(笑)

――この『相棒』のときも思ったんですが、『明日、ママがいない』も『にがくてあまい』も全部違う人物なのかなと思うくらい桜田さんとイメージがつながらなくて。でも印象には残っていたので、それを14歳で表現できるってすごいなと思うんですが、役を演じる上で、まず考える事ってどんな事ですか?

 どんなことだろう…。でも参考として、もし自分がこうだったらっていうのは取り入れてます。その子の気持ちじゃなくて、もし自分がこうだったらって自分の立場で考えたり。まぁ参考としてなんですけど。その立場でいろんなものを見たり聞いたりします。『明日ママ』の時はピアノを弾いてたんですけど、その練習とかも凄いたくさんあったので、より外からの刺激をもらって入り込めました。

 

――ピアノはやってなかったんですか?

やってなかったですね。あれも音に合わせて弾いている動きをするんですけど、でもその中でもちゃんとした手の動きがあったので、撮影がない時はピアノの練習をしてました。

――これからやってみたい役柄とかはありますか?

すごい個性的な女の子をやってみたいです!例えば、もの凄く暗いとかもの凄く天然とか極端に振り切っているのは面白そうだなって思います。自分に当てはめることもできない、想像つかないくらいの子をやってみたいです

――夏には舞台もありますよね。舞台は初めてですか?

初です。“あぁ私舞台に出るんだ”って思いましたね。あぁ凄いって(笑)。何回も舞台は見た事あるんですけど、やっぱり生で観たときの伝わり方って凄いなって思ってました。その場でお芝居をやっているってことに心がうたれて。あと、舞台だとお客さんがそれぞれ好きな場所を見れるから、自分がずっと見られているなって気持ちでやらなきゃなって思ってます。

――楽しみですか?

うーん。今は楽しみより不安な気持ちの方が大きいです。でもやってみたら楽しさの方が強くなると思います。昔から人前でなにかをやるのが凄く苦手なんですよ。恥ずかしいんです。学校でもみんなの前で発表とかが本当に凄いムリで!でもなぜか映像の世界になると大丈夫なんですけど、それが舞台でも大丈夫かどうかはまだわからないのでそれもドキドキしてます。でも楽しみたいです!

――じゃあ最後に、14歳と言う今の年齢をどう思いますか?

14歳は…義務教育最後の年(笑)今中学3年生なので。

――(笑)。高校になるとやれる事の幅も広がりそうですね

そうですね。でも学生じゃないと味わえないこととか、青春とかもあると思うので、しっかりそれも味わっとこうと思います(笑)


 ●プロフィール
桜田ひより/さくらだ・ひより

2002年12月19日生まれ、千葉県出身。主な出演作はドラマ『明日、ママがいない』『ワイルド・ヒーローズ』、映画『脳内ポイズンベリー』『にがくてあまい』など。2017年もすでに『相棒15』、『嫌われる勇気』、『ホクサイと飯さえあれば』、『東海テレビ×WOWOW 共同製作連続ドラマ 犯罪症候群Season1』と4本のドラマに出演しており、7月29日公開映画『東京喰種 トーキョーグール』にも出演が決定。舞台「大きな虹のあとで~不動四兄弟~」8/29(火)~9/3(日) 中野ザ・ポケット 公式HP → http://www.ken-on.co.jp/stage/nijiato/