初めての高松への旅

初めての高松への旅


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美味しいもの、美味しいお店、旅やお買いもの。
食いしん坊のファッションライター・arikoさんが紹介する
暮らしを楽しくするヒント。

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 今回は先日訪れた高松のことをお話ししてみようかと。

私にとって初めての四国訪問。
今回の高松への旅のきっかけになったのが、以前から愛飲しているマルベリーティ-を作っている西森園という創業75年になる高松きって老舗の日本茶専門店とご縁ができて、原料の桑の葉の収穫が近付いてきたので自生の畑を見に来ませんかと誘って頂いたから。

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公私ともに仲よくさせていただいているハワイのコーディネーターのマヤさんが西森園の奥さまと大学の同級ということもあって、日本に里帰り中に仲良したちが集まるというので思い切ってそこに合流させてもらうことになったのだ。

その日午前中に仕事があったので、午後の便で羽田空港を飛び立って約一時間で高松空港に到着。そこから車で小一時間、今夜の宿泊先となる宇多津町へ向かった。
瀬戸大橋の四国の玄関口でもある宇多津は鎌倉時代から多くの寺院が建立されている歴史のある街。古い町家が残った通称「古街」と呼ばれるエリアにある一軒の町家が今夜の宿である「古街の家」。
風情のある古民家の中に入るときれいにリノベーションされ、思わず歓声を上げるほど素敵な空間が広がっていた。

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先発組に合流して夕食に高松のローカルフード、骨付き鶏を始めとする鶏料理に舌鼓を打ってから、古い街並みをそぞろ歩いて老舗の料亭が営むカフェ名物の出汁巻きサンドイッチを夜食に求め、それをお供に夜遅くまで話が弾んだ。

翌朝は雲ひとつない快晴。四国といえばお遍路さん。せっかく四国に来たのだからと、古街の家からも近い、四国八十八ヶ所78番の札所である郷照寺に、ちゃっかりにわかお遍路となり厄除けのお参りをできたのもいい経験になった。

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そしていよいよ今回のいちばんの目的である桑畑へ。
深い山を縫うように走って到着したその場所には山の傾斜に沿って自生している桑の畑が広がっていた。収穫を待つばかりの青々とした若葉が眩しく、風に揺れる木々の様子はのどかで見るだけでデトックスできるのではと思ってしまうほど。オーガニックなどという言葉もない時代から自然農法で育てられてきた桑の葉は農薬とは無縁。

そしてこの桑の葉を収穫するのは昔から桑を育てているおばさまたち。マルベリーティーのパッケージに描かれている通りのいでたちで急な斜面もものともせず、すべて手摘みすると聞いて本当に感心してしまった。いくら慣れているとはいえ、こんな急な斜面で作業するのはどんなに大変なことだろう。
摘んだあとも全てが手作業で進められて作られるというマルベリーティー。きれいなグリーンとノンカフェインの優しくまろやかな味わいはこんなふうに大切に作られていることがわかってなんだかとてもうれしくなった。これからはもっと大切に味わわなければ!

香川を代表するイサム・ノグチの庭園美術館もとても素敵だったけれど、いつかふと思い出すのはこの美しい緑の景色かもしれないなあと思いながら桑畑を後にした。

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高松で楽しみにしていたもののもうひとつは本場の讃岐うどんを食べること。うどん県という別名もあるくらい高松のひとたちがうどんを愛しているのは当然のことだから、ここは何と言っても本場でいちばん人気のお店に行かなければと意気込んでいたら、高松っ子にとって、うどんはあまりにも日常のものだから、どこがいちばんとかではなく、麺が美味しいのはココ、だしならあそこというようにその時の好みによって、お気に入りを数店使い分けていると涼しげに言われてしまった。

香川でおなじみのセルフの店(うどんを茹でたり、なかには店裏の畑で青葱を取って自分で切るなど)もトライしてみたいとも思ったが、今回はタイミングが合わずに断念。それでも朝六時から行列が途絶えないという人気店「うどんバカ一代」と車にわざわざ乗って押し寄せる「手打うどん 源内」に行くことができた。

「ばかいち」の通称で愛されている前者では茹でたての熱々うどんに生卵をからめてそこにバターを加えた釜バターとうどんもつゆもシャキッと冷たいひやかけをシェア。どちらもうどんの喉ごしよくあっという間に完食。
ああ、今考えてもまた食べたくなるほど!

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 源内のかしわうどんと名物のカレーうどんも美味しかったなあ。

どちらのお店でもお土産用の半生タイプを大量買いして持ち帰り、しばらくうどん充な日々を楽しむことができた。他にも瀬戸内の新鮮な魚介、きゅんと酸っぱいすだち、鶏モツ入りのお好み焼き、餡子入りのお餅が入った白味噌仕立てのお雑煮など、高松ならではの味覚を存分に楽しんだ今回の旅。
お土産も上品な和三盆糖に生み立ての地卵、じゃこ天に「おいり」と呼ばれるカラフルで愛らしい餅菓子(あられ)、まだ芯も出来ていない新にんにくなどなど、食いしん坊を満足させるラインナップで帰りのトランクはいっぱいに。

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瀬戸内海の島めぐりもしてみたいし、金毘羅さんでおいりソフトクリームも食べたいし、まだまだしたいことがたくさんの高松。必ずまた来ると約束して…。
大好きな場所がまたひとつ増えた。

 

*次回は7月10日(月)更新予定です。

 

『arikoの食卓』

 『arikoの食卓 -もっと食べたい-』

Written by ariko
ariko

CLASSY.、VERY、HERSなどの表紙やファッションページを担当する編集ライター。日々の食卓をポストしているInstagramが、センスあふれる美味しそうな写真と食いしん坊の心を掴む料理で話題に。現在、フォロワー数は78000人を突破。Instagram@ariko418

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