十五夜お月さん

十五夜お月さん


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季節ごとの小さな幸せ、家族と楽しむ年中行事。
杉浦さやかさんがスケッチする折々の暮らし。
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0909_september

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月を見るのは好きですか?
私は大好きです。
夜空に輝く月を見ると、心がすーっと静まって、洗われるようなイメージ。
月はきっと誰にとっても身近で、それでいて遠く、神秘を感じる不思議な存在。
秋の美しい月を観賞して、収穫物のお供えをするのが「中秋の名月」、
十五夜です。 

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節分、ひな祭り、七夕、いろんな行事が新暦で行われるようになっている昨今。
古来日本では、中国から伝わった、
月を中心とした暦(旧暦)で一年がまわっていました。
新月が新しい月の始まり。
月がどんどん満ちてゆき、15日あたりで満月。
今度はかけてゆき、また新月がやってきて、新しい月へと移ってゆく。

新暦に切り替わる明治のはじめまで、
日本人は月と密接な暦の中で暮らしてきたのだな。
月が主役の中秋の名月だけは、
今も旧暦で行われる行事。
満月じゃないと、十五夜とは言えないもんね。 

002

 お月様を模した丸いお団子を、15個供える月見団子。
独身時代思いつきで月見をするときは買っていたけれど、
3歳の娘が喜ぶだろう、と去年はおとうふ白玉を手作り。
しかし豆腐を入れすぎちゃって、
「……豆腐?」という味わいになってしまいました。

あくまでも私の腕の問題なのだけど、
今年は好きなものを作って、お供えするつもり。
それは、「わらび餅」。
友人の家に遊びにいったとき、出てきたのがお手製のわらび餅。
やわらかくてすごーく美味しかった。
「こんなものを手作りするなんて!」と感動していたら、
「簡単なんだよ」とおすすめのレシピ本を教えてくれたのです。
丸くはないけれど……まぁ気分、気分。 

003去年は曇り空で、
遅い時間にようやく顔を出してくれた十五夜お月様。
今年はすっきり晴れて、
月光を浴びながらのお月見を楽しめますように。

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Written by sugiura sayaka
sugiura sayaka

杉浦さやか(すぎうら・さやか)/1971年生まれ。日本大学藝術学部美術学科卒。大学在学中の1993年よりフリーのイラストレーター。 独自のタッチと視点で描くイラストエッセイが人気を博し、街歩き、旅、映画、おしゃれなど様々なテーマで執筆。『週末ジャパンツアー』『上海を歩こう』『はじめてのハワイ』(小社)、『スクラップ帖のつくりかた』(KKベストセラーズ)、『レンアイ滝修行』(祥伝社)、『うれしいおくりもの』(池田書店)、『おきにいりと暮らす ABC』(白泉社)など著書多数。最新刊は『マーマリング・トーク おしゃべりなつぶやき』(二見書房)。

»https://twitter.com/saa_aya

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