すぐに温まる冷え対策!パート②植物の力で冷え性改善



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ハーブでぽかぽか! 植物療法士が教える冷え性改善メソッド

厚着をしても、カイロを貼っても改善されない……そんな頑固な冷えには、植物の力を借りてみましょう。お話を伺ったのは、数々のセミナーやカウンセリングを行なっている植物療法士(ルボア フィトテラピースクール副代表、 「INTIME ORGANIQUE」ブランドディレクター)の南上夕佳さん。
「ストレス、運動不足、筋肉が少ない、女性ホルモン量の低下など、冷えの原因はさまざまあると考えられていますが、冷えが問題なのは、月経痛、不妊、月経不順、更年期など女性特有の疾患が引き起こされるといわれているからです」と南上さん。
「植物療法で冷え対策をするときには、“塗る”“飲む”という2つのアプローチが有効です。血流を良くして冷えを改善することができます」とのこと。おすすめのハーブや精油と、その取り入れ方を聞きました。

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①手足の冷え

手先や足先の末端冷え性に悩む人も多いはず。筋肉量が少ないことや、血行が悪いことが原因だといわれています。手袋や靴下で外側から温めても、なかなか温まらないのが特徴です。

【ハンドクリームに精油をプラス】
手足の冷えにおすすめなのは、冷えを緩和する効果のあるマジョラムやゆず。手軽に取り入れるなら、精油をハンドクリームに混ぜて塗るのがおすすめです。
普段使っているハンドクリーム(合成香料の入っているものは避けて)に少量を混ぜて手や足に塗りましょう。精油は刺激が強いので直接肌に塗ることはできませんが、ハンドクリームが媒介してくれることで、問題なく塗れるようになります。ハンドケアも同時にできるのがうれしいですね。
もちろん、キャリアオイル(ホホバオイルやスイートアーモンドオイルなど)に精油を数滴混ぜ、手先や足先になじませるだけでも効果抜群です。

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マジョラム5mL 2,592円(税込)、柚子(ゆず)5mL  2,376円(税込)/ともに株式会社サンリツ

 【手浴・足浴】
お風呂に入ったのに、手足が冷えて眠れないというときは、洗面器にお湯を張り、塩と混ぜた精油を溶かして手首から先、足首から先を浸ける手浴・足浴をしてみましょう。
精油はマジョラムやゆずのほか、ジンジャーやオレンジもおすすめ。手首や足首には血管が集中しているため、そこを温めるだけでも体全体がぽかぽかして眠りやすくなります。

【シナモンドリンク】
温かい飲み物にシナモンパウダーを入れて飲むだけでも、血行が良くなります。シナモンは「桂皮」とも呼ばれ、漢方でも体を温める生薬として知られているもの。紅茶やコーヒーに入れるだけなので、オフィスでも簡単に取り入れられますね。カフェにも自由に入れられるシナモンパウダーが置いてあることがありますよね。見かけたらぜひ入れてみてください!

 

②子宮の冷え

□お尻や太ももを触ると、手よりも冷たいと感じる
□月経痛がある

上記のどちらかに当てはまる人は、子宮が冷えている可能性があります。なかなか自覚できない子宮の冷えは、さまざまな女性疾患を引き起こすといわれています。

【よもぎ風呂】
飲んだり食べたりすることで、造血作用が期待できるといわれるよもぎは、月経で毎月血液を失う女性にぴったりの植物。冷えの改善効果もあり、韓国では「よもぎ蒸し」も昔から行われています。自宅でやってみるなら、よもぎ風呂がおすすめです。市販されている乾燥よもぎをお風呂に入れるだけ。ただ、42〜43度のお風呂の温度では、よもぎの細胞壁が壊れづらく、十分にエキスが出ません。鍋でコトコト煮出したものをお風呂に入れるとより効果的です。

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よもぎ湯 7パック入り 700円(税込)/ゆいの里

 【仙骨に塗る】
尾てい骨の上、平らな逆三角形になっている部分を仙骨といいます。ここに、キャリアオイルで希釈した精油を塗りましょう。おすすめは、血行促進作用のあるローズマリーやシナモンの精油。仙骨は骨盤の真ん中にあり、生殖器を守る部分でもあります。ここを温めることで子宮も温めることができます。

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ローズマリー シネオール5mL  1,512円(税込)、シナモンリーフ5mL  1,728円(税込)/ともに株式会社サンリツ

 【ティザンヌ(ハーブティー)】
植物の力を取り入れる方法としておなじみのティザンヌ(ハーブティー)。冷えを改善するハーブなら、ヴァンルージュが効果的です。ヴァンルージュは、実のなる前の赤ぶどうの葉。ポリフェノールが豊富に含まれており、血管を拡張して血行を促進するといわれています。フランスでは、不妊に悩む女性にもよく処方されるハーブです。ハーブティーを入れるときは、お湯200ccに対して大さじ1杯くらいの茶葉を使います。一度沸騰させた90度〜100度くらいの熱いお湯を注ぎ、蓋をして10分ほど蒸らしましょう。

【タンチュメール(ハーブチンキ)】
じっくりとハーブティーを入れる時間がないという人には、タンチュメール(ハーブチンキ)が適しています。タンチュメールはハーブをアルコールやグリセリンに浸けて成分を浸出させたもので、水やお湯に入れて飲むだけなので簡単です。おすすめは、ギンコのタンチュメール。ギンコはイチョウの葉のことで、血管を拡張して血行を促進する作用があります。また、記憶力や集中力をアップさせてくれるので、仕事の前に飲むのにぴったり。100ccくらいの水やお湯に20滴ほど入れて飲みましょう。
※使用する製品に記載されている用法・容量に従ってください。
※体の不調をケアしたい場合には、メディカルグレードのハーブでなければ効果が期待できませんので、専門店での購入をおすすめします。

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【HERBORISTERIE】タンチュメール ギンコ100g 2,808円(税込)/CosmeKitchen

 

デリケートゾーンのケアと冷えの関係

南上さんは、植物療法ブランド「ルボア」のデリケートゾーンや女性のパーツケア専用プロダクツ「INTIME ORGANIQUE byルボア」のディレクターでもあります。「デリケートゾーンは、子宮をはじめとする女性器と直結する部分。正しくケアしたり、マッサージすることで、血行が良くなり冷えも改善していきます」と南上さん。でも、デリケートゾーンのケアってどうしたらいいかわからないですよね。まずは、デリケートゾーンをオーガニックの弱酸性専用ソープで体を洗って保湿することがおすすめです。

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pHケアもできる弱酸性のデリケートゾーン洗浄ソープ。アンティーム フェミニン ウォッシュ100mL 2,160円(税込)、デリケートゾーン、Vライン、ワキ、乳首などに使える保湿&美白クリーム。アンティーム ホワイト クリーム100mL 2,808円(税込)、肌にやさしいオーガニックの潤滑ローション。アンティーム ローズ ローション100mL 3,240円(税込)/ともにIntime organique

 さらに、デリケートゾーンにも安心して使えるアイテムで、膣内や会陰部、鼠蹊部をマッサージし、血行促進しましょう。

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膣や会陰部をやわらかくほぐすマッサージオイル。インティメール バーシングオイル30mL 10,800円(税込)/Intime organique

 大自然に生きる植物の力を身近に取り入れて、自分の体と向き合いながら、冷えを改善していきましょう。

PROFILE

南上夕佳(なんじょう・ゆか)

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植物療法士 / INTIME ORGANIQUE by lebois Director
ルボア フィトテラピースクール 副代表
植物療法専門校「ルボア フィトテラピースクール」にてAMPP(仏植物療法普及医学協会)認定資格取得後、自身の体験を活かし「女性の幸せ」をベースに、老舗百貨店やスクールで数々のセミナーやカウンセリングを行う。現在は日本における植物療法の第一人者 森田敦子とともに啓蒙活動を行いながら、ルボア フィトテラピースクールの講師や女性のパーツケアブランド「アンティーム オーガニック by ルボア」のディレクターも務める。

☆ルボアフィトテラピースクールHP
http://www.phytoschool.com/

☆Instagram(南上 夕佳)
@yuka_nanjo

 

文/明道聡子