【日本〇〇ブス図鑑】秘密主義科/欲望全隠しブス

【日本〇〇ブス図鑑】秘密主義科/欲望全隠しブス


累計25万部を突破した「オトナ女子シリーズ」のイラストレーター・つぼゆりさんの連載がスタート!ブスが美人に勝るもの、それは推しへの愛」をテーマに、自身のオタク道から導き出した、「好きをこじらせてしまう、ブスの熱量」をアツく語ります!

 

「私そういう話はちょっと…下品じゃん?」

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自らの欲求を全隠ししていることで精神のピュアさを保っているブスがいます。このタイプは近年多くなっており、いわゆる清楚ビッチと同じ性質のブスなのです。

なぜ隠すのか? ネットの普及によりスマホ1つで自分の欲求がドンピシャで充たされる時代になったこともあり、変に欲望を外に持ち出さなくなったのです。「草食男子」や「恋愛離れ」も、もしかするとこういう背景があるのかもしれません。

正しくは、昔と変わらない欲求度合いだったとしても隠せてしまうから。他人から見えなくすることがで相手に弱みを見せずに生きることができるのです。しかし、1つ蓋をあければ欲求のコミュニティと多く繋がっていたりするものです。

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さて、そうなってしまった理由ですが、美人は欲求がだだ漏れていても「エロい」「可愛い」などのくくりに入るのに対し、ブスが欲求を全放出するとただ「気持ち悪い」と見られがちな点にあるでしょう。相手にどうこうして欲しい! と求めるのはブスのできる行動には存在しないのです。

 

スマホを通して眺める「傍観の愛」。

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手に入れるなんておこがましい…一種のファン心理でしょうか。何かのファンになると、まず手に入れたい。その次に、私を知ってくれればいい。その次に、もはやあなたが存在してくれればいい。今日も生きていてくれてありがとう!となると思うんですね。欲求全隠しブスは常にその「存在してくれればいい」ポジションにいると思うんです。

そのコンテンツがありさえすればいい。多くは欲しがらない。好きなタレント、俳優、アーティスト、キャラ、に対する感情を磨きに磨き、なめらかな輝きを持つ愛へと進化させたのです。その全てが詰まったスマホ、パソコンは誰にもみせません。

それは「隠す」というより「隠れた世界を覗く」という感覚に近いのではないでしょうか。その世界の住民ではないけれど、ひっそりとその世界を眺めている…そんな自分を客観視し、「その世界を覗く自分」=ピュアさを。「欲望の世界を覗く」=欲求を。うまいバランスで満たしているのです。ですから欲求を満たしているにも関わらずピュアでいれるんですね。そうして自分を守っているのです。

しかし、隠しているからこそ新しい情報を仕入れにくいという点もあります。他人のアンテナから情報を仕入れるのはとても重要ですが、その情報源はこのブスにはありません。

欲求全隠しブスは人の話題に対して「私は興味ないな~(欲望全隠し)」という部分があまりにも多いため「つまらない人」と思われたり「なにか隠してる本性を見せない人」というくくりに入れられてしまい、相手側もあまり心を開こうとしないため何の情報も交換しない平行線な関係になることがしばしば。

でも、どうでしょう。秘密の花園をこっそり覗くドキドキ感は誰かと共有しながら楽しむものではありません。彼女たちはその無言のルールを守りながら自分の欲求を満たしに、自らが作った鋼鉄の鎧の中で日々磨き上げたなめらかな愛を愛でるのです。

そうやって誰にも知られないシークレット・ラブは永遠に彼女を支え続けているのです。

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Written by tsuboyuri
tsuboyuri

つぼゆり(大坪ゆり)九州・大分県出身。多摩美術大学 情報デザイン卒業。フリーランスのイラストレーターとしてイラストレポや毎日の1コマ漫画など日々ゆるく生存中。自身も2.5次元、K-POPヲタク。

»http://cargocollective.com/tsuboyuri/12977878

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