
第3話 僕のアイデア発想道
ドラマ制作で、秋元康さんや、劇作家のケラリーノ・サンドロヴィッチさんなど、有名なクリエイターの方とご一緒する機会に恵まれています。
そんな打ち合わせでお話しすると、いつも「どこから、そんなアイデアが湧いてくるの?」と、その才能の豊かさに驚かされます。
でも、そんな鬼才はごくわずかでして、テレビ業界の大半は僕のような凡人です。
そんな凡人の僕ですが、割とアイデアが豊富だと言われることがあります(まあ、言われるよう努力しているのですが…)。
それは、密かに“誰でもアイデアを機械的に沢山出せるメソッド”(というほど大げさではないけど)を駆使しているんです。
凡人だってアイデア出したい!面白いねって言われたい!
というわけで今回は…
「凡人のための“発想道”」です。
発想道① 無理やり、フォルダー分け発想術
「フォルダー分け」とはPCでファイルをフォルダーごとに分けていくイメージのことです。
アイデア出しをする時は、できるだけテーマを細分化することが大事だと思っています。
例えば、テレビで『秋の特別番組』を考えているのだったら、まず「運動の秋」というテーマで案出しをします。
続いて「食欲の秋」というテーマで案出し、そして「読書の秋」というテーマで案出し、さらに、これら以外に「 」に当てはまるテーマはないか案出し。
そこで失恋というテーマが思いついたら、「失恋の秋」というテーマで案出し。
こうやってテーマを10個みつければ、『秋』という大きなフォルダーの中に、10個の「テーマ」フォルダーが生まれ、その10個のフォルダーの中に、10個ずつのアイデアが入ります。
アイデアをなんとなく100個考えるのは大変ですが、このようにフォルダーをどんどん小分けにしていくと簡単に浮かびます。
『秋』にまつわる番組案を100個考えたら、次は「秋以外のテーマでこの時期やる意味があるテーマは?」を考えて、もう100個案出しです。