【stand.fm『スタメンっ!!!』連載⑤大王】「M-1優勝して、そのまま15連覇するつもりだった」大王の目論見
音声配信プラットフォームstand.fmにて、1月から吉本興業の若手芸人7組による新番組『スタメンっ!!!』がスタートする。月曜から日曜まで、ネクストブレイクが期待される芸人が曜日ごとにパーソナリティを担当、個性あふれる番組を発信していく。リレー形式で繋いでいく7組の連載、第5回目は芸歴6年目の山内仁平と11年目の渡辺ポットからなる大王。昨年4月にコンビを組み、5月には劇場メンバーに、さらには年末の『M-1グランプリ 2025』で準決勝進出。最速で躍進するふたりが毒気たっぷりに語る。
取材・文/絹村千紗

――おふたりの番組は『大王のラジオキング』、毎週日曜夜10時更新です。この話を聞いた時、どう思われましたか?
渡辺ポット(以下渡辺)「僕はそれこそ、stand.fmでほぼ毎週ひとりで下ネタだらけのラジオをやってたんですよ。それが評価されたのかと思うと、ちょっと感慨深いですね」
山内仁平(以下山内)「僕もやっと来たかって気持ちでした」
渡辺「『スタメンっ!!!』待ちだった?」
山内「ありがとうございますという気持ちでしたね。『スタメンっ!!!』の黄金枠の日曜を任されるっていうのも嬉しかったですね」
渡辺「『オールナイトニッポン』のオードリーさんの枠だと思ってるんだ。土曜深夜みたいな」
山内「単独首位を目指していきたいと思います」
渡辺「それで言うと、『ニューヨークのニューラジオ』をぶっ倒せってことですかね。裏ですから」
――おふたりとも、stand.fmを個人でやられてますよね(『渡辺ポットのダメラジオ』、『山内仁平情報』)。山内さんはメンバーシップ限定投稿です。
山内「そうですね。(メンバーシップ限定で)ほぼ毎日あげてます。毎日朝7時更新ですね」
渡辺「早いな!」
山内「やっぱりお化粧しながら~とか、通勤しながら~とかで聴いてほしいんで」
渡辺「“ら~”の言い方が嫌だな」
――メンバーシップにも慣れていると思いますが、『大王のラジオキング』ではどのような内容を予定していますか?
渡辺「いや、どうしようか悩みましたよ。普通のラジオがわからないなって話もして」
山内「ふたりのラジオは広く聴いてほしいなと思ったんで。でも、いい内容が決まったんでよかったなと思います。『ラジオキング』ではレター読みをメインにするんですけど、その週一番つまらなかったレターを、けちょんけちょんに言うというのをメンバーシップでやります。陰口として」
――(笑)。言われたリスナーの方は、ある意味嬉しいかもしれないですね。
山内「でも、それ狙いでわざとつまらないのを送ってきても読まないです。それが一番寒いんで」
――コーナーもありますか?
山内「天才作家・山田ボールペンさんに全部任せてます。3つやるって聞いてるんですけど、今のところ下ネタ、ゴシップ、悪口です(笑)。内容的には、全部メンバーシップにしたほうがいいかもしれない」
渡辺「たしかにな」
山内「あえてつまんないこと言うコーナーとか、風俗レポみたいにライブを紹介するとか、方向性はそんなんだったと思います。僕らが『こういう感じのやつがいいです』って言ったのをボールペンさんがしっかり形にしてくれて」
渡辺「あとは擁護してる風にディスるって案も出たね」
山内「SNSで、“この人はこういうところがいいんですよ”って擁護する感じでもっと言っちゃってるやつとかあるじゃないですか。そういう擁護風の悪口のコーナーもやります」
渡辺「無能な味方が一番足を引っ張るみたいな」
――じゃあ本当に、大王さんらしさのある番組になりますね。
山内「それがらしさって言われるのは心外ですね。僕ら、まだ組んで8カ月のフレッシュな若手なんで。経験として、そういうのもやってみようかなという感じです」
渡辺「無理やりこういうのもやってみようかなっていう。大ベテランのイノシカチョウさんと比べたらね、だいぶフレッシュなんで」
――渡辺さんの2年先輩です(笑)。
渡辺「大ベテランでしょ!」
山内「師匠ですから。失礼のないようにしたいですね」

――ちなみにYouTube(『ユーチューブ大王』)の『ラジオ大王』は変わらず継続ですか?
山内「『ラジオ大王』はトークメインで、『ラジオキング』はレターメインでやるので。ふたつ合わせて、ようやくちゃんとしたラジオになります」
渡辺「じゃあ今まで完成してなかったの?」
山内「未完成ですね。例えば今後、ラジオの仕事が来た時にどっちも必要になるんで。本番のラジオが来た時に」
渡辺「本番だよバカ! これが本番なんだよ」
山内「トークもレターも、どっちも練習しとこうって」
渡辺「これは練習の場じゃねぇんだよ。『スタメンっ!!!』は公式戦なんだよ」
山内「メール読みはやってみたかったので、楽しみですね」
――ちなみに、『スタメンっ!!!』の中で、気になるコンビはいますか?
山内「この、ビューティフルトーキョーマンズって人とか兄弟って人は多分劇場メンバーじゃないんじゃない? アマチュアの子達だと思うんだけど。あんまりわかんないですね。なんでこんな子達が『スタメンっ!!!』の座を得たんだろうって不思議でしょうがないです。もっと面白い人がいっぱいいるのに」
渡辺「弊社ってこんな人材不足なんですね」
山内「びっくりしちゃいました。金魚番長とかイチゴとか、いくらでもいいコンビはいますから」
渡辺「金魚番長はね、TBSで(『デメキング』を)やってるから」
山内「あ、そうか。本番やってるから」
渡辺「これも本番なんだよ。なんで本番の場に彼らがいるのかっていうことでしょ」
山内「そうか。こういうアマチュアの子達がいるから、練習なのかなって思っちゃいました」
渡辺「かと思えば、イノシカチョウさんみたいな大ベテランもいるし」
――(笑)。大王さん的には、この並びは不思議なんですね。
山内「そうですね。『スタメンっ!!!』も落ちたなと思います」
渡辺「これが初でしょ。ビックリマーク3つだから『スタメンっ!!!』の3期ってことではないですよね? 『けいおん!』みたいな。まだ第1期ですもんね?」
山内「でも楽しみでフレッシュなメンバーもいます。例えば炎はいいですね」
渡辺「いいですよね。ゼロカランは?」
山内「ゼロカランさんもいいですよ。我々と同じ『M-1』準決勝にいってますから」
渡辺「そうですね。ただゼロカランは芸歴が怪しいんで。彼ら、吉本に入る前に長くやってたんじゃないかっていう噂があるんで、ちょっとそこは怪しいですけど」
――『M-1』でいうと、大王さんは2025年4月に結成して準決勝進出。大躍進かと思います。
山内「まぁでも、準決勝止まりだったんで。本当は優勝して、そのまま15連覇するつもりで僕はコンビ組んだんです。足を引っ張りやがって」
渡辺「俺が足引っ張ってた!?」
山内「15連覇予定が、準決でつまずいたんで。こいつのせいでって感じですね」
渡辺「つまずきはしましたね、確かに」

――どうでしたか、準決勝のニューピアホールは。
渡辺「僕は間違って、隣のホテルみたいなところに入ってしまって。働いてる方に『すみません、ニューピアホールってどこですか?』って聞いたら、歩きながら『ここじゃないです』って冷たく言われて」
山内「一瞥もせず」
渡辺「なんだあいつと思って、気分が悪かったです」
山内「来年、復讐しに行きたいですね」
渡辺「そうだよ」
山内「俺もね、ニューピアホールに衣裳の靴を置いたまま駅まで行っちゃったんですよ。『M-1』にでっかい忘れ物をしたんで、来年取りに行こうと思います」
渡辺「あれはメンタル的な話なんだよ。ガチの忘れ物のヤツはいないから」
山内「来年、また準決勝まで行って靴を取りに行こうと思います」
渡辺「もったいな。置いといてくれねえよ、多分」
――おふたりは、この先の目標はありますか?
山内「いきなり 15連覇の夢が消えたんで」
渡辺「まぁたしかに。15連覇は厳しいな」
山内「やっぱりもう1回解散して、リセットしたいですね」
渡辺「そしたら僕はまた月200半荘くらいネット麻雀をやろうかなと思います」
山内「ポットさんは、芸歴9年目から11年目を家でネット麻雀やって過ごしてたんで。麻雀打ってる間に『ABCお笑いグランプリ』の出場資格を失いました」
渡辺「言うなそれ、わざわざ」
山内「だからもう、出られる賞レースが『M-1』しかないんですよ。『M-1』頑張って、芸人を辞めないですむようにしたいとは思います」
渡辺「本当にそうです。頑張ります」
山内「辞めないのは最低条件で、できればおじいさんになっても大丈夫っていう保証が欲しいですね。そういう意味でも頑張りたいです。『M-1』優勝したらかなり保証される感じがするんで」
――準決勝に進んだことで、今年は寄席や『M-1ツアー』など出番が増えそうです。
山内「まぁ1年間は保証されるんで、それは嬉しいですね。この1年で次の『M-1』に向けて動いていきたいです」
渡辺「地方行きたいっすね。おいしいものとか食べられたらいいです」
山内「北海道、沖縄とか行きたいっすね」
渡辺「本当はエバースとかが連れてってくれれば一番いいなと思うんですけど。『M-1ツアー』は聞いた話だと泊まりが少ないんだよね。泊まりたいなぁ」
山内「泊まりたいっすよね。空港でごはん食べたりとか、ちょっと寂しいじゃないですか」
渡辺「悠々泊まれるぐらいの活躍をしたいですね」
――そして、前回取材させていただいた兄弟さんからの質問です。まずは紅葉さんから。「雪山にふたりで遭難して、陽も落ちてきて。眠ったら死ぬぐらいの寒さになってきた時、ちょうどひとり入れる穴が木の根元にあったらどうしますか?」。
山内「…なんでそんなこと聞きたいの(笑)? …ひとりしか入れない、まぁでも必然的に僕がそこに入りますね。ポットさんには死んでもらうしかない」
渡辺「まぁそうですね」
――いいんですか?
渡辺「いや、でもわからないです。本当に死ぬってなったら、さすがに先輩後輩とか言ってられないんで。それは殴り合いかもしれないです。…ただ、この場合はいったん山内かもしれない」

――山内さんのほうが5年後輩ですが、立場的には上なんですか?
渡辺「まぁそうですね」
山内「まぁはい、能力値です(笑)。たぶんケンカしても俺が勝ちますし」
渡辺「え、体力的に? それはわかんないよ」
山内「いや、ケンカしてもたぶん勝ちますね」
――不思議な関係性ですね。
山内「譲ってもらってるって感じっすね。後輩なんで。吉本はやっぱり、後輩に譲ってあげる文化があるので。そこを僕はフルに使っていこうと思ってます」
――体制さんからも質問が来ています。ポットさんに「平場で何考えてますか?」。
渡辺「平場で? 何も考えてないですよ。コーナーライブに出る前に何か考えるかってこと?」
山内「あいつらコーナーライブとか出ないだろ(笑)」
渡辺「MCとかかな? 別に何も考えてないです」
――もうひとつあります。「楽屋で意識していることはありますか?」。
渡辺「今、後輩ばっかりなんですよ。だから静かにするようにしてます。寄席とかで先輩とか同期がいたら喋りますけど、完全に後輩しかいないみたいな時はおとなしく、麻雀見てます」
山内「麻雀見てるか麻雀やってるかですね、ポットさんは」
――そして、次の ビューティフルトーキョーマンズさんへの質問を考えていただきたいです。
渡辺「…たしかあれですよね。いけないことをされた方ですよね?」
山内「悪人だ」
渡辺「それだけ聞いといてほしいですね。『スタメンっ!!!』っていうひとつのチームでやってて、仲間意識もあるんで。もう本当にやってないのか確認だけしておきたいです」
山内「じゃあ僕はバイダンさんに。『劇場メンバーに入る作戦はありますか?』」
【大王からビューティフルトーキョーマンズへ質問】(笹本さんへ)もう本当にやってないですか?/(バイダンさんへ)劇場メンバーに入る作戦はありますか?
――最後に、おふたりの『スタメンっ!!!』チャートをつくっていただきたいです。
山内「ふたつ空いてるよ。タキノとルイにする?」
渡辺「0と0になるよ、そしたら。俺ら、タキノもルイも0だから」
山内「メロさを入れておきたいな」
渡辺「メロさって書く? メロにする?」
山内「…メロとニアでいいんじゃない?」
渡辺「そっち!? ひとり死ぬじゃん。コーナーは多いから5で、テンポも5」
山内「声質も違うから5だし…ニアは0」
渡辺「ニアはいないからね、このラジオ」

●プロフィール
大王
山内仁平(1996年6月3日生まれ、東京都出身)と渡辺ポット(1995年4月26日生まれ、埼玉県出身)のコンビ。2025年4月に結成し、現在は渋谷・神保町よしもと漫才劇場に所属している。『M-1グランプリ 2025』準決勝進出。毎週日曜夜10時にstand.fm『大王のラジオキング』が更新される他、自身のYouTube『ユーチューブ大王』にて『ラジオ大王』を更新中。
●番組紹介
stand.fm『大王のラジオキング』
1月18日スタート 毎週日曜夜10時更新
番組URL:https://stand.fm/channels/692d6e428ddb67b396520f3b
番組公式X:https://x.com/daiou_radioking








