年に一度のお楽しみ・酉の市

年に一度のお楽しみ・酉の市


 

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季節ごとの小さな幸せ、家族と楽しむ年中行事。
杉浦さやかさんがスケッチする折々の暮らし。
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ここ数年、毎年欠かさずに出向く年中行事があります。
それは、11月の「酉の市」。

関東に多くみられる「鷲(おおとり)神社」で11月の酉の日に開催されるお祭りで
(2016年は一の酉が11日、二の酉が23日)、
もともとは農家の収穫祭がはじまりなんだとか。
飲食店などによく大きな熊手が飾ってあるので、
勝手に「商売繁盛の祈願行事」だと思っていました。
米俵や小判が飾られた「縁起熊手」は、
「福をかきこむ」という意味がある開運招福のお守り。
家内安全を祈るのは初詣にたくし、
私が酉の市でひたすら祈るのは、やっぱり「商売繁盛」!
来年も仕事を楽しく続けていけますように、と心してお参りします。 

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10年ほど前、友人に誘われてはじめて酉の市を訪れたのは、
新宿の花園神社。
境内にはたくさんの熊手商の露店、
居酒屋の屋台や見世物小屋まで並び、大賑わい。
周辺の露店や人出で、神社にたどり着くのもひと苦労するほど。
今まで縁がなかったけど、盛り上がっているんだなぁ! とびっくり。
祭りを楽しんだものの、あまりの人出に出向くのが億劫になり、
しばらくお休みして数年。
下町に住んでいた新婚のころに、
酉の市の発祥の地・浅草の鷲神社の酉の市に行ってみました。
こちらももちろん大賑わいなのだけど、
入口で神主さんが祓串(はらえぐし)を振るっていたり、
ちょっと厳かな雰囲気。 

下町から今の街に引っ越してからは、
近所の八幡宮で開かれる小さな酉の市を覗くのが恒例になりました。
熊手の露店はたった一軒の、本当に小規模な酉の市だけど、
能舞台で地元のおばあさんたちの舞踊歌謡ショーが開催されていたり、
いい味わい。

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目黒や練馬でも大きな市が開かれていて、
土地土地で雰囲気が全然違っていて、おもしろそう。
時々大きな市に遠征しつつ、毎年楽しんでいきたいな。

 
*次回は11月25日(金)更新予定です。  

Written by sugiura sayaka
sugiura sayaka

杉浦さやか(すぎうら・さやか)/1971年生まれ。日本大学藝術学部美術学科卒。大学在学中の1993年よりフリーのイラストレーター。 独自のタッチと視点で描くイラストエッセイが人気を博し、街歩き、旅、映画、おしゃれなど様々なテーマで執筆。『週末ジャパンツアー』『上海を歩こう』『はじめてのハワイ』(小社)、『スクラップ帖のつくりかた』(KKベストセラーズ)、『レンアイ滝修行』(祥伝社)、『うれしいおくりもの』(池田書店)、『おきにいりと暮らす ABC』(白泉社)など著書多数。最新刊は『マーマリング・トーク おしゃべりなつぶやき』(二見書房)。

»https://twitter.com/saa_aya

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