
愛を積むひと
こんばんはDJあおいです
現在上映中の「愛を積む人」を観てきました
(※以下、ネタバレ注意)
東京の下町で営んでいた工場を閉鎖し、残りの人生を北海道で過ごそうと決意した篤史(佐藤浩市)と良子(樋口可南子)の夫婦
かつて外国人が暮らしていた家を手に入れて暮らす二人だが、仕事一筋だったゆえに篤史は手持ちぶさたになってしまう
そんな彼のために良子は家を囲む石塀作りを頼む
しかし良子が以前から患っていた心臓病を悪化させて他界してしまう
深い悲しみに沈む篤史だったが石塀作りを手伝う青年・徹(野村周平)との交流や娘・聡子(北川景子)との再会を経て前を向くようになる、、、
とまぁストーリーはざっとこんな感じなんですけどね
平日の朝イチにも関わらず劇場は満席でした(一番苛酷な最前列になってしまいました)
年齢層はシニア層から20代と幅広く女性が8割くらいでしたよ
まず心を鷲掴みにされたのが樋口可南子さん演じる妻良子の可愛らしさ
女性の可愛らしさって若さではないんだなと痛感しました
むしろいやらしさのない可愛らしさって年齢を重ねないと出ないものなのかなと思いましたよ
それほど聡明で透明感のある可愛らしさに心打たれました
予備知識があったので途中で他界してしまうことはわかっていたのですが
それでも『本当にしんじゃうの?』と疑ってしまうほど妻の良子さんは健気で明るく周りに安心を与えてくれるような人でした
おそらく夫のあっちゃん(佐藤浩市さん演じる篤史)に心配を掛けたくないという良子の心遣いが観ている者をも安心させてしまったのでしょうね
それもあって他界してしまうシーンではかなりショックを受けました
そしてここからがこの映画の本題なのですが
妻を失って失意のどん底にいる夫のあっちゃん
そのあっちゃんを救ったのが妻の良子さんが残した数々の手紙でした
この手紙がもう『愛情の塊』って感じでして
もうそこにはいないはずなのに
でも確かに抱きしめてくれるような
そんな存在感のある愛情が込められた手紙でした
病気で先立ってしまうことは不運なことだけど
その不運は決して不幸ではないということ
今までの幸せが不運によって不幸になることはないということ
運命はどうにもできないことなのかもしれないけど
幸せは自分で積み上げていくことができるということ
そんなことを教えられた気がしました
劇場ではすすり泣きがあちらこちらで聞こえましたけども
映画って自分を投影して観るものですからね
同じ映画を観て泣いていても各々誰を思って泣いているのかは違うんですよね
この映画を観て泣ける人がいるということは
それは幸せなことなんじゃないのかなと思えるような作品でした
以上
DJあおいでした
深い悲しみから前を向ける度 ★★★★☆
出会ったときのときめきを思い出す度 ★★★★★
親子愛見つめ直せる度 ★★★★☆
「愛を積むひと」公式サイト
http://ai-tsumu.jp/
『じゃあ言うけど、それくらいの男の気持ちがわからないようでは一生幸せになれないってことよ。』
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