【INTERVIEW】俳優、アーティスト、お天気お兄さんとマルチに活躍中の織部典成。彼の今後の活動、目指す先について語ってもらった。

【INTERVIEW】俳優、アーティスト、お天気お兄さんとマルチに活躍中の織部典成。彼の今後の活動、目指す先について語ってもらった。


個性派演劇集団・劇団番町ボーイズ☆に所属し、2月から劇団番町ボーイズ☆×10神ACTORコラボ公演スイーツボーイズ3rd『甘くはないぜ!3』に出演する織部典成。ダンスボーカルグループ・銀河団としても活動し、3月23日にはワンマンライブを控える。更に現在は「ひるキュン!」でお天気お兄さんを務め、マルチに活動をする彼に今後の活動への意気込みを聞いた。

撮影/中根佑子 文/浅川美咲


——まずは、芸能界を目指したきっかけを教えて下さい。

僕は元々テレビを見るのが大好きだったんです。でもその時に熱中していたのはサッカーでした。小学3年生からサッカーをやっていて、本気でプロを目指していたんですが、中学の時に試合で負けることが多くなって。こんなに負けているのにプロとか言っていていいのかなって思い始めて、サッカーは中学卒業までと決めました。そこから次に何をやりたいのかと考えた時に、小さいころからテレビを見るのが好きだったので、芸能の世界に足を踏み出しました。

——実際にこの業界に入ってみて、どのような気持ちでしたか?

この仕事を始めて、これは自分に向いている、一生続けられるかもしれないって感じたんです。芸歴は短いけど辛いこともたくさんありました。でもここで挫折していても売れない、今は自分に注目してもらってる、と受け取るようにして。そこから活動しやすくなりました。

——お仕事のひとつとして、劇団番町ボーイズ☆に所属することになりました。

最初は候補生という形でした。正式メンバーになる道のりが凄く長かった…。何年もかかってようやくなれました。候補生はまだ準備期間だと思うんです。だから去年の4月に正式メンバーになります、と言われた時はようやくスタートラインに立てるという気持ちになりました。これからやっと踏み出していけるぞ! っていう。


——2月からは劇団番町ボーイズ☆×10神ACTORによるコラボ公演、舞台『甘くはないぜ!3』が始まりますが、『甘くはないぜ!2』の時は候補生だったそうで。『~2』で経験が出来た分、『~3』では成長が感じられそうですか?

どうですかね…(笑)。でも『~2』の時はまだ演技のレッスンは一カ月に数回だったんです。でも今は週に一回レッスンに行かせてもらっていて。そこで学んだりして、去年正式メンバーになってから芝居に対する意識が変わりました。なので成長したかはわかりませんが、観て下さるお客さんには『~2』の時との変化に注目して頂きたいです。でもそれで候補生の時と変わってないなって思われてしまったら、それは自分の努力不足だと思うので。もっと認めてもらえるように頑張ろうと常に思っています。

——お客さんにチーム別のお菓子を販売し、食べてもらって投票してもらうシステムとはどのような?

このシリーズは3作目なんですが、今回はチョコレートがテーマです。1作品目『甘くはないぜ!』がカップケーキ、『~2』はクリスピークリームドーナツさんに協賛して頂いて、今回の『~3』ではデカダンス ドュ ショコラさんというチョコレート専門店に協賛して頂くんです。出演メンバーがふたつのチームにわかれ、各チームのチョコレートをお客さんに食べてもらって美味しかったほうに投票して頂くんですが、その投票結果次第で結末が変わるので、結末が毎公演ごとに変わるんです。

——おもしろいですね!

しかもチョコレートも公演ごとに種類が変わるので楽しめると思います。チョコレートが好きな方にはもってこいのコメディー舞台です(笑)。

——織部さんは、銀河団というグループにも所属されているんですよね。

はい。


——銀河団は歌もダンスもやるグループですが、抵抗はありませんでしたか?

サッカーをやる前、年少から小学5年生までダンスをしていました。だからなんとなくダンスの感覚は残っているなと思っていて、そこからレッスンに通うと、少しずつ感覚が戻ってきました。歌は声変わりで全然高音が出なくて、躓いていたんですけど…。でも今僕は基本歌よりダンス担当なんです。だから歌はメインボーカルの木原瑠生に任せてます。

——シングルを出された時のPVも拝見しましたが、撮影してみた感想は?

小さいころから色んなアーティストさんのPVを見るたびに、どういう感じに撮るんだろうと思って。初めて撮ったのがConnected to Uという曲です。最初はドキドキでした。こんなに何回も何回も踊って色んな角度から撮ったり、一人で踊ったり、こういうふうに撮影されるんだってわかりました。撮影している時は、ずっとアドレナリンが出ていて、必死だったんですけど。終わった瞬間にどっと疲れて。みんなが各々の撮影をしてる時に気づいたら寝てたんですよ…(笑)。

——電池が切れてしまったかのように(笑)。

マネージャーさんに終わったよって起こされて、え!? って(笑)。それが初のミュージックビデオの撮影でした。

——3月23日には代官山LOOPでワンマンライブも控えてますね。一度ワンマンライブの経験はある分、会場の空気感などはわかると思いますが。

自分達のイベントなので楽しみですが、怖いなっていう気持ちもあります。僕達はまだあまり知られてないので、お客さんを呼べるのかという心配は初めてライブする時もあって。パフォーマンス面では、前回はライブが二部制だったのでメンバーに疲れが出ていて。だから体力をつけたり、パフォーマンス力をあげたりといった課題がたくさん見つかりました。でも、メンバーの意識もこの1年で変わって、どうやったら自分達がよりよく見せられるか、お客さんにもっと楽しんでもらって、また来たいと思ってもらえるかを重視しながらセットリストを考えて。新体制ということもありますが本当に違ったものを見せられると思います。僕は喋ることが大好きなので、ライブでもMCをやっていますが、色んな参考動画を見つつ、これは自分達にも使えるんじゃないか、というものを探り探り。


——喋ることが好きと仰いましたが、TOKYO MX「ひるキュン!」でお天気お兄さん(月曜レギュラー)も務めていますね。心がけていることはありますか?

元気よく、ですね(笑)。あとは滑舌をよくしようと。聞き取りにくかったらなにも意味がないので。滑舌はいつも大きく口をあいうえおと動かして。でも噛む時もありますが…。

——生放送ですから緊張もしますよね。

初めての時は舞台よりもド緊張でした。生放送だから、失敗が怖くて緊張しちゃうんです。お天気お兄さんってこんなに難しいんだって思いました。僕は大阪出身なので、原稿読みの時にイントネーションで躓くことが多くて。いつもマネージャーさんにむかって、「それでは今日これからのお天気です」という台本を全部読むんです。ここ違うねっていうのをチェックしてもらってやってます。お天気お兄さんやお姉さんはたくさんいらっしゃいますが、噛まずに綺麗な声で言えることは凄いなって改めて思いました。

——3月に公開される映画『最後の審判』は映画初出演作ですか?

映画は初です。ワークショップに参加したことがきっかけで、出演のお話を頂きました。ドラマや映画にも出演していきたいと思っていたので、決まった時は嬉しかったです。「映画決まったよ!」ってすぐ親に連絡しました。

——舞台とは作り方が全く違うと思いますが、そういう現場はいかがでした?

舞台って生だし、例えば小声の芝居だったとしても、本当に小声だと、うしろまで聞こえないので発声を変えるんです。動きもオーバーにしないと伝わらない。今まで舞台に慣れてきたので、映画はまったく別物だなと思って。より自然体といいますか、リアルに見せないといけない。舞台でもリアルは必要ですが、違うリアルさがある。


——実際に映画の現場に携わって、もっとドラマや映画に挑戦したいという気持ちが湧きましたか?

はい。僕は、幅広くどんな役も器用にこなせる役者になりたいんです。尊敬している人は山田孝之さんなんですが、山田さんってカメレオン俳優だなって思っていて。ドラマ、映画、舞台も幅広くマルチで活躍してる方なので。演技したいって思ったきっかけも山田さんなんです。『勇者ヨシヒコ』を見た時になんだこのおもしろい俳優さんは! と思って。違う作品を見てみようと思って見たのが『クローズZERO』でした。『勇者ヨシヒコ』ってド天然で笑いを起こすキャラクターだったんですが、その天然なキャラクターで『クローズZERO』にも出てると思っていて。でもいざみて見たら凄いヤンキー。人ってこんな幅広く演技が出来るんだ、と驚きました。

——マルチに活躍されていますが、今後どのようなお仕事をしていきたいか教えて下さい。

舞台ももちろんですがドラマや映画の映像系もやっていきたいです。それと並行に写真を撮ってもらうようなモデルもやりたい。本当にマルチに活動していきたいと思っています。僕の夢…と言いますか、特撮系にずっと憧れていて。中学生の時に何世代だった? っていう話になったんです。『仮面ライダー』とか戦隊ものだったら何世代だった? って。僕は姉がふたりいることもあり、割と女家庭で育ってきたので見ていませんでした。『ハートキャッチプリキュア!』世代…(笑)。それで中学生の時、仮面ライダーを調べて出てきたのが佐藤健さんの『仮面ライダー電王』でした。その時凄いなと思ったのが、人格が変わるっていう設定だったんですが、一つひとつ変身の言い方が違うんです。その時にかっこいいと思って『~電王』を見始めて。それからは小さいころに見てましたよ感を醸し出しつつ、僕は『~電王』を見てた! って言ってました(笑)。それで自分も“何世代”って言われたいなって。子供達のヒーロー的な存在になりたいです。

——織部さんが戦隊ものをやっているイメージは湧きますね。

変身出来そうですか?(笑)。今あることを大切にして、一つひとつ頑張っていかないと。僕は考え過ぎちゃう癖があるんですが、多分考え過ぎてもいいことないと思うので。自分は売れるんだぞ! っていう気持ちで活動していきます。

衣裳協力:HYSTERIC GLAMOUR


  ●プロフィール

織部典成/おりべ・よしなり

2000年8月18日生まれ。大阪府出身。2015年12月にソニー・ミュージックSDグループ特待生として、歌・ダンス・演技レッスンを開始。2016年8月に劇団番町ボーイズ☆の候補生となり、18年4月より正式メンバーに。17年2月から銀河団としても活動を始める。現在はTOKYO MX「ひるキュン!」で月曜担当お天気お兄さんとして出演中。今後は劇団番町ボーイズ☆×10神ACTORコラボ公演スイーツボーイズ3rd『甘くはないぜ!3』(2月2日~)、映画『最後の審判』(3月)の出演を控える。銀河団のワンマンライブが、3月23日に代官山LOOPで開催。公式ツイッター/@yopinapi0818


  ●作品紹介

劇団番町ボーイズ☆×10神ACTORコラボ公演
スイーツボーイズ3rd
『甘くはないぜ!3』

主宰/鈴木おさむ
脚本・演出/ますもとたくや
舞台監督/原義則(舞台猫乃手)
出演/【劇団番町ボーイズ☆】糸川耀士郎 織部典成 梶原颯 堂本翔平 西原健太 二葉要 二葉勇 矢代卓也/【10神ACTOR】坂田隆一郎 関岡マーク 馬越琢己 松島勇之介 三岳慎之助

時代は幕末。老舗の菓子屋の菓子職人達の間である噂でもちきりだった。“ひとくち食べればとろけるように甘く、夢見るような気分になり、とくに女子に人気が高い”お菓子の製法をある菓子職人が開発したらしい。そんな製法を知ることが出来れば、きっと自分のお店を持つことも出来るだろう。そんな中、あることがきっかけでこの時代にタイムスリップしてきてしまったショコラティエの主人。チョコレートの製法をめぐって、命を狙われることに…。日本初、幕末スイートバトルが始まる。

東京公演・2月2日(土)~
大阪公演・2月16日(土)~
福岡公演・2月21日(木)~

http://www.banchoboys5.com/s/n39/ticket/detail/ticket_190202?ima=1551