
【ストレスや不安を感じたら】五月病の症状に効くフィトテラピー
やる気が起きない、眠れない、気分が落ち込むなど、うつ病に似た症状が出てくる五月病。
辛いと思ったら、自然ぐすりに頼ってみるのはどうでしょう。
20代で若年性更年期障害と診断された植物療法士の南上夕佳さんが、
女性が取り組むべき「からだづくり」について教えてくれる連載。
病気を克服し、30代で妊娠・出産・子育てを経験するまでに行っていたことを、体験に基づいてお話しします。
ストレスを感じる、やる気が起きない、そんな症状におすすめの自然ぐすりは?
ゴールデンウイークを終えて、仕事に戻るのが嫌だなあと感じる時期、ちょっと疲れているという人も多いはず。
今の時期、五月病といってやる気が起きない、眠れない、気分が落ち込むなどうつ病に似たような症状が出て、悩まれる方が多いのです。
(イメージ:写真AC)
これは新年度の環境の変化によるストレス性のものと考えられていて、数ヶ月は症状が続くとも言われています。
フィトテラピーでは、五月病の症状にはストレスの適応力を上げるハーブを使うことや、気持ちを上げてくれるハーブ、精油の香りを使うことをおすすめしています。
ストレスへの抵抗力や不安感、不眠の悩みを全て解決してくれるおすすめのハーブは「アダプトゲンハーブ」。以前もご紹介した朝鮮人参やエゾウコギもストレス対策におすすめなのですが、今回は特に、アダプトゲンハーブの中でも効果の高い、アシュワガンダや冬虫夏草、ホーリーバジルをご紹介します。
冬虫夏草
「冬虫夏草」は不老長寿の食材として知られるキノコの一種です。
β-D-グルカンという成分がメラトニンの働きを活発にして、体の炎症を抑えたり、免疫を上げてくれる役割を持ちます。ハーブティーでもいいですし、サプリメントで日々取り入れてみましょう。
アシュワガンダ
「アシュワガンダ」は和名を「イワベンケイ」と言い、トリエチレングリコールという成分が含まれていて、体内に入ることにより睡眠の質が高くなると言われています。特にノンレム睡眠が深くなることで、中途覚醒や寝起きのスッキリ感が変わってきます。ノンレム睡眠は脳の疲労回復に関係しているので、忙しい現代人には必要なハーブの一つですね。
ホーリーバジル
「ホーリーバジル」はインドで不老不死の霊薬とされていて、伝統的に使われてきたハーブです。オイゲノールやカリオフィレンという成分が強い抗酸化作用を持ち、ストレス状態を軽減し、ポジティブな気持ちにさせてくれます。気持ちが沈みがちな人にピッタリなハーブです。タイ料理のガパオライスにもホーリーバジルが使われていますが、ハーブティーで摂取することがおすすめです。
上記のアダプトゲンハーブをうまく利用しながら、朝にたっぷりの日光を浴びることも有効です。朝日を浴びることで、自律神経が整いハッピーホルモンのセロトニンが分泌されやすくなることがわかっています。
ただ太陽を浴びると気になるのが、シミやシワの原因とされる紫外線かと思うので、ちょっとした日焼け予防のフィトテラピーも最後にご紹介しましょう。
(イメージ:写真AC)
「ボリジ」というハーブの種子からとれるオイルを飲用することで、UVB波(シミやシワの原因になると言われている紫外線)からの肌ダメージを抑制するという論文があります。
ボリジ油はとても酸化しやすいので、カプセル状になったものを朝夕に分けて摂取することをおすすめします。
この時期の疲れやストレスは早めの対策とケアで、心もからだも健やかに過ごしていけたらいいですね。
*次回は梅雨時期の体調管理に役立つ自然ぐすりをご紹介したいと思います。6月19日配信予定です。
バナーイラスト/いいだあやか
>>https://ayaillustration.amebaownd.com
『自然ぐすり生活』
著:南上夕佳