
「私たちって、つきあってるよね?」問題
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ここは夜更けの隠れ家的カフェ
「イチルノノゾミ」。
今夜も普通の恋ができなくてジタバタしてる女が、恋愛マスターのサブカルママ「めだかちゃん」に助けを求めに来ました。
めだかちゃんは自分のことを“恋愛の救世主”だと言うのですが…
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彼ができました?
「ちょっと、もうお店閉めんの?」
「ふざけんじゃないわよ、夜中の3時に来るなら、ブラジルの飲み屋に行きなさいよ」
「朝までやればいいじゃーん、どうせ待ってる男なんかいないんでしょ」
「あんたと一緒にしないで」
「いるもん」
「アニメキャラでしょ」
「違います。3次元です」
「3Dアニメとかいいから」
「実在しますから。もうデートしてますから。何回も」
「スマホのアプリで?」
「それって、イケメンと付き合える系のゲーム?」
「恋愛アプリでしょ?愛のイケメン王宮? 美形だらけの逆大奥、シーズン3?」
「何その具体的なやつ」
「いいところで課金なのよねえ…」
「……」
「男ができたんなら、こんな夜中に来なくていいじゃない」
「……まあね」
「やっちゃったのに、彼女にしてもらえないの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「饒舌な沈黙だこと」
「うるさい、いい感じだもん。ちゃんとデートしたもん。品川でイタリアン食べたし、その後飲みにも行ったし」
「その後ホテルに行ったのね」
「いいじゃん。行っても。彼、ちゃんと働いてるし、見た目もそこそこだし、話も面白いし、あっちも…」
「まあまあだったけど、久しぶりだったから、それでも満足したわけね」
「・・・・・・・・・・・・・」
「で、その男と付き合う事になったの?」
「・・・・・・・・・・・・・」
「遊ばれたわね」
「おい!優しさっ!」
「別にいいじゃん。楽しかったんでしょー?」
「良くないわよ。だってこれだと、どういう関係かわかんないじゃん。告白もしてこないでヤルことはやってるって」
「セフレでしょ」
「言ったし!それ言ったし!」
「セフレでも出来たなら良かったじゃない。やんないと女性ホルモン枯渇するわよ。このままだとあんたの肌ヒアルロン酸が枯れてゴビ砂漠よ」
「・・・・・・・・・・・」
「恐竜が発掘されるわよ」
「・・・・・・・・・・」