
【自律神経セルフケア】「体質診断」であなたにぴったりなケアが見つかる!【東洋医学の気虚・血虚とは?】
はじめまして。TC鍼灸マッサージ院院長の森田遼介と申します。鍼灸・あん摩マッサージ指圧師として訪問治療をしながら、書籍やテレビ、SNSなどを通じて自律神経の整え方やツボの取り方、不調との向き合い方を発信しています。
本連載「大人女子を整える」では、とくに40〜50代の大人の女性にみられる“更年期”などの不調を改善するセルフケアを、体質・症状別にご紹介していきたいと思います。
それでは、ご自分の体質を分析して正しく理解することからはじめましょう。ご自分の体質を知ることは本当に必要なケアや治療のヒントに繋がるので、不調を改善するための大切な“最初の一歩”となるはずです。
【注:連載の第1回で「体質診断」を行いますので、まずは自分の体質をチェックして、第2回以降の記事も合わせて読んでみてください】
(イメージ:写真AC)
あなたのタイプは?「体質診断」チェックリスト
まずは自分の体質を知ることが大切です。東洋医学では、人の体質を以下の6つのタイプに当てはめることができると考えます。
気(き)や血(けつ)が不足する「気虚(ききょ)」「血虚(けっきょ)」、気や血の流れが滞る「気滞(きたい)」「瘀血(おけつ)」、それに水(すい/津液)の乱れ「陰虚(いんきょ)」「水滞(すいたい)」を加えた計6つの体質――これらのうち、自分にはどれが一番当てはまるかをチェックしていきましょう。
それぞれの「証(しょう)※」については後でよりくわしく紹介していきますので、まずは当てはまる数が多い「証」を把握し、該当するタイプの説明を参照してみてください。
(※)証とは:西洋医学でいう病気の名前にあたる中医学名。
気虚/ききょ
☑️ 疲れやすい
☑️ 体力がない
☑️ 声に力がない
☑️ 話すのが面倒
☑️ 息切れしやすい
☑️ 食欲がない
☑️ 胃もたれしやすい
☑️ 倦怠感
☑️ 無気力感
☑️ 昼食後にすぐ眠くなる
☑️ 風邪をひきやすい
☑️ むくみやすい
血虚/けっきょ
☑️ 顔が青白い or 艶がない
☑️ 動悸がする
☑️ 物忘れが多い
☑️ めまいや立ちくらみをする
☑️ 爪が薄い or 割れやすい
☑️ 髪が細くなる or 抜け毛が多い
☑️ 目が乾燥する or かすむ、眠りが浅い or 夢をよく見る
☑️ 筋肉が攣りやすい
☑️ 手足がしびれやすい
☑️ 月経不順
☑️ 月経血が少ない or 色が薄い
気滞/きたい
☑️ 胸や喉のつまり感がある
☑️ ため息が多い
☑️ 気分が落ち込みやすい
☑️ イライラしやすい
☑️ 緊張や不安感を感じやすい
☑️ 頭痛や肩こりがある
☑️ 胸や脇腹の張りや痛み
☑️ お腹が張る
☑️ げっぷやガスが溜まる
☑️ 下痢と便秘を繰り返す
☑️ 月経不順や月経痛がある
☑️ 食後に不快感を覚える
瘀血/おけつ
☑️ 顔色がくすむ or 暗い
☑️ シミやそばかすが気になる
☑️ 目の下にクマができる
☑️ 唇が紫がかる
☑️ しこりや腫れができやすい
☑️ 月経血が黒っぽい or 塊が多い
☑️ 手足が冷えやすく痛みを伴う
☑️ 静脈瘤(じょうみゃくりゅう)が多い
☑️ 赤紫色の細い血管がパチパチとある
☑️ 慢性的な痛みがある
☑️ 皮膚がカサカサしている
☑️ アザができやすい
陰虚/いんきょ
☑️ のぼせやほてり(特に午後や夜に悪化)
☑️ 寝汗が多い
☑️ 口や喉の乾きが強い
☑️ 皮膚や目が乾燥しやすい
☑️ 眠りにくい or 眠りが浅い
☑️ 舌が赤い or 苔が少ない
☑️ 月経量が少ない or 無月経
☑️ 空咳をする
☑️ 冷たいものを欲しやすい
☑️ 便がコロコロして出にくい
☑️ 尿量が少ない
☑️ 足の裏や手のひらがカーっと熱くなる
水滞/すいたい
☑️ むくみやすい(特に顔や手足)
☑️ 胃が重い or ムカムカしやすい
☑️ 吐き気がする
☑️ 体が重だるい
☑️ 動きたくない
☑️ 関節痛や腫れがある
☑️ 下痢や水っぽい便
☑️ めまいや耳鳴りがする
☑️ 寒がりで冷えを感じやすい
☑️ 喉が乾きにくい
☑️ 喘息や蕁麻疹がでやすい
☑️ 舌の淵に歯形がつきやすい
どの体質に一番多く☑️チェックがつきましたか?
それぞれの体質の「証」が混ざっていることも当然あるはず。その場合はチェック数ごとの“注意レベル”分けを、以下の基準で把握してみてください。
・0~2個:症状が軽い、または該当しない
・3~5個:軽度の傾向があり、早めのセルフケアがおすすめ
・6~8個:中程度の傾向があり、ライフスタイルの見直しが必要
・9個以上:強い傾向があり、専門家に相談することを推奨
これで自分自身の体質と注意レベルを把握できましたね。ここからは、体質別に起こりやすい不調や改善法についてくわしくご紹介していきましょう。
(「気虚」タイプは次のページへ、「血虚」タイプは3ページ目へ)
*「気滞」「瘀血」タイプの方へのアドバイスは連載第2回(2025年4月17日公開)に続きます。
*「陰虚」「水滞」タイプの方へのアドバイスは連載第3回(2025年4月18日公開)に続きます。
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