ワインサロンで充実した料理に目移りする至福のひととき 鎌倉【霹靂】

ワインサロンで充実した料理に目移りする至福のひととき 鎌倉【霹靂】


――――――――――――――――――――――――――――

月一で通っている行きつけのお店、ハレの日のとっておきのお店、
ちょっとニッチで穴場的なお店……。
食いしん坊のファッションライター・arikoさんがつづる
新しい偏愛レストランガイド。

――――――――――――――――――――――――――――

鎌倉の銭洗弁天からほど近い、山深い場所にひっそりと佇む一軒家。まさに隠れ家と呼ぶのに相応しいこの場所に、ワインサロンがあるのは外からはわからない。

ここは同じ鎌倉にあるヌーベルシノワの雄、イチリンハナレが手がけるまさに隠れ家的空間だ。
店名は青天の霹靂の「ヘキレキ」から。店内は7席のカウンターと個室がひとつ。庭の緑を眺めつつ、のんびりゆっくり至福の時間が過ごせる。

ワインサロンと言いながら、料理の充実ぶりには目を見張る。まずは北海道余市にある「パルコフィエラ」の中條さんが作るこだわりのシャルキュトリーを。


カウンター中央に鎮座する生ハムカッター界のフェラーリと呼ばれるイタリア・ベルケル社のスライサーで薄〜くスライスされた生ハムはとろけるよう。

イタリア風の揚げパン、トルタフリッタに乗せて口に運べば揚げたての熱々の生地で生ハムの塩気と旨みが一層際立ち、絶妙のハーモニーを奏でる。


その日に用意された素材が並ぶメニューから料理法を相談しながら食べたいものを決めていくのが何とも楽しく迷う時間。

神経締めの名人によって届けられる獲れたての魚介はスペイン風と中華風、好みに応じて仕立ててくれる。サクッと揚がったフィッシュ&チップスは卵の白身だけで作った上品なタルタルソースとの相性も抜群なのでぜひ。


スペインのタパス風で始めて、上湯のスープ麺や青唐辛子の炒飯で締めるなんていうことも。


イチリンハナレ仕込みの焼売や水餃子も用意されているし、パスタやパエリア風リゾットなども豊富に揃っているのであれもこれも欲張りたくなる。
ワインサロンながら、しっかりと食事が楽しめるのが魅力。


帰りは山道を少し散歩しながら、銭洗弁天に寄ってお参りするのも腹ごなしにはちょうどいい。

営業時間は11時から18時。明るい時間のみの営業というのはまた新鮮。しっかりランチするのもよし、他のお店のディナーの前に立ち寄って、一杯ひっかけるという粋な楽しみ方も。

DATA

霹靂(ヘキレキ)

住所 〒248-0017 神奈川県鎌倉市佐助2-25-7
営業時間 11:00~18:00
電話番号 050-5456-3214
定休日 水曜
Instagram @kamakura.hekireki

*次回は11月14日更新予定です。

\好評発売中!/
arikoの食卓 -小腹がすいたら-

arikoの黒革の便利帖

arikoの食卓 -もっと食べたい-

arikoの食卓


Written by ariko

CLASSY.、VERY、HERSなどの表紙やファッションページを担当する編集ライター。日々の食卓をポストしているInstagramが、センスあふれる美味しそうな写真と食いしん坊の心を掴む料理で話題に。著書に『arikoの食卓』シリーズ、『arikoの黒革の便利帖』(共にワニブックス)、『ありこんだて』(光文社)、 『2品で満足 arikoの家和食』(講談社)など多数。
Instagram:@ariko418

»この連載の記事を見る