防災の日、ひとつでいいからやってみよう


8月30日(火)~9月5日(土)は防災週間です。
自治体や企業で防災訓練が行われたり、
防災に関するイベントや報道が増えたりと、
防災の意識を喚起された方も多いのではないでしょうか。

いつどこで災害が起きてもおかしくない日本。
いざというときのために日頃から備えることは大切ですが、
完璧な防災をしようと思うとやることが多すぎて、
「また時間があるときに」……と思ってしまうことはありませんか?

そこで今回は、防災のプロであり、全国に被災地の声を届け続けている防災士の小川光一さんに、
身近なことからできる防災についてお話を伺いました。

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 47都道府県で防災を呼びかける講演を行い、
9月1日には『いつ大災害が起きても家族で生き延びる』を上梓する小川さん。
「防災イコール、すべてを完璧にやらなければならないというイメージを
持たれている方も多いのですが、調べれば調べるほど、やることが多すぎで嫌になるものです。
でも、自分が触れた機会にひとつひとつ、取り入れていって欲しい」
ということで、まずとりかかれることとして、おすすめの防災グッズを伺いました。

おすすめの防災グッズ①
防災ベアー
クマのぬいぐるみの中に、保存水・カロリーメイト・救急セット・マスク・手袋・
LED懐中電灯・ホイッスルなど、防災グッズが入っている持ち出しリュック。
防災グッズというと味気ないものが多い中、可愛らしい見た目で
子どもが喜んで備えられるのが魅力。プレゼントとして贈ることもできます。
★小川さんが実際に持っている防災ベアー→「さばいばるべあ」。

おすすめの防災グッズ②
ハイブリッドシューズ
一見ビジネス用の革靴なのに、底がスニーカーになっているという機能的なシューズ。
この日小川さんも履かれていて、その履き心地は「走りやすい」とのこと。
仕事柄革靴を履く必要のある人でも、この靴だと急いで避難しないといけないような
とき、早く安全に避難できそうです。
徐々に増えてきているので、お店で靴を探すときに、
ソールがスニーカーになっているものがないかどうか確認してみるといいかもしれません。
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おすすめの防災グッズ③
簡易トイレ
大災害のときにはもちろん、ちょっとした停電が長引いてしまったときにも必要になる簡易トイレは、
そなえる優先順位の高いアイテム。
小川さんご自身はアフリカの山奥に支援へ行くときにも持っていくのだそうです。
インターネットでも手軽に買うことができます。
★「緊急簡易トイレ

以上3つ、おすすめの防災グッズを伺いました。
知っていそうで知らないもの、あえてユニークなものという視点で選んでくださった小川さん。
「防災というと、脅して恐怖させるようなアプローチがあり、
確かにそれで怖いから防災しよういう気持ちにはなるのですが、
人はずっと怖い気持ちを持ち続けられません。いずれ安心したくなる心理がはたらき、
反動でまったく防災をしたくないという気持ちに振れてしまうこともある。
だから、怖がるのではなく、少しでも楽しい気持ちや前向きなイメージで
防災のほうを向いてほしいと思っています」

◎教えてくれた人
小川光一さん

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防災士。1987年東京生まれ。日本大学国際関係学部卒業。国際協力や防災教育を中心に活動中。2014年から2年間で約180回、47都道府県で防災講演を行う。「他人の痛みを想像できる人間であれ」を信条に掲げている。陸前高田まち・ひと・しごと総合戦略策定会議委員、ウガンダ支援NPO法人 MUKWANOサポートメンバー、認定NPO法人桜ライン311理事、防災ドキュメンタリー『あの街に桜が咲けば』監督兼著者、カンボジアエイズドキュメンタリー『それでも運命にイエスという。』監督ほか
9月1日に『いつ大災害が起きても家族で生き延びる』を上梓する。

いつ大災害が~帯あり

いつ大災害が起きても家族で生き延びる