【ひとり旅】にいい街、見っけ。知られざる“山陰”の魅力

【ひとり旅】にいい街、見っけ。知られざる“山陰”の魅力



誰かと行く旅もいい。
でもなんだか今は、ひとりで旅がしたい。
おひとりプロデューサー・まろさんによる街ガイド&お楽しみごとエッセイ。


ひとり時間を提案するメディア「おひとりさま。」を運営している、おひとりプロデューサーのまろです。
連載「そうだ、ひとり旅に行こう。」の第4回目は、「ひとり旅にいい街、見っけ。知られざる“山陰”の魅力」をお届けします。

※掲載している情報は、2024年7月現在のものです。店舗情報は変更となる場合がございます。旅行の際は、事前にご確認ください。

 

ひとり旅だから行きたい山陰

最初に山陰に足を運んだきっかけは、島根県にある温泉旅館「界 玉造」の取材でした。それまで山陰地方は未踏の地。“いい街だという噂””は兼ねてから聞いていたものの、「東京から遠いしなあ……」と諦めていたんです。

でも、行ってみたらこれが大きな勘違いでした。島根も鳥取も、羽田空港から1時間弱。そしてメインの市内までバスで30~40分。これは、ひょっとすると京都に行くより近いのでは……? あっという間に着いてしまいました。

そして、マストだと思っていた車も、(もちろんあれば便利ですが)なしでも全然楽しめて、山陰旅のハードルの高さは思い込みでしかなかったということに気づきました。

とはいえ“意外と近い”だけでは、行く動機になりませんよね。私も、それだけではこの記事は書けません(笑)。

山陰地方に行ってみて、一番強く感じたのは“ひとり旅向きの街”だなということでした。

私は、“ひとり旅だからできること”がいくつかあると思っていて、そのひとつが「味わうこと」だと思うのです。ひとりだからこそ五感がさえわたり、目や耳や肌、体全体でそのものを感じることができる。
山陰地方は、五感を使ってひとりで丁寧に、じっくり味わいたい魅力に溢れているなと思いました。今回は、そのほんの一部を3つのカテゴリーに分けて紹介したいと思います。

 

民藝の世界に浸る

「なんて美しい街なのだろう」

島根と鳥取を旅して、その美しさに何度ため息が出そうになったことかわかりません。いわゆる名所という場所でなくても、ふとした風景にはっとする瞬間が何度もありました。

なぜ美しいんだろうと考えた時に、それはもしかすると、山陰には日常の美しさを追求する“民藝の精神”が息づいているからではないか、と思いました。

両県ともに象徴的な民藝館があるのですが、今回は「鳥取民藝美術館」についてご紹介したいと思います。
ここのすごいところは、美術館・割烹料理店・工芸店が立ち並ぶ「民藝館通り」があり、民藝美術館で“見る”→食事処で“触れる”→工芸店で“買う”という一連の流れが完結できてしまうところです。

“用の美”を称えている民藝は眺めるだけでなく、使うことでその美しさを感じるもの。このすべての行程を通じて、民藝の美しさにじっくり触れられて幸せでした。

そして、やっぱり、ひとりだと“ゾーン”に入れるのがいいんです。「わあ、これは美しい」「さっきからいいなと思うものが、同じ窯元だ」「作り手の愛情を感じるなあ」なんて、心の中で会話しながら、集中して、その世界観に浸ることができました。

それでいうと、この「鳥取民藝美術館」は陳列されている品はさることながら、創始者である吉田璋也氏による建築の設計や、随所に光る意匠が素晴らしく、見入ってしまいました。

特にお気に入りだったのが、電気のスイッチカバー。これは、我が家にも欲しい。こんな細工に気付けるのも、ひとりだからこそだなと思います。

鳥取民藝美術館

〒680-0831
鳥取県鳥取市栄町651
TEL:0857-21-3504
定休日:水曜
※ 5月~10月は無休開館
Instagram:@tottori_folk_crafts_museum
公式HP:https://www.tottori-mingei.jp/

山陰ひとり旅の続きは次のページへ!


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Written by まろ
まろ

「ひとり時間の過ごし方」を提案する、おひとりプロデューサー。Instagramでメディア『おひとりさま。』(@ohitorigram)を運営。中でも、ひとりホテルに関するコンテンツが人気となり、原案で『おひとりさまホテル』(マキヒロチ作、新潮社)として漫画化。初の著書となる『おひとりホテルガイド』(朝日新聞出版社)が6/7(金)に発売予定。
Instagram:@ohitorigram
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X(旧Twitter):@ohitoritter

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