雪景色を独り占め、冬の【ひとり旅】のすすめ

雪景色を独り占め、冬の【ひとり旅】のすすめ



誰かと行く旅もいい。
でもなんだか今は、ひとりで旅がしたい。
おひとりプロデューサー・まろさんによる街ガイド&お楽しみごとエッセイ。


ひとり時間を提案するメディア「おひとりさま。」を運営している、おひとりプロデューサーのまろです。
連載「そうだ、ひとり旅に行こう。」の第9回目は、「雪景色を独り占め、冬の【ひとり旅】のすすめ」をお届けします。

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寒さがようやく本格的になってきた、今日この頃。実は私、この季節の訪れを心待ちにしていました。というのも、私にとって冬は、ひとり旅の“ベストシーズン”(!)だからです。

雪が降り、しんとした空気に包まれる中、ひとりでゆっくり過ごす時間は、何ものにも変えがたい至福のひととき。しかも、この時期は多くの場所で閑散期となるため、お客さんも比較的少なく静か。宿泊料金が手頃になるところも実は結構あって、割高になりがちなひとり旅には、なんともありがたい季節なのです。

楽しみ方は人それぞれだと思うのですが、私の冬のひとり旅の醍醐味は、“雪景色”を独り占めすること。今回は、そんな雪景色を堪能する過ごし方のアイデアを、実際のスポットとともにご紹介します。

 

①温泉に浸かって、雪景色を愛でる

まずは、やっぱり温泉から。温かいお湯に浸かりながら、雪景色を眺めるのは、このうえない贅沢です。私のイチオシ温泉宿は、新潟県にある「里山十帖」。

見てください、この景色! 大浴場 湯処「天の川」の露天風呂からは、標高2000m前後の上信越国境の冠雪した山々を一望できます。

息を呑むような壮大な景色が広がり、特に夕暮れ時の山々の姿は格別な美しさです。夕食の直前だったこともあってか、この時は私以外誰もおらず、絶景を独り占めすることができました。

翌朝は、しんしんと降り積もる雪を眺めながら、お部屋の温泉でゆったりと。ひとり“雪見風呂”、おすすめです。余談ですが、寒い時期は虫が出にくいので、苦手な方はこうした自然豊かな場所は冬に行くのがいいですよ!

里山十帖

〒949-6361
新潟県南魚沼市大沢1209-6
TEL:0570-001-810
Instagram:@satoyamajujo
公式HP:https://www.satoyama-jujo.com

 

冬が似合う、おひとりさまホテルへ

続いておすすめしたいのが、ホテルステイ。誰にも邪魔されない空間で、ゆったり雪景色を眺める時間が、たまりません。

そんな、私だけの特別な時間を過ごすのにぴったりなのが、辺り一面がゲレンデとなる「赤倉観光ホテル」。ここには、おひとりさまのために作られたと言っても過言ではない角部屋“シングルルーム”があって、窓際のいすに腰掛けながら、ゆったり雪景色を眺めることができます。

(※)ベッドはダブルサイズになっており、2名でも宿泊可能。

おすすめの過ごし方は、読書。自宅からお気に入りの一冊を持っていくのも、この旅に合わせて新たに本を選ぶのもありです。ひとりだからこそ、好きな本を好きなだけ……。コーヒー片手に、優雅な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?

赤倉観光ホテル

〒949-2102
新潟県妙高市田切216
TEL:0255-87-2501
*メンテナンスのため、年1回程度、数日間休館する場合がございます。
Instagram:@akakurakankohotel
公式HP:https://www.akr-hotel.com/

 

雪に映える作品にうっとり

私は、ひとり旅でたびたび美術館を訪れるのですが、こちらも冬にぴったりなスポット。なにせ室内はとても暖かい(笑)。そして、何より冬ならではの特別な景色に出会えるのが魅力です。

豊かな自然と調和した美術館が点在する札幌では、そんな冬のひとりアート散歩がかないます。緑豊かな中島公園の一角に佇む「本郷新記念札幌彫刻美術館」では、記念館の2階から、こんな美しい眺めを見渡せることも。

庭園に置かれた作品も、冬の静寂に包まれた中で鑑賞できるので、作品とじっくり対峙できます。まさに、ひとりならではの味わい方ですね。雪国へ行かれる際には、ぜひ美術館を検索してみてください。

本郷新記念札幌彫刻美術館

〒064-0954
北海道札幌市中央区宮の森4条12丁目
TEL:011-642-5709
定休日:月曜日(祝日等の場合は開館し、翌日休館)、年末年始(12月29日~1月3日)、展示替え期間
公式HP:http://www.hongoshin-smos.jp/

 

雪原のひとり散歩

この数年、私が毎冬訪れているのが白馬です。お気に入りの宿「HOUSE OF FINN JUHL HAKUBA」で過ごす室内の時間も大好きなのですが、ひとりだと外に出てお散歩することもあります。

本当はウィンタースポーツができればいいのですが、ビビリな私には雪上を歩くくらいがちょうどいいのです。雪を踏みしめる足の感触、白く漂う吐息、澄んだ空気……。歩いているだけで、とても気持ちのいいこと。

ある時は、お宿のご近所の方と、愛犬の散歩に同行させていただいたことも。初めて歩行具の「スノーシュー」を装着して、ふかふかの雪原を歩く体験もできました。

HOUSE OF FINN JUHL HAKUBA

〒399-9301
長野県北安曇郡白馬村北城3020-281
Instagram:@houseoffinnjuhlhakuba
公式HP:https://www.houseoffinnjuhlhakuba.jp/

 

いかがでしたでしょうか?
桜や紅葉のように、一瞬で過ぎ去る景色とは違い、冬の雪景色は比較的楽しめる期間が長いので、チャンスも多いはず。ご紹介したように、いろんな過ごし方があるので、自分に合ったものをぜひ取り入れてみてください。

それでは、良き冬のひとり旅を!

*次回は1月16日(木)更新予定です。

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おひとりホテルガイド
著:まろ
発行:朝日新聞出版


Written by まろ
まろ

「ひとり時間の過ごし方」を提案する、おひとりプロデューサー。Instagramでメディア『おひとりさま。』(@ohitorigram)を運営。中でも、ひとりホテルに関するコンテンツが人気となり、原案で『おひとりさまホテル』(マキヒロチ作、新潮社)として漫画化。初の著書となる『おひとりホテルガイド』(朝日新聞出版社)が6/7(金)に発売。
Instagram:@ohitorigram
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