【ひとり旅】夜ごはんどうする? 問題を考える
誰かと行く旅もいい。
でもなんだか今は、ひとりで旅がしたい。
おひとりプロデューサー・まろさんによる街ガイド&お楽しみごとエッセイ。
ひとり時間を提案するメディア「おひとりさま。」を運営している、おひとりプロデューサーのまろです。
連載「そうだ、ひとり旅に行こう。」の第8回目は、「夜ごはんどうする? 問題を考える」をお届けします。
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SNSなどでひとり旅に関するお悩みをよく募集するのですが、その中で最も多く見受けられるのが、夜ごはんに関するお悩み。
「どうしても、人目が気になってしまう」「初めての場所で、ひとりでも居心地のいい場所を見つけるのが大変」「どうやってお店を見つけていますか?」などなど。
ランチタイムはひとりで入りやすいお店が多いけど、夜ごはんだと入店するのに少し勇気がいる。でも、せっかくの旅行中だからいつものチェーン店で済ますのはなんだかもったいない……。
私は、ひとり旅慣れしてきて以前よりは悩みが少なくなりましたが、それでも夜は、少し重い腰をあげて「よいしょっ」と、お店へ向かうことが多いのも事実です。
でも、数々のひとり旅を通して、私なりの”夜ごはんどうする?”問題の解決策が少しずつ見えてきたので、今回は、5つのTIPSをご紹介してみます。
①早めの時間に、サクッと
「人目が気になる」という方に特におすすめなのが、開店直後など早めの時間帯に行くこと。夕食処だと、大体19時〜がコアタイムになるところが多いので、例えば17~19時の間に食べて、混雑時間を避けるなどです。
シンプルに人が少ないので、人目が気になるケースは少ないなと感じています。
▲17時の開店直後に訪れた、倉敷の「民芸茶屋 新粋」。時間を追うごとにどんどん人が増えていったので、早めに行ってよかった! と思いました。
また早めの時間帯だと、お店の方もまだ余裕があるので、タイミングを見計らって食材について伺えることも。お料理の裏にあるストーリーを聞いてお食事を味わうというのも、ひとりごはんの醍醐味だなと感じています。
ちなみに、私はひとりの場合、カフェでも混雑時を避けるために遅めの時間に行くことがあります。どんな場所でも、コアタイムを外すとゆったり寛げるのでおすすめです。
民芸茶屋 新粋
〒710-0054
岡山県倉敷市本町11-35
TEL:086-422-5171
定休日:日曜(祝日の場合は営業、翌日の月曜が休み)
公式HP:http://www.k-suiraitei.com/shinsui/
②コース料理を事前に予約する
「それって、ハードル高いじゃん!」と思う方もいるかもしれません。でも、ひとりの予約を受け付けているということは、お店側がおひとりさまをウェルカムだという証。そのため、安心して予約を入れることができます。
▲札幌にある名店「GRIS」。大人気のお店でなかなか予約が取れないのですが、ありがたいのは15時からお店を営業してくださっていること。その時間帯だと比較的お客さんも少ないので、ゆっくりと一口ひとくちを噛み締めて味わうことができます。
しかも、コース料理だと「ひとりだとシェアできないから、色んなお料理を楽しむことができない」という悩みも解決されるのがいいところ。ひとり分のお食事をフルコースで味わえるなんて、最高!
私は2泊以上滞在する旅では、1回は時間をかけて楽しむお食事をしようと心がけていて、事前に調べて予約することが多いです。予約することで、現地であたふたする必要もなくなるので、その間旅をじっくり楽しめるメリットもあります。ゴールの夕飯の場所が決まると、その日の旅程も組みやすくなるかもしれません。
GRIS
〒060-0062
北海道札幌市中央区南2条西8丁目5-4
FABcafe 4F
TEL:011-206-8448
定休日:不定休
Instagram:@gris.4f
公式HP:https://gris0141.com/
③カウンター席と夜カフェを狙う
ひとりで入りやすい店でいうと、やっぱりカウンターがあるお店になる気がします。
個人的には、中でもオープンキッチンのカウンター席がお気に入り。シェフの華麗な手さばきを間近で眺められる特等席で、待ち時間さえも楽しい時間に変わります。
また、フード提供のある“夜カフェ”を狙うというのもアリ。意外と夜まで営業しているお店があるので、行きたいなと思っているカフェが夜営業しているかを調べてみるのはいいかもしれません。お酒が飲めない方にもおすすめです。
④待ち時間に読書
「お食事を待っている間、手持ちぶさたになってそわそわしてしまう」という方は、本を持っていくのがおすすめ。私は、食欲をそそるような食に関する本を読んだり、その土地に関する本を読んだりするのが好きです。自宅から持っていくこともありますが、現地の本屋さんで調達することもあります。
△文集『世界で一番好きな店』(企画・編集・発行/ふもと出版)
あとは本が置いてあるお店も結構あるので、1冊手にとって読んでみるのもいいですね。
⑤お店から、お店を見つける
旅先で素敵なお店に出会ったら、そこで働くスタッフさんが良く行くお店を聞いてみることがよくあります。いいお店が思う、いいお店は間違いない! と思うからです。
聞くのは恥ずかしいなと思ったら、お店に置いてあるショップカードを覗いてみるのもおすすめ。お手洗いなどに置いてあることが多いので、お見逃しなく。
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いかがでしたでしょうか?
ハードルが高いと感じていたひとりごはんも、こんなふうにコツを掴んでいけば、きっと楽しみの一つになるはず。そして何より、ひとりだからこそお食事とその空間をじっくり味わえるので、その醍醐味をぜひ感じてみてください。
それでは、良きひとり旅を!
*次回は12月12日(木)更新予定です。
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『おひとりホテルガイド』
著:まろ
発行:朝日新聞出版