【INTERVIEW】「仮面ライダーエグゼイド」で注目の俳優岩永徹也。ファースト写真集『Messenger』の見どころを語る!

【INTERVIEW】「仮面ライダーエグゼイド」で注目の俳優岩永徹也。ファースト写真集『Messenger』の見どころを語る!


『仮面ライダーエグゼイド』の檀黎斗/仮面ライダーゲンム役で知られる俳優・岩永徹也が、3月14日にファースト写真集『Messenger』を発売した。東京・兵庫でのイベントも大盛況に終わった、この写真集の見どころをたっぷりと語ってもらった。

撮影/中根佑子 文/池上愛


――写真集『Messenger』見させて頂きました。AからZのキーワードに基づいたグラビアの数々、本当に盛りだくさんの内容になっていますね。26パターンもの撮影は大変だったのではないですか?

「どういう写真集を作りたいかと考えた時、写真だけではなく時間をかけてじっくり読めるようにしたいなというところから始まりました。それで、テーマはどうしよう? という話になり、数個のテーマだと足りないので26個のアルファベットで構成すれば、内容たっぷりの写真集になるんじゃないか、もっと遊べるんじゃないかと。そこから、アルファベットを頭文字にして言葉を作り、そのテーマで撮影していくことになりました。写真集にはいくつか僕の言葉が掲載されているんですが、載っているのは一部で実は26個全て作ったんですよ」

――全て! それは凄いですね。このような撮影テーマは、どうやって思いついたんですか?

「たとえばAに関しては最初に見るページだから、最初から全部僕を見せちゃうのではなく、全体像がはっきりわからないページにしたい、という狙いがありました。考えたイメージは”手相”。手相が表すもの=“才能”=”Ability”としました」

――岩永さん自身が、最初から最後まで、ある程度のストーリーは考えてらっしゃるんですね。

「はい。大枠のストーリーは考えました。このアルファベットでは何をしたいか、ここにはポエムを載せるのか、歌詞を載せるのか、こんなイメージになるといいなというアイデアや絵コンテは出させて頂きました。だけど写真のイメージは全部お任せです。現場に行ってこういう写真になるんだ! と知った感じです」

――色んな写真が載っているので短期間で撮ったとは思えません。

「自分でもそう思いました。実際、予期せぬ雪の日に当ってしまったりもして(苦笑)」

――「G」の写真は、まさに真っ白な雪景色です。

「僕はツイッターで自分がどこかに隠れている写真をアップして、”僕はどこにいるでしょう?”という投稿をよくやっていたので”ど〜こだ?”=”Guess where”にしたいなと。当初は迷彩服を着て樹の中に隠れているイメージを撮影する予定だったのですが、大雪が降ったので急遽白の世界に変わったんです」

 
――真っ白な世界もとてもキレイで。思いがけない天候も味方になったんですね。

「思いがけないことは結構起こりましたよ、ほんとに(笑)」

――どんなことですか?

「岐阜で撮影したんですが、どこもかしこも雪が積もっていて、雪がない場所を求めて四日市まで行きました。かなり色んな所で撮影しましたね。予定外でしたが、そのお陰でいい場所で撮影することが出来ました」

――岩永さんお気に入りのカットはありますか?

「撮影で楽しかったのはKです。”KEEP OUT”。面白い写真になったと思います」

――作り込んだ世界観が多いですが、ご自身に近い素が出ているのはどれになりますか。

「“B”が一番素に近いかもしれません。母親が図書館で働いていたので、小さい頃はこうやって本を読みながら、母親の帰りを待っていました」

――こういう写真があるからこそ、コンセプトありの写真が際立ちますね。

「そうですね。あと“O”も個人的にはかなり拘っていて、特に言葉は記していないんですが、深い意味を持ったテーマです。ひとつの写真に自分がふたりいるような写真にしたくて」

――どんな意味が隠されている?
「ふふふ、それはちょっとここでは教えられない(笑)。敢えて別の機会でファンのみなさんには言いたいと思います」

 
――お楽しみですね(笑)。ところどころに書き添えてある詩は、こういうのは書き溜めているのか、それとも写真集のために書きおろしたのか。どちらですか?

「どちらもあります。Xの場合は、未知にしようと決めてから詩を書きましたし、自分で作っていた歌の歌詞に合うようなタイトルをつけたものもあります」

――コツコツ書いていくタイプですか? それともアイデアが浮かんだら一気に書き上げるタイプ?

「アイデアが出てきたら一気に書き上げます。そして推敲はあまりしません。些細なミスがあっても、その時の勢いだから面白いと思うようにしているんです。書き上げたら誰かに見せて、『いいね』と言ってくれた箇所を盛り上げたりすることはあります」

――なるほど。写真集だけど見るだけで終わらない、作品集のような一冊ですね。

「そういって頂けると嬉しいです。”言葉に愛を”は努力で出来ると思っているので、この写真集でも大事な言葉を載せたかったんです。日頃から言葉は大切にしています」

――昔から文章を書くのは好きなんですか?

「はい。好きです」

――影響を受けたものはありますか?

「マンガです。僕はマンガ家さんをめちゃくちゃ尊敬してます! なぜなら、ひとりでキャラクターも、お話も、絵も、全部生み出すじゃないですか。それが凄いなと。子供の頃、自分だったらどんな物語を描こうかと考えて、色んなマンガを描いていました」

――4コママンガも写真集には掲載されていますね。

「はい。言葉とか絵とか、僕が普段考えていたことがこうやってひとつの本になる、みんなに見てもらえる場所が出来たことが凄く嬉しいです。クイズ番組でもそうなんですけど、クイズ番組に出るというフィールドが与えられていると、いつも以上に凄く燃えるし勉強したくなります」

――表現がアウトプットだとしたら、インプットはどんなことをやっているんですか。

「尊敬する人だったり友人だったり、周りの人が影響を受けたもの聞いて、僕もそれに触れることです。自分が知らないものを、相手が凄く楽しそうに語っているのを見ると、興味が湧くんです」

 
――最近ハマったものはありますか?

「俳句です」

――俳句を詠んでるんですか?

「実際に考えたりもしてますが、今は、鞄の中にいっぱい俳句の本を詰め込んで、電車の中で読んだりすることのほうが多いですね」

――俳句の何に惹かれましたか?

「制限があるところですね。17文字に思いを綴っていくところが魅力的。1000年前の作品が今でも残っている。いいものはずっと残り続けていることに歴史を感じます。マンガの歴史に比べても、圧倒的に古いですから。俳句は、平和な時代だから生まれた娯楽のようなものだったようです。昔は貴族の遊びで、俳句で返事を出したりしていたそうで、知性をそこに全部込めてるんですよね。その作業が凄いなと思いました」

――俳優業についても最後にお聞かせ下さい。Vシネマ『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング』も三部作公開され、主演を務めた「PartⅢ 仮面ライダーゲンムVSレーザー」は4月25日にDVD発売となります。

「テレビシリーズは、仮面ライダーゲンム=神として暴れまわらせて頂きました。今回のVシネでは、ライダー史上やったことないようなことを色々やろうという思いで、また大暴れさせて頂きました。この作品は僕にとって思い入れのある一作です。そしてこの役を演じさせて頂いたからこそ、写真集に繋がるアイデアがたくさん生まれたと思っています。仮面ライダーを見ていたファンの方で、写真集を見てもらえると、より楽しんでもらえると思います!」

 


  ●プロフィール

岩永徹也/いわなが・てつや 
1986年10月16日生まれ、長崎県出身。2009年、雑誌『MEN’S NON-NO』専属モデルオーディションに合格しモデルデビュー。『テラスハウス』(フジテレビ系)に出演し“王子”として話題に。『仮面ライダーエグゼイド』でドラマデビューを飾った。『JAPAN MENSA』会員、認定薬剤師の資格を持ち、クイズバラエティでも活躍中。4月9日(月)20:00~放送のTBSドラマ特別企画『十津川警部シリーズ5』では、捜査一課長・清水刑事役で新レギュラーキャストとして出演。


  ●写真集紹介

岩永徹也 1st写真集「Messenger」

撮影:大森直
定価:2800円+税
小社刊