生理痛に苦しめられた十数年、救ってくれた植物の力

生理痛に苦しめられた十数年、救ってくれた植物の力



植物療法士の南上夕佳さんに、女性が取り組むべき「からだづくり」について語っていただく連載。
20代で若年性更年期障害と診断された南上さんが、
病気を克服し、30代で妊娠・出産・子育てを経験するまでに行っていたこと。

第2回は悩んでいる女性も多い、生理痛について。


「生理が来るの嫌だな」
そんな風にずっと思っていた私が生理痛をケアした自然ぐすりをご紹介します。

私が初潮を迎えたのは少し遅めの中学2年生のときで、その頃から生理と生理痛はセット。
毎回の生理痛に耐えられず鎮痛剤をポーチに忍ばせていました。生理が来るのが嫌だなぁと思う人は私以外にもきっといますよね。

生理痛にはいくつか原因があり、フィトテラピー(植物療法)ではその原因に合わせた植物を用います。私に効果的だったのはラベンダーとクラリセージのエッセンシャルオイルでした。


(イメージ:写真AC)

エッセンシャルオイル(精油)とは、植物から抽出した香り成分で、よくアロマテラピーで用いられます。
ディフューザーで香らせるといった使い方が一般的ですが、実はフィトテラピーでは、精油を用いたマッサージなどで薬効を効かせることも多いのです。

肌に直接塗る場合は、必ずホホバオイルやスイートアーモンドオイルなどのキャリアオイルと呼ばれるベースの植物油に混ぜて使ってください。
やり方は、ベースとなる植物オイル15mlに精油のラベンダー2滴とクラリセージ1滴を混ぜてお腹に優しく塗るだけ。

ただし、肌に塗る場合は精油のクオリティも重要です。
100均などで売っている極端に安い精油は避けたほうがいいでしょう。

ラベンダーは塗ることで酢酸リナリルという成分が鎮痛作用として効果を発揮するので、他にも頭痛などにも使えます。クラリセージに含まれるスクラレオールは、女性ホルモンに似た働きをすることが有名で婦人科系の不調に相性がとても良いです。生理が始まる少し前から生理中のケアとしてお腹マッサージを行ってください。


(イメージ:写真AC)

これらと合わせて生理が始まる前から、からだの中から整えるインナーケアもしておくとよりいいですね。一番のおすすめはラズベリーリーフという植物をハーブティーなどで摂ること。

ラズベリーリーフに含まれるフラガリンという成分は、子宮収縮の調整をしてくれるので子宮をサポートして生理痛を和らげてくれます。他にも喉や膣を潤す効果もあり、味もとても飲みやすいので日常的に飲んでいる私のお気に入りハーブ。今ではすっかり生理痛もなく生理期間を快適に過ごしています。

バナーイラスト/いいだあやか
>>https://ayaillustration.amebaownd.com


Written by 南上夕佳(なんじょう・ゆか)
南上夕佳

植物療法士、ルボア フィトテラピースクール副代表。

ホルモンバランスを崩したことをきっかけに植物療法専門校「ルボア フィトテラピースクール」にてAMPP(フランス植物療法普及医学協会)認定資格を取得。
日本における植物療法の第一人者 森田敦子に師事し、森田と共に啓蒙活動を行いながら、自身の体験を活かし女性のライフステージに合わせた健やかな美しさと幸せをテーマに、数々のセミナーやカウンセリングを行う。確かな知識と、実際の経験に基づいた説得力のある講義は、明解でわかりやすいと定評がある。著者に「自然ぐすり生活 」(小社刊 )。

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