悲しみや不安を無理に乗り越えなくてもいい
ついつい頑張りすぎてしまったり、
ちょっとしたことを気にしすぎて傷ついたり、落ち込んだり。
生きづらさを抱えたすべての人へ贈る
イラストレーター・なおにゃんのイラスト&メッセージ。
年末、父の癌が判明した。母からそれを聞かされた直後は電車で泣きながら帰省した。
自分もショックであったが、母のショックはそれ以上で、今にも心が押しつぶされそうになっていた。そんな母を見ているのがつらかったし、娘である自分がしっかりして、なんとかこの悲しみを乗り越えなくてはと、明るく、気丈に振る舞おうと努めていた。
でも、次第にそれもなんだか違うような気がしてきた。常に嘘の自分を演じているような違和感があったし、何よりそんな自分に疲れてしまっていた。
悲しみは、悲しみである。無理に蓋をしなくてもいいんじゃないか。
そう思って、一人になった時、試しに泣いてみた。声を出してワーッと泣いた。すると、張り詰めていた心が不思議と緩み、心が少しだけ軽くなった。これでいい。
いくつになっても、悲しいものは悲しい。つらい時こそ、無理に乗り越えたりしなくていい。悲しみも、つらさも素直に認めたい。弱い自分を受け入れよう。弱さ、上等。
そう心の中で言葉にした瞬間、だいぶラクになれた。
今日のひとこと
悲しみも怒りも、等しく自分から生まれた感情。
少なくとも自分の中では認めてあげたい。
『今日も一歩も外に出なかったけどいい一日だった。』
著:なおにゃん
発行:KADOKAWA
*次回は9月19日(木)更新予定です。