【フランス暮らし】買い物は週に1回、フランス人は家で何を食べてる?
フランスの地方都市ナントで、フランス人パートナーと2人の子と家族4人で暮らしている大畑典子さん。
一級建築士の資格を持ち日本の建築事務所でバリバリと働いていた彼女が渡仏して約8年。
「シンプルな暮らし」を楽しむフランス生活で得たもの、捨てたものを、日々つれづれに綴っていただきます。
意外に食事が質素なフランス人
みなさん、いかがお過ごしでしょうか。フランスの地方都市、ナント在住の大畑典子です。
フランスでは週に1回の買い物で食料品をまとめ買いする家庭が多いのですが、その際の献立の立て方を今日はご紹介します。
まとめ買いが好まれるのは、共働き家庭が多く、平日に買い物をする時間が取りづらいという背景があります。フランスでは「新鮮で美味しい食事を平日も毎日欠かさず食べる」ということよりも、仕事や子どものお迎えに忙しい平日は「出来るだけ手間をかけず手早く夕食を用意し、平日を無理なく乗り切る過ごし方」が好まれるのです。
我が家では主に土曜日に大型スーパーかマルシェで買い物をして、平日は必要があれば近所のミニスーパーに行きます。街中のミニスーパーは割高なので、どうしても必要なものがあった時だけ利用して出来るだけ出費を抑えています。
△食料1週間分も入る、フランスの大きな買い物カート。
肉や魚といった、あまり日持ちのしない生鮮食品は週の後半には悪くなってしまうので、週末での買い物では買い込むことはせず、2~3食分を買うことが多いです。だからと言って平日に肉や魚を買い足すことはあまりせず、平日の夕食は野菜中心のあっさりした食事をとっています。平日は夕食準備にそこまで時間を費やせないので、冷凍食品を使ったり、簡単な料理が食卓に並ぶのです。
我が家の平日の夕食メニューの定番は、サラダ、スープ、パスタ、簡単な和食のローテーションで、冷蔵庫の余り物を消費していき、週末が近づくにつれ冷蔵庫が徐々に空になっていくように心がけています。基本的に一品のみの質素な夕食ですが、もう何年もこのスタイルなので、家族から食事メニューで不満が出たことはありません。
また、私たち夫婦は1日の中で食事の量を考慮することも多く、お昼ご飯を食べすぎた日は、大人の夕食はフルーツだけなど、プチ断食をすることもあります。
日本では1日のメインの食事というと夕食と考える人が多いと思いますが、フランスで1日のメインの食事は昼食です。夕食の後は寝るだけなので、重めの料理は昼に食べて、夜はあっさりと消化の良い食事を心がけている人が多いのです。
フランスでもレシピサイトが大人気
マルシェやスーパーでは買い物リストを片手に買い物をしている人もたまに見かけますが、新鮮な肉や魚は実際に見ないと鮮度の良さはわからないことも多いので、私は特に献立を決めずに買い物に出かけます。そして店先に並ぶ実際の品物を見ながら献立を考えます。
肉製品に関してはどのスーパーでもマルシェでも美味しそうな色のいいものを簡単に見つけられますが、問題は魚介類です。
フランスでは魚は基本的に火を通して食べるので、新鮮な食材が並ぶローカルなマルシェでも日本人にとって美味しそうと思える鮮度の良い魚は滅多にお目にかかれません。ですので、実際にマルシェに行って目のキラキラした魚を見つけた時は迷わず買います。そして、その魚に合わせて野菜など他の品物を買って行きます。
献立を考える際は、レシピサイトも参考にすることが多いです。フランスで人気のmarmiton(https://www.marmiton.org)というレシピサイトは、日本のクックパッドのように読者がレシピを載せてコメントを募ることのできるサイトになっています。
2015年にはフランスのレシピサイトの中で一番のアクセス数を誇り、私もフランスに移住してから随分お世話になりました。中でもmarmitonで見つけたりんごのタルトのレシピは、切って並べて焼くだけなのに豪華な見た目で、おもてなしにぴったりなのでよく作っています。
△おもてなしの定番になった我が家のりんごタルト。
りんごタルト(tarte aux pommes)のレシピ
https://www.marmiton.org/recettes/recette_tarte-aux-pommes_18588.aspx
marmitonでは、アペリティフからメイン、デザートまで幅広くフランス料理のレシピが載っているので、フランス料理に興味がある方はぜひ覗いてみて下さい。
では、また次回。アビアント〜!
*次回は9月18日(水)更新予定です。