【さらばの#本ダレに出演!】トラブルが多すぎるタワマンの理事長の実態とは?


テレビ大阪にて毎週火曜に放送されている「さらばのこの本ダレが書いとんねん!」。
お笑いコンビのさらば青春の光(森田哲矢さん・東ブクロさん)が、幅広いジャンルの書籍を取り扱い、著者に直接気になることを聞き出すトークバラエティーです。YouTube「さらば青春のテレビ大阪チャンネル」やTverでも配信され、毎ゲストごとに大きな反響を呼んでいます。

4月22日(火)の放送では、マンショントラブルへの対処や奮闘を綴った書籍『タワマン理事長 – ある電通マンの記録 -』が紹介され、著者の竹中信勝さんがご出演されました。

番組の冒頭では書籍タイトルにもなっている「タワマン理事長」に「イヤな響き」「飲み会で幅 利かせてる?」といじられるも、毎日何かしらの連絡やクレームが届くという実態を知った、森田さんからは「交番勤務みたいな仕事ですね」とたとえられ、著者の竹中さんも苦笑しながら頷き「抽選で無作為に選ばれて、無報酬なのに、トラブルばかりで良いことはない」と語りました。


△竹中さんのInstagram(@tawamannrijicyou)より引用。

番組視聴はYouTubeまたはTverにて!

番組公式HP https://www.tv-osaka.co.jp/saraba_hondare/
YouTube さらば青春のテレビ大阪チャンネル
Tver さらばのこの本ダレが書いとんねん!

番組では他にも、「修繕積立金を3倍に値上げ…住民まとめるのに一苦労」「お金が無いから1人で草むしり?」「営利目的の利用は規約違反! なのに、共用施設で学習塾開講の噂?」など、タワマンで起こるトラブルを深掘りしていきました。

ここでは、ご紹介いただいた書籍『タワマン理事長 – ある電通マンの記録 -』より、タワマンの住民なら誰もが経験する可能性がある実話を少しだけお届けします。

※本記事は、竹中信勝:著『タワマン理事長 – ある電通マンの記録 -』(ワニブックス:刊)より一部を抜粋編集したものです。

 

理事長みずから草をむしれば月7万円の節約

管理会社に管理を依頼している我がマンション。エントランスの床が汚れたらきれいにしてくれるし、ドアが故障したら修理してくれるし、なんでも管理人がやってくれます。

いつもの流れでマンション敷地内の草むしりもお願いしたところ、やってくれませんでした。急にシビアな線引き。ひどい管理会社だと思われるかもしれませんが、管理会社は契約外の仕事はやってくれません。追加の費用を払えばもちろん対応してくれますが、清掃などは基本的に管理会社から外注した業者が行っているので、費用が発生するのです。

ことの発端は、管理人に「理事長、屋上に草が生えていて、何とかしないと将来漏水の原因になりますよ」と言われたことです。それまで屋上になど行ったことがなく、そこに草が生えているなんて想像もしていませんでした。タワマンの屋上には非常用のヘリポートがあり、普段は鍵がかかっている場所で、一般の住民が気軽に近づくことはできない場所です。管理人の案内で初めて屋上に上がってみると、雑草がかなり密集して生えていました。そこでふと、甦ってきた昔の記憶……。


(イメージ:写真AC)

私は電通社会貢献部の活動で富士山の樹海に行き、エコツアーインストラクターをしていたことがあります。そのとき、「なぜ、土のない樹海に植物が生えているのか?」について、「植物の種は風に運ばれて飛んできたり、鳥の排泄物に混じって運ばれたりして移動します。その種が苔などの水分を使って生えてくるのです」と子どもたちに教えていました。それがまさに私の住むタワマンの屋上で起き、目の前に雑草地が広がっていました。

タワマンの屋上にはもちろん土はありませんが、溜まった雨水や、落ち葉や鳥の糞、虫の死骸などが堆積したところに根を生やして、コンクリートの間にどんどん入り込んでいくのです。雑草が生えたコンクリートにはたくさんの亀裂ができ、建物を傷める原因になると聞いて震えました。


(イメージ:写真AC)

そこで管理人にすぐ草むしりをお願いした、というのが冒頭のお断り話に繋がるわけです。
ちなみにタワーマンションの屋上は風が強く、たとえ草むしりであっても作業時には命綱をつけてするそうなので、費用が高くなるとのことでした。

仕方がないので、理事長である私みずから草むしりをすることに。「草が生えるのは春から夏にかけてであって、毎月やる必要はない」と自分に言い聞かせて、ひとり無心で雑草と戦ったのであります。これがまた、ナメてかかったわけではないものの、想像していたよりしんどいもので……。

その後は年何回か他の予算を削り、草むしりも管理会社にお願いしたのは言うまでもありません。

 

航空障害灯が点かない! 法令違反のまま半年放置

タワマンには、一般のマンションではあまりなじみのない「航空障害灯」というものが設置されています。航空障害灯は、地上60メートル以上のビル・鉄塔・煙突・クレーン・風力発電機などの建築物に設置することが航空法で義務付けられているものです。

夜景を見たとき、赤色で点滅する高層ビル群の明かりが見えると思います。あれが航空障害灯です。おそらく、すべてのタワーマンションが航空障害灯の設置対象になっているのではないでしょうか。

タワマン理事長になるまでの私は、高層建築物に航空障害灯が付いていることを漠然と認識しており、「飛行機やヘリコプターがぶつかったら危ないよなぁ」程度にしか気にしていませんでした。


(イメージ:写真AC)

しかし私が理事長になって、航空障害灯がすべて点滅していないことが発覚。しかも管理人は半年前から知っていたらしいのです。何で点滅してないの!? というか、わかってたなら早く言って!? です。

航空障害灯が点滅していないのは法令違反であるばかりか、もし緊急事態が発生して屋上のヘリポートを使用したい場合でも、使えない状態だったことがわかりました。怖い、怖すぎる。ゾッとしました。

至急、修理の依頼を管理人にお願いしたところまではよかったのですが、「最初に航空障害灯を設置した業者が廃業」「電球がいっぺんに切れるのはおかしいので、配線等に問題がある可能性」などの問題が出てきて、なかなか対応がされないまま。私はもう、法令違反が継続している状況に危機感を抱き、いてもたってもいられず、自分の知り合いを通じて調べに来てもらったりもしましたが、それでも原因がわかりません。


(イメージ:写真AC)

そもそも、電球の交換が定期的にされていたかどうかも管理人の回答が曖昧でわかりませんでした。調査をしてもらうにも、やはり予算がないのはいつものこと。専門家を呼ぶと出張費をはじめとした経費が発生するので、私の知り合いに頼んでなるべく費用を抑えながらお願いをしていました。

結局、いろいろと駆け回りましたが、管理人の見つけた業者が電球を交換したら点いたとのことで、あっけなく終了。
この件以来、高層ビルや高層マンションの航空障害灯を気にして見るようになってしまった、理事長病の私です。

 

『タワマン理事長 – ある電通マンの記録 -』では他にも、「回したら1カ月帰ってこない回覧板」「不審者侵入で延々続く防犯カメラの確認」「修繕積立金が底をつく大ピンチ」など、理事長にならないと経験できない、だけどタワマンの住民なら誰もが経験する可能性があるエピソード(すべて実話)が満載。

日常ではあまり表に見えてこない「縁の下の力持ち」の世界を覗いてみませんか。

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タワマン理事長 – ある電通マンの記録 –
著:竹中信勝

竹中信勝

1961年10月生まれ。電通に新卒入社。営業担当として多数の業種を担当し、新規顧客の開拓で140社以上の実績。ライフシフトの人生100年時代を見据えて同社を早期退職。現在は。「ライフシフトプラットフォーム(LSP)」のスターティングメンバーとして活躍中。2022年3月、社会構想大学院大学実務家教員養成課程修了。著書に『タワマン理事長 – ある電通マンの記録 -』(小社刊)がある。
note タワマン理事長日記
Instagram @tawamannrijicyou