73歳のYouTuber「もののはずみ」さんに聞く、毎日をハッピーにする“暮らしのアイデア”3選!


90代の義母、70代の夫、40代の息子さんとの“大人ばかり”の日常を「歳をとっても明るく簡単に暮らす」「70代をハッピーに暮らす方法」をテーマに発信するのは、この春73歳を迎えた大人気YouTuber・もののはずみさん。

シニア世代はもちろん、幅広い世代のファンから「明るい気持ちになる!」「参考になった!」「真似したい!」と支持を受け、出版した『71歳、74歳夫と97歳義母と大人だけで楽しく暮らす』(2023年)は大きな反響を呼ぶことに――。

そんな「もっと知りたい!」というファンの声に応えた、ハッピーになる“暮らしの楽しみ”が満載の近刊『70代をとびきり楽しむ! 体とお財布をいたわりながら毎日をハッピーに過ごす37のアイデア』から、ここでは今すぐマネしたくなる、もののはずみさんならではのアイデアを、厳選してお届けします♪

 

まるで居酒屋気分!「大人のごっこ遊び」を楽しむ

70代になって心と時間に余裕が生まれ、若い人が当たり前のように経験している楽しみを私もしてみたいと思いました。そのひとつが居酒屋訪問。いきなりお店に行くのはハードルが高いので、自宅で居酒屋を開こうと考えました。ゴールデンウィークのことです。早速、夫の姉夫婦に電話をかけ、「居酒屋ごっこをするから、遊びに来てください」と誘います。

「ご飯を食べに来て」というとごちそうをつくらなきゃと頑張ってしまいますが、居酒屋ごっこはしょせん遊び。気軽に誘えます。そのときは、キッチンに小さな机を運び込み、お店風のレイアウトにしました。隣に声をかけたり、席を移動したりできる、カジュアルな雰囲気にしたかったのです。ちなみにカウンターは、孫のおもちゃ入れに使っていた箱をDIYしたもの。100円ショップで買ったビールののぼりや手づくりのお品書きも飾ります。

メニューは、枝豆やお刺身など居酒屋の定番料理。当日は私もゆっくり飲みたいと、前日のうちに牛すじの煮込みとおでんをつくっておきました。小腹がすいたときのために、きゅうりやたくあんの細巻きも用意。わが家の定番、なすとひき肉のはさみ揚げもつくります。揚げ物屋をしていたときの人気商品で、家族全員の好物。バッター液をはさみ口からつけると、衣がはがれずうまくつくれます。たこと紫玉ねぎのマリネも、家族のリクエストが多い一品です。

部屋の雰囲気や料理の内容をお店っぽくするだけで、家で居酒屋気分を味わえるなんて! 今ではときどき夫婦でのサシ飲みを楽しんでいます。

 

お金をかけず気分転換!「プチ模様替え」を楽しむ

模様替えというとちょっと大げさですが、部屋の雰囲気を変えるのが好きです。家具のレイアウトを変えたり、椅子のカバーを替えたり。観葉植物やキャンドルを使って、ちょっとしたコーナーをつくることもあります。終活でものの整理を進めているので、家具は最小限しかありません。リビングにはソファ、座卓、テレビ台、小さな棚2つ。それでも向きや位置を動かせば、光の感じや目に映るもの、生活動線が変わり、暮らしが刷新されます。気持ちがリフレッシュし、空気の流れまで変わる気がします。

模様替えのスイッチが入ったら、家にあるものや小さなもので工夫します。たとえばクッションカバーは、気軽に取り入れられるアイテムのひとつ。ソファに置くとアクセントになり、部屋の印象ががらりと変わります。保管がコンパクトなのもうれしい点。

ちょうど先日、「イケア」で、気になるクッションカバー『S V A R TPOPPEL/スヴァルトポッペル クッションカバー』 を見つけました。肌触りがよく、色も素敵! 落ち着いたグリーンは革のソファになじみ、観葉植物との相性もよさそうです。早速、家にあったウンベラータをソファの横に置くと、くつろげるスペースに。寂しかった壁には、自作のアートをフォトフレームに入れて飾り、フォーカルポイント(自然と目がいく場所)をつくりました。

古い家で壁や柱は年季が入っていますが、自分の居場所は心地よく。身近にあるものを使って、なるべく手間やお金をかけずに、自己流の模様替えを楽しんでいます。

 

気分リフレッシュ!「月1ランチ」を楽しむ

おばあちゃんは今年99歳。昨年は体調を崩し、しばらく入院しましたが、今は元気で過ごしています。着替えや洗顔など身の回りのことはひとりでこなし、つい先日はなじみの美容院に予約の電話を入れていました。来客があるとベッドから起き上がり、うれしそうに声をかけます。持病もあることから、訪問看護のお世話になり、健康管理をお願いしています。ときどき看護士さんと散歩に出かけるのですが、家に戻ってくると頬が紅潮し、とっても楽しそう。その日の夜は食事が進み、調子がいいのです。

そんな様子を夫と見ていて、「月に一度、3人でランチをしよう」と提案しました。考えてみれば、おばあちゃんは一日の大半を自分の部屋で過ごし、テレビを見たり、私たちとちょっと話したり。毎日がこれでは、私だって息がつまります。散歩が趣味の夫は、外の空気を吸えば気分転換になることをよく知っています。

月1ランチは、おばあちゃんの体調や天気のよい日に、近所のご飯屋さんに歩いていきます。近くとはいえお出かけなので、服を選んで髪を整えると、表情がみるみる変わります。車椅子が入れるお店は限られていて、同じお店になることが多いのですが、季節で変わるメニューやお客さんの様子を眺めるだけで、新鮮な気分になるようです。

帰りにスーパーや100円ショップに寄ったときは、「アレが見たいコレが見たい」と楽しそうに店内を1周することも。月1ランチの日は一日じゅうテンションが高く、家でもご機嫌。私たちもうれしくなり、家の中がパッと明るくなります。

 

もののはずみさんの“暮らしの楽しみ”は、お手頃な食材で簡単な料理を作ってみたり、どこでも買えるアイテムで家事をラクにしたりと、シニア世代のみならず、どんな世代でもヒントになる、手軽で簡単なものばかり。

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写真/林ひろし

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70代をとびきり楽しむ!
著:もののはずみ

71歳、74歳夫と97歳義母と大人だけで楽しく暮らす
著:もののはずみ

もののはずみ

1952年生まれ。24歳でお見合い結婚し、一男二女を授かる。29歳で義父母と同居を始め、子育てをしながら、揚げ物屋の仕事に従事。68歳でユーチューブ『もののはずみ』を開設し、料理や家事などシニアの暮らしの日常を配信している。チャレンジ精神が旺盛で、最近はボンゴの演奏に興味津々。90代の義母、70代の夫、40代の長男と暮らす。著書に『71歳、74歳夫と97歳義母と大人だけで楽しく暮らす』『70代をとびきり楽しむ!』がある。
YouTube もののはずみ