【INTERVIEW】ドラマ『席替えしたら、どうやら後ろの男が俺のこと好きらしい』でW主演を務める小西詠斗が現在の心境を明かす。

【INTERVIEW】ドラマ『席替えしたら、どうやら後ろの男が俺のこと好きらしい』でW主演を務める小西詠斗が現在の心境を明かす。


『席替えしたら、どうやら後ろの男が俺のこと好きらしい』、通称“セキスキ”が満を持してテレビドラマ化。8月7日(金)よりBSフジにて放送開始され、今夏、話題をかっさらいそうだ。優しすぎる男の子・間山晴を演じた小西詠斗に、どのような役づくりをしているかなど、じっくり話を聞いた。

撮影/浦田大作 スタイリスト/TAKURO ヘアメイク/宮本芽生果 文/髙山亜紀

――『席替えしたら、どうやら後ろの男が俺のこと好きらしい』のお話を聞いた時、どんなところに魅力を感じましたか。

「たくさんあるのですが、僕が最初に思ったのはすごく共感できるところが多いなということでした。タイトルの通り、席替えをきっかけに物語が動き出していくのですが、学生の頃の席替えってそれくらい重要だと思うんです。運命が変わるくらいのインパクトがあります。その設定がすごく面白いと思い、“確かにそういうことってあるよな”って、目のつけどころがすごいなと思いました。原作も台本もあっというまに読めるほど引き込まれましたし、どんな方にも親しみやすく、気軽に楽しんでいただける物語だと思いました。何より朝宮(元之介)がものすごくキュンキュンさせてくれます。僕も撮影中、たくさんキュンキュンしました。とにかく魅力がいっぱいだと思います」

――原作や台本を読んだ時は、もう既に間山の視点だったんですね。

「まずは全体を読みましたが、当然、間山目線で読んでしまいました。似ているなと思う部分と僕とは違うな、すごいなと感心する部分、両方を感じながら読んでいたのを覚えています」

――小西さんから見た間山はどんな男の子ですか。

「本当に優しくて真っ直ぐで温かいんです。誰かのためだったら、自分を犠牲にすることはなんとも思わない。劇中でも、『俺が嫌われるぶんには別にいい。慣れてるし』みたいなセリフがあるのですが、人のためにそこまで動くってなかなかできることじゃないと思うんです。僕はどうかと言われたら、まだそこまで動けるほうではないと思うので尊敬します。逆に不器用で正直で真っ直ぐすぎるので、騙されて、壺とか買わされるタイプなんじゃないかなって心配になっちゃいます。僕は疑い深いタイプなので、絶対買わされることはないですけど(笑)」

――そうなんですね。

「間山のように、“自分を犠牲にして人のために”と思って行動できる姿勢は本当にすごいなと思いますし、そこは見習いたいと思います」

――では、自分に近いなと思ったところは?

「僕もあんまり普段からテンションが高いほうではないので、テンションが高い人達にどこか憧れがあるんです。そういった人達が集団でいて、わーっと盛り上がっていると、僕はついていけなくて、ぼーっとしたりしてやり過ごしたりしがちです。そういったことが今までもよくあったので、その辺りは同じかなと思いました。劇中では周りの人達と実際に話してみることで、みんな普通なんだとわかっていくんです。その過程がまたいいなと思いました。それから間山はモノローグが多いキャラクターなのですが、僕も周りの環境によって、思っていることを口に出さずに自分の頭の中だけで考えてしまうことが結構あったりするので、すごくよく理解できます」

――間山を演じる際に大切にしていたことはありますか。

「いろいろあります。一番は学生役ですし、会話劇なので、リアリティが欲しいと思い、いつもよりさらにお芝居をマイルドにして、もっとリアルな空気感を意識しました。あとは全体を通して、間山が心情的に大きく成長をしていく物語でもあるので、その心情の変化、どの段階でどれぐらいなのかをしっかりと監督と『今の段階はどう』と話し合って、確認しながら演じていました。順撮りではないので、監督と毎回、認識を擦り合わせながら撮影していきました。スケジュール的に仕方がないことですが、わけがわからなくなりそうになることもありました(笑)。そこは苦労したところですが、できるだけ丁寧につくっていけるよう心がけました」

――今回、最も挑戦だったことは?

「何が一番の挑戦だったかと聞かれると難しいのですが、今回は全部が挑戦だったと言えると思います。とても素敵な原作なので、最初はすごくプレッシャーがありましたし、お芝居でいい作品にできたらいいなと意気込んで臨みました。過去がある、事情を抱えているような役にやりがいを感じていて、以前からやりたいと思っていたので、今回は本当に嬉しかったです」

――先ほどお話しされていた、朝宮のキュンキュンするところを教えて下さい。

「朝宮はアプローチの圧がすごくて、独占欲も強いんです。それでいて、間山の気持ちを常に第一に考えてくれてすごく優しい。そのギャップだけでもうキュンとします。おまけに、ドキッとするようなことを真顔で言ってくるんです。『俺の肌を見て誰が喜ぶの?』と間山が言ったら、『俺』って即答してきたり。さらっと真っ直ぐ伝えてくれるので、そういう瞬間にドキッとすると思います」

――元之介さんの朝宮を目の当たりにして、いかがでしたか。

「ぴったりだと思います。まずビジュアルからして、完璧です。役紹介に“超イケメン”と書いてあるのですが、その通りだと思いました。クールな感じも合っていると思います。間山は朝宮からいろいろなものを受け取って変わっていくので、僕はお芝居としては受け取る側なんです。元之介さんがしっかりと投げ掛けて下さったので、返す芝居もやりやすく、そこはすごくありがたかったです」

――共演してみて印象は変わりましたか。

「かなり変わりました。SNSを見るとクールで、凛としていて、かっこいい印象を受けたので、会う前は“どんな人なんだろう。怖かったらどうしよう”と思っていたのですが、いつもニコニコしていて、よくボケますし、ふわふわした雰囲気なんです。そのギャップがまた、魅力的だなと思っています」

――おふたりでつくり上げたシーンで特に印象的なものは?

「たくさんあるのですが、僕が一番好きなのは1話のシーンです。朝宮からメモで告白されたあとに、間山がひとり、非常階段でパンを食べながら、“あれってどういうこと?”と、モヤモヤしているところに、朝宮がやってきて隣に座っているっていう、少し笑えるシーンです。コメディタッチのお芝居をさせていただいたのですが、そこがどう仕上がっているんだろうなというのが個人的には今、一番気になっています。僕も放送を楽しみにしているので、ぜひ注目してもらいたいです。初回ですから反響も気になります」

――5話には、おんぶをされるシーンがありますね。

「おんぶのシーン、ありましたね。元之介くんがすごい力持ちだったので、助かりました。あの場面は僕から乗るわけではなくて、ぐったりしている僕を無理やりおんぶしてくれているので、かなり力が必要だったと思うんです。なのに、すっと持ち上げてくれました。僕も体重が軽いので、ちょうどよかったです(笑)」

――文化祭や夏休み、花火大会など、学生ならではの楽しいイベントが目白押しで、ワクワクしながらストーリーが進んでいきます。小西さん自身、個人的な思い出が蘇るようなことはありましたか。

「最初に思い出したのは、やっぱり、席替えですね。小学校の頃の話なのですが、隣の人と席をくっつけなくちゃいけなくて、席替えのタイミングで机をくっつけた瞬間、指を挟んで泣いたことを覚えています。すごく痛かったんですよ。それをめちゃくちゃ思い出しました(笑)。小学生の頃はいくつか泣いたエピソードがあります。もちろん、中学校以降は泣いてないです。文化祭のお化け屋敷とか本当にあんな感じでしたし、ワクワクしながら準備をしていた記憶が蘇ってきて。この年齢でまた経験できたのは嬉しいことですね」

――実際には26歳ですが、高校生役はいかがでしたか。

「不安はやっぱりあります。20代後半ですから、かれこれ10年近く前になります。“いけるのかな”と同時に、“もしかしたらこれが最後の制服になるのかもな”とも思えてきて、なおさら頑張ろうと思いました。ただ僕ができることには限界があるので、ヘアメイクさん、衣裳さんにも力を貸していただきました。あとは視聴者のみなさんにどう受け止めていただけるか。そこは僕にはどうにもならないことです。学生役については、できることならまだまだやっていきたいですが、どうなんでしょう。周りの方々がいいと言ってくれるうちはやっていきたいと思っています。それでも僕自身には謎の罪悪感みたいなものはありますけど(笑)」

――謎の罪悪感ですか。

「“いいのか? 26歳だぞ?”って(笑)」

――以前にも『タカラのびいどろ』に出演するなど、BL作品に定評がありますが、今回の撮影で生かされたことはありますか。

「『タカラのびいどろ』では、本当にたくさんの反響をいただきましたし、自分自身も多くのことを学ばせていただきました。今回はその経験を活かして臨めたらと考えていました。きっと今回もたくさんの方に観ていただける作品になると思いますし、その期待に応えられるようにと、前回の経験を踏まえて撮影に臨みました」

――BL作品は注目度が高いので、きっと日本だけでなく世界の方も観ますよね。

「今はたくさんBL作品がありますので、負けないぞっていう気持ちでいます。多くの方に観ていただいて人気の作品になったら嬉しいです。僕はお芝居が大好きなので、お芝居では誰にも負けたくないです。」

――役者をしていて一番楽しい時はどんな時ですか。

「いっぱい楽しいことがあるのですが、やっぱり演じている時です。正解がないので、考えれば考えるだけいろんな発想が生まれてくる。そういうところが面白いです。多くの人が言っていることですが、自分じゃない誰かの人生に関わることができることもまた魅力に感じています。ファンのみなさんが感想をたくさん送って下さるので、そういう反響が本当に嬉しいです」

――最後に小西さんの現在の目標を教えて下さい。

「正直に言うと、“役者を長いこと、ずっと続けていきたい”という以上の大きな目標は今のところはないんです。お仕事ですけど、趣味やプライベートと同じぐらいの感覚で楽しんでやっていきたい。楽しむことで、想像力や発想力がより一層、膨らんでいくと思っています。どんな役をいただいても、ワクワクできる自分でありたいと思います」


プロフィール
こにし・えいと
2000年1月21日、広島県出身。2019年俳優デビュー。同年、舞台『刀剣乱舞』維伝 朧の志士たちに出演。2020年から4年間、『ZIP!』リポーターを務める。昨年はドラマ&舞台『UNREAL-不条理雑貨店-』、舞台『祈りの幕が下りる時』でそれぞれ W主演を務め、ドラマや舞台を中心に多方面で活躍を続けている。【PROJECT R.E.D.】第2弾『角醒ハンター オメガホーン』に出演中の他、映画『ウォーターガーディアンズ』が今夏公開予定。


作品データ
ドラマ『席替えしたら、どうやら後ろの男が俺のこと好きらしい』
原作/ましろいと 『席替えしたら、どうやら後ろの男が俺のこと好きらしい』(BeLuck文庫/スターツ出版刊)
監督/中山佳香 奈良優大
脚本/後藤賢人(storyboard)
主演/小西詠斗 元之介 他

「第1回ノベマ!BL短編コンテスト」最優秀賞受賞作を小西詠斗と連続ドラマ初主演となる元之介のW主演でテレビドラマ化。席替えを機に始まる男子高校生同士の爽やかな青春ラブストーリー。近すぎる距離感に戸惑いながらも少しずつ変化していく関係性や不器用で真っ直ぐな思い、思春期ならではの繊細な心の揺れ動きに注目。
BSフジにて、8月7日(金)より放送開始