【INTERVIEW】BLドラマ『営業ですから』で、ダブル主演を務める植村颯太と高橋璃央。 互いに刺激し合いながら挑んだ今作でのふたりの関係性と、役への向き合い方に迫る。

【INTERVIEW】BLドラマ『営業ですから』で、ダブル主演を務める植村颯太と高橋璃央。 互いに刺激し合いながら挑んだ今作でのふたりの関係性と、役への向き合い方に迫る。


女の子にモテたいがために、大学イチのイケメンに声をかけて“営業”として仲良しカップルを演じているうちに、本気の関係になっていく—。ミユキ蜜蜂の同名コミックスによるBLドラマ『営業ですから』で、ダブル主演を務めるのは植村颯太と高橋璃央。植村は女の子にモテたくて営業を持ちかける感情豊かな大学生・葦原廉、高橋は大学イチのイケメンでクールだけど優しい大学生・久慈一清をそれぞれ好演している。元々、友人関係だったというふたり。現場ではそれぞれ支え合いながらも刺激し合あったと話すが、役同士のような関係性が垣間見えるインタビューとなった。

撮影/浦田大作 文/高本亜紀

――今作のオファーを受けた際の率直な気持ちを聞かせて下さい。

植村颯太(以下、植村)「廉は今まで演じてきた中で一番共通点が多い役で、縁を感じているキャラクターです。最初はプロデューサーさんとお話しして、そこから出演が決まったんですけど、お相手がお友達の璃央君だと聞いた時は愛情や気持ちを全部ぶつけられるなと安心感が湧きました」

高橋璃央(以下、高橋)「このプロジェクトが動き出したくらいのタイミングで、監督が僕を見つけてくださって、面談とお芝居を軽くさせてもらう機会をいただいたんです。一清役は他にも何人か候補がいたと思うんですけど、僕はその時点で他の人には絶対やらせたくないなと思っていました。俳優ならばキラキラ少女漫画原作の作品を一度はやってみたいなと思いますし、演じる一清も魅力的で。俳優として何ができるかを試されている役だとも思ったので、『絶対にこの役をやりたい』と監督にも伝えました。出演が決まった時は気持ちを伝えておいてよかったなと思いましたし、自分ができる喜びと責任を同時に感じて。そこから数ヵ月、ほかの仕事をしながらも頭の片隅に一清を置いて、ひたすら準備しました」

――友人だったということは、出演が決まった時は連絡を取り合われたんですか?

植村「決まる前に、僕から連絡しました。クランクインの1カ月くらい前だったっけ?」

高橋「2カ月半くらい前じゃない?(植村から)電話で『相手役は俺になるかもしれない』と言われたので、『じゃあ、決まったら会って、いろいろと話し合おう』と返したんです。それで決まってからふたりで会って。これは僕のエゴなんですけど、その時、『俺はこれくらいの気持ちで挑む。お前はどうする? 俺は同じ熱量の人とやりたい』って話したら、颯太も同じくらいの熱量で答えてくれて。そこで信頼やリスペクトがより生まれました」

植村「その時、僕はまだ出られるかどうか決まってなかったんですけど、そういう気持ちで向かってきてくれたことがめちゃくちゃ嬉しかったです。やってやろう! ってモチベーションがいっそう上がりましたし、すぐ原作を買いに行って読みましたね」


――先ほど植村さんは自身と廉が近しいキャラクターだと話していましたが、それぞれ共感できるのはどんな点でしたか。

植村「原作、そして台本を読んで、“あ、俺じゃん”って思いました。容姿もそうですけど、負けず嫌いなところや感情がすぐ表に出たり、喜怒哀楽が激しかったりっていうところもそう。不器用なところも似ているので、95%くらい僕だなと思いました。強いて違いを挙げるとしたら、怒りをストレートに出すところくらい。僕はわりと我慢するほうなので、そこは演じていて難しかったです」

高橋「一清は僕と似ているというより、僕の求められているものと一清の雰囲気――例えば身長が高くてクールだとかが似ているのかなと思いました。あとは台本と原作を読んで理解していく作業を続けていくうちに、一清に近づいているなと感じて。クランクインの2週間前くらいに監督とお会いした際、『廉と一清だね』と言ってもらえた時は安心しました」

植村「あの言葉は自信になったよね。廉はすごくかわいらしいキャラクターで。出演が決まった時、原作のレビューを見たら、廉のこのシーンがかわいいという具体的なコメントが多かったので、演じながらかわいさを追求しました。監督とどうやったらかわいく見えるかも話し合って、例えばさりげない上目遣いとか目を見開くとか些細な部分を意識しました」

高橋「一清は色気があって大人っぽくて完璧な人。そういう人って声が低くてゆっくりと喋るイメージがありますし、本読みの時に監督が0.7倍くらい(の速度)がいいねと言われていたので、僕もセリフをゆっくり話すところは意識しました」

植村「話し方もそうだけど、僕は璃央君の目のお芝居がすごく印象に残っています。そのお芝居によって、僕も自然と反応できたし、廉により寄り添うことができました」

高橋「へぇ、そうだったんだ」

植村「あれ? 言ってなかった?」

高橋「初めて言われた。けど、そこは持ちつ持たれつですし、支え合いながらやれたよね。廉はいい意味で想像通りというか、クランクイン初日から原作のままで来てくれたから助かりました」

植村「めっちゃ嬉しい!」

高橋「それくらい忠実だった」

植村「一清は超誠実でした」

高橋「忠実と誠実? 韻を踏んでるみたいになっちゃったね(笑)」

――(笑)。物語の中で、廉と一清の距離感は精神的にも物理的にもどんどん変わっていきます。その辺りはどう演じていきましたか。

植村「(各話の)いろんなシーンを飛ばし飛ばし撮っていくので、この時の気持ちってどうだったっけ? ってわからなくなってパニックになってしまったことがあったんです。特に廉はその時々で感情がジェットコースターみたいに変わる。そこは自分との共通点でもあるんですけど、シーンとシーンの繋がりを意識して考えすぎてしまったんです。特に嫉妬するシーンでね?」

高橋「うん、あったね」

植村「どんなニュアンスだったのかがわからなくなってパニックになってしまった時、璃央君が『自分に置き換えて考えてみな』って声を掛けてくれたんです」

高橋「台本を出して『ここはこうでしょ? これをされたら、植村颯太自身は嫌じゃない? じゃあ、廉も同じ気持ちなんじゃない?』って。かなり悩んでいたので、僕は僕で、自分の芝居の中で(植村のために)できることはないかな、どうアプローチしたらやりやすいかなとか考えて。あとは、監督がうまく調整してくれてね?」

植村「はい。みなさんには本当に助けてもらいました」

高橋「僕もお芝居ってひとりじゃないんだなって感じられる、いい経験になりました。一清はあまり感情を表に出さないキャラクターですけど、廉に気づかれなさすぎてもいけないですし、気づかれてもよくないので、その辺のバランスが難しかったです。けど、監督の『大丈夫だよ』という言葉で次へと向かうことができました」

 

――ダブル主演、そして作品の中で掛け合うのは今回が初めてでしたが、もし今後、またダブル主演するとしたら、どんな関係性の役をやってみたいですか。

高橋「なんだろう? スポーツでライバル関係とか?」

植村「あはは! めっちゃいいやん!」

高橋「バチバチと刺激し合いたい。勝負も芝居も負けない関係でありたいですね」

植村「僕は…プロデューサーとAPとかがいいんじゃないかなと。プロデューサー役の璃央君に怒られたいです!」

高橋「プロデューサーを演じるには若すぎるんじゃない? けど……確かにこき使ってみたいかもしれない(笑)」

植村「お互い、いい味が出るんじゃないかなって思うんですよね」

――どちらの提案も刺激し合いたい関係性なのかなと感じました。お互い、俳優としてもそういう存在ですか?

高橋「そうですね。今回、ダブル主演を一緒にやらせてもらったからには、今後も負けないぞ、上でまた会おうって言いたいですね」

植村「璃央君の言葉、そのままです! 純粋に高め合っていきたいし、負けたくない。これからもお互い、切磋琢磨していける関係でありたいですね」


●プロフィール
うえむら・そうた
2002年11月26日生まれ、大阪府出身。2021年、ドラマ『顔だけ先生』で俳優デビュー。その後は、ドラマ『波よ聞いてくれ』『シュガードッグライフ』『最寄りのユートピア』『私の町の千葉くんは。』『The Boy Next World ~並行世界の恋人~』などに出演。

たかはし・りお
2000年10月11日生まれ、新潟県出身。2017年、恋愛リアリティーショー『今日、好きになりました。』に出演。2021年から『MEN’S NON-NO』のモデルを務め、2020年から俳優としても活動。ドラマ『美しい彼』『黒崎さんの一途な愛がとまらない』、『ちょっと待とうよ、春虎くん』、映画『純愛上等!』、舞台『薄羽集魚灯』『七つ数えて』などに出演


●作品紹介
『営業ですから』
原作/ミユキ蜜蜂『営業ですから』(花丸コミックス・プレミアム / 白泉社)
構成・脚本/三浦有為子
監督/佐々木梢(テレパック) うららかな
出演/植村颯太 高橋璃央 他

女の子にとにかくモテたい大学生・葦原廉(植村颯太)は大学の同級生でイケメンとして一目置かれる久慈一清(高橋璃央)に仲良しカップルを演じてもらうよう持ちかける。廉の思惑通り、女の子達の注目を集めていたある時、一清から本気のキスをされて――。
11月5日(木)24時30分よりBSフジにて放送スタート。
Ⓒミユキ蜜蜂・白泉社/営業ですから製作委員会