【前編】美髪アドバイザーに聞く、今すぐやめたい髪のNG習慣
あなたのヘアケア、致命的に間違っていませんか⁉
美髪アドバイザーに聞く、今すぐやめたい髪のNG習慣
これまで1万5000人以上の髪悩みを解決してきた美髪アドバイザー&毛髪診断士の田村マナさんに、BOOKOUT編集部がインタビュー。最新作『大人の「品」は艶髪でつくられる』から、髪のためには今すぐやめたほうがいいNG習慣について聞きました。
田村さんはカウンセリングやセミナーで女性の髪悩みをたくさん聞いているそうですが、みなさんのヘアケア習慣で変えたほうがいいと思うことはありますか?
田村 たくさんありますね。まず朝シャンはすぐにやめたほうがいいです。
朝シャンがダメなんですか⁉ 私は朝セットするついでにシャンプーするのが習慣で、今朝もシャンプーしてきました。やってる人たくさんいると思うんですが…。
田村 シャンプーは絶対に夜のほうがいいです。そもそも日本女性のヘアケアは、1980年代に流行った朝シャンとリンスインシャンプーによってよくない方向に向かってしまったと思っています。
どうしてそんなに朝シャンがダメで、夜シャンがいいんですか?
田村 頭皮の皮脂がよくないとみなさん思っていらっしゃるようですが、実は適度な皮脂は地肌を守ってくれるし、髪の艶をつくってくれるものなんです。ところがシャンプーによって汚れとともに皮脂もリセットされますから、シャンプーしてすぐは皮脂膜のバリア機能が発揮されず、外部刺激に対し極めて弱い状態になります。朝シャンした後すぐに外出すると、無防備な頭皮を紫外線にさらすことになり、炎症から薄毛や白髪の原因になることもあると言われています。
シャンプーは夜が絶対におススメ。洗いあがりはすぐにドライヤーで乾かすのが鉄則。
朝シャンにそんな危険があったなんて…。先ほどリンスインシャンプーのこともおっしゃっていましたが、リンスインシャンプーは選ばないほうがいいんですか?
田村 シャンプーは汚れを落とすもので、リンスやコンディショナーは髪をなめらかにするために調整する成分が含まれています。リンスインシャンプーはその両方の機能を一度にかなえようとするものなので、どうしても成分が中途半端になりがちなんです。おすすめは、シャンプーとトリートメント、それぞれの目的に合わせたものを別々に使うことですね。
最近は別々に使っている人のほうが多いと思うのですが、それでもヘアケアは間違っているんでしょうか?
田村 シャンプー&トリートメント=ヘアケアと思っていることがそもそも間違いです。シャンプーもトリートメントも、やって当たり前のこと。年齢髪で悩んでいる人は、ヘアケアを根本から考え直さなければいけないのに、「トリートメントしているからヘアケアやってます」とおっしゃる方がすごく多い。シャンプーとトリートメントに過度な期待をしすぎてはいけません。
ヘアケアといえば、それしかないと思っていました…。
田村 そういう方にかぎって、ブラシを持ってなかったりするんですよね。ブラッシングはすべてのヘアケアの基本で、朝と夜、それぞれ目的別のブラッシングを丁寧にやることで髪の質も変わってきます。
ブラッシングしないのも髪のためにはNG! 朝と夜、それぞれのブラッシングを習慣に。
ブラシはさすがに持っていますが、確かに手ぐしで整えるだけのことが多いかも…。
田村 ブラッシングにも、NGなやり方があります。1つはからんでいる髪を力任せに無理矢理ひっぱるようにブラッシングすること。また毛先だけをブラッシングして終わるパターンも、ブラッシングの本来の効能が活かせていません。それから、濡れた髪のままブラシを通すこと。
えー⁉ 髪を洗って濡れた状態のときにとかしていました。そのほうがきれいに整うような気がして…。
田村 濡れた髪はキューティクルが開いていて、外部からの刺激を受けやすい状態です。切れ毛やパサつきを起こさないためにも、髪は乾かしてからブラシを通すことが鉄則と覚えておいてください。
今までよかれと思ってやっていたことがNGとわかって、ちょっとショックです。後編では、いつものヘアケアの正しい方法を先生にお教えいただきます!