「一汁一菜」はこれで決まり! 夏こそ食べたい“豚汁”レシピ
料理研究家・土井善晴先生の『一汁一菜でよいという提案』が、毎日の食事作りに悩む、たくさんの家庭の“心の拠り所”となったことは、みなさんも記憶に新しいかと思います。
「一汁一菜」とは、ごはん、そして具沢山の味噌汁だけというスタイルでも、立派な毎日の食事になるという考え方。そう、クタクタになってまで、たくさんのおかずを食卓に並べることはないんです。
そんな「一汁一菜」の食卓に、ぜひオススメしたいのが、夏の豚汁!
知らず知らずのうちに冷えた身体を芯から温める豚汁は、豚肉や野菜など、夏に必須の栄養素をギュッと凝縮した、至福の一椀――。
そんな豚汁の、夏のパワーアップレシピを伝授してくれるのは、「豚汁こそ僕の代表作!」と語る、分子調理学研究家・こじまぽん助さん。
「材料は同じ、テクニックも不要、だけど圧倒的においしく作れる」こじまさんのレシピは、SNSでも大人気!
ここでは『日本一ていねいな定番家ごはん』から、スペシャルな豚汁のレシピをお届けします。
肉と野菜のうまみが凝縮した一杯!
こじまさんの豚汁のポイントは、「ごぼうを香ばしく揚げる」「野菜に脂をからめる」「蒸し煮で味しみしみ」の3点だそう。それでは、作っていきましょう〜!
材料(4人分)
豚バラかたまり肉…300g
ごぼう…1本
大根…1/3本
にんじん…1本
玉ねぎ…1個
にんにく(みじん切り)…1片分
しょうが(みじん切り)…1/3かけ分
サラダ油…大さじ4
和風だしの素…小さじ2
酒…150ml
味噌…大さじ2〜3
醤油…小さじ2
小ねぎ、七味唐辛子…各適宜
作り方
1. 材料を切る
ごぼうは細い部分は輪切り、太い部分は2mm 幅の斜め切りにする。大根は7mm幅のいちょう切りに、にんじんは7mm幅の半月切りにする。玉ねぎはくし形切りにする。豚肉は2〜3mm厚さに切る。
2. ごぼうを揚げる
フライパンにサラダ油を中火で熱し、輪切りにしたごぼうを入れ、カリカリになるまで揚げ焼きにして取り出す。
続いて斜め切りにしたごぼうを入れて強火にし、両面のふちに焼き色がつくまで揚げ焼きにして取り出す(フライパンの油は残しておく)。
【ポイント】ごぼうの香ばしさが味の骨組みになるので、しっかり揚げ焼きする。
3. 豚肉を焼く
(2)のフライパンに豚肉を入れて強火にかけ、あまり触らずに焼く。
焼き色がついたら裏返し、両面に十分に焼き色がついたら、油を3 割ほど残して捨て、にんにく、しょうがを加え、軽く色づくまで炒める。
【ポイント】肉に焼き色をつけることで、味に深みが出る。
4. 野菜を炒める
大根、玉ねぎ、にんじん、2を加えて中火にする。肉の脂をからめるように炒め、つやが出てきたらだしの素をふり、さっと炒める。
【ポイント】野菜に肉の脂がからむ頃には全体に塩分がまわるので、それを目安に炒める。塩分が入ると、蒸し煮の効果が高まる。だしの素に塩分が入っていない場合は、塩ひとつまみをふる。
5. 蒸し煮にする
酒をふってふたをし、時々混ぜながら野菜がやわらかくなるまで蒸し煮にする。
途中、水分がなくなったら、適宜水少々を足す。
【ポイント】煮るよりも蒸し煮にする方が塩分と水分の移動が効率的になり、食材に味が入りやすく、食材からのうまみも引き出しやすい。
6. 煮る
ふたをはずして強火にし、ひたひたの水(約500〜700ml)を加える。ひと煮立ちさせたら味噌を溶き入れて火を止める。醤油を加えてさっと混ぜる。器に盛り、刻んだ小ねぎ、七味唐辛子をふる。
【ポイント】仕上げにさっと煮て、塩分を均一に行き渡らせる。
こじまさん肝煎りの豚汁レシピ、いかがでしたか?
『日本一ていねいな定番家ごはん』では、ハンバーグ、豚肉のしょうが焼き、肉じゃが、ゴーヤーチャンプルー、なすの煮びたし、きんぴらごぼう、カレーライス、チャーハン、ナポリタンなどの定番料理から、ごはんのおともの鶏そぼろやツナマヨまで、誰もが食べたい“おうちごはん”の、ネットでは見られないバージョンアップレシピが満載!
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『日本一ていねいな定番家ごはん』
著:こじまぽん助