【獣医師が解説】旅行に行く時、猫はどうする? 留守番or預けるorそれとも?

【獣医師が解説】旅行に行く時、猫はどうする? 留守番or預けるorそれとも?


(答え)1.おうちでお留守番させる

 にゃんとす先生の解説

猫は自分の縄張りの中でのんびりと過ごすことを好む動物なので、環境が変わることを嫌います。そのため、ペットホテルや動物病院のような慣れない場所に預けたり、一緒に旅行に連れて行ったりすることは大きなストレスになります。

基本的には1~2泊程度であれば、おうちでお留守番させたほうがいいでしょう。
3泊以上の長期で家を開ける場合も、家族や知人にトイレや食事のお世話をお願いしたり、ペットシッターのサービスを利用したり、なるべく普段と変わらない環境のほうが、猫ちゃんにとって負担は少ないはずです。
ただし、糖尿病や慢性腎臓病のような定期的な処置が必要な場合などは動物病院等に預けたほうがよい場合もあります。かかりつけの先生とよく相談するようにしましょう。

しかし、猫は犬に比べてお留守番は得意ではあるものの、最近は寂しがり屋な猫ちゃんが非常に増えています。飼い主さんを求めて鳴き続けたり、トイレ以外の場所でおもらしをしたり、モノを壊したり……(分離不安症といいます)。
お留守番中の猫ちゃんのストレスを少しでも和らげるためには「知育トイ(知育玩具)」がおすすめです。知育トイはおもちゃの中におやつやごはんを入れて工夫して取るというゲームのようなもので、猫本来の捕食行動を模倣した遊びです。

これによって、ストレスの軽減をはじめとした様々なメリットがあると考えられており、実際に知育トイによって分離不安症による問題行動が軽減したという例も報告されています。
知育トイを使った食事は、米国猫獣医協会(AAFP)と国際猫医学会(ISFM)の定めたガイドラインでも推奨されている方法です。

(撮影:にゃんとす)

ちなみに我が家では、ジェックスというメーカーの製品(上記写真)を愛用しています。ボール型や凹凸のある据え置きタイプなど、多数のメーカーからいろいろな形状のものが売られていますので、ぜひ試してみてください。
その他にも、飼い主さんのにおいがついた服や毛布を置いておく、自動給餌器を使って普段と同じ時間帯に食事を与える、といった対策もおすすめです。
また、飲み水や猫砂もいつもより多めに用意しておきましょう。

*次回は7月13日(水)更新予定です。

バナーイラスト/オキエイコ


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Written by 獣医にゃんとす
獣医にゃんとす

国立大学獣医学科を卒業後、臨床経験を重ねつつ、獣医学博士を取得。現在は、とある研究所の研究員として、難治性疾患の基礎研究に従事。SNSでは猫の健康や生活、病気に関するテーマを中心に発信している。著書に『獣医にゃんとすの猫をもっと幸せにする「げぼく」の教科書』(二見書房)がある。
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