【タロット入門】占術師・ほしゆかさんが伝授!タロットの基礎知識とおすすめの占い方(第1回)
SNSや口コミを中心に話題が広がり、人気の占術師として注目の西洋占星術/タロット占術師・ほしゆかさん。
明るく誠実な人柄と、その語り口は親しみやすさに溢れており、旧来の「占い師」のイメージを小気味よく覆してくれる、まさに風の時代の占術師! そんなほしゆかさんが得意とする「タロット占い」について、タロットカードの基礎知識から、初心者におすすめの占い方まで、くわしくお話をうかがいました。
そもそも「タロット占い」って?
(Photo by Viva Luna Studios on Unsplash)
――まずは、タロットカードとはどういうものか、基礎知識について簡単にお教えいただけますか?
ほしゆか:タロットカードは、「大アルカナ」(22枚)と「小アルカナ」(56枚)で構成される、計78枚のカードです。「大アルカナ」だけで占うこともありますが、1枚の持つ意味が大きく抽象的で、深くなりすぎてしまう傾向があるので、ビギナーには逆に難しくなるかもしれません。ですから、抵抗のない方は、「大アルカナ」よりも具体的な内容が描かれている「小アルカナ」も使うことで、カードの意味をより日常的なものにして、読み解くことをおすすめします。
私が使っているタロットカードは、もっともメジャーな「ライダー版(あるいはウェイト版)」と呼ばれるもの。マルセイユ版と呼ばれるタロットカードも有名ですが、こちらは少し玄人向けかもしれません。最近では、猫やカワウソのような動物の絵柄のものなど、本当に様々な種類がありますね。はじめてタロットを買うとしたら、 “絵柄の好み“など、あくまで自分自身がピンとくるものを選ぶのが一番だと思います。とはいえ、迷ったら「ライダー版」がおすすめですよ!
自分でできる!タロット占いのやり方
(ライダー版【左】とマルセイユ版【右】/パブリックドメイン)
――では、お気に入りのタロットカードを購入したとして、すぐに自分で占えるようになるものなのでしょうか。自分でも「タロット占い」はできますか?
ほしゆか: できます、できます! しっかりとした講座などもありますが、そこまで堅苦しく考える必要はなく、まずはカードについている小さな解説書に目を通すことからはじめてもいいと思います。ちゃんと意味が書いてありますよ。
ちなみに、カードを購入したら、まずは「一枚ずつ見てください」とお伝えしています。78枚に「よろしくね!」と顔合わせをするイメージでしょうか(笑)。そして、抵抗がなければ、ぜひ、一晩カードと“添い寝”をしてみてください。ご自身のエネルギーとタロットのエネルギーが馴染んで、カードがグッと身近に感じられるようになりますよ。
最初におすすめしている“占い”は、「一枚引き」。やり方は、初めに占いたい内容を決め、シャッフルして一枚だけ引きます。たとえば、「明日はどんな日になる?」といった質問を決めて、カードをシャッフルします。トランプのように手で持って切っても、テーブルの上で混ぜてもかまいません。そして、カードを一枚だけ選びます。そのときのポイントは、自分を守ってくれている存在、そしてカード自体に「お力を貸してください」「よろしくどうぞ」と、頭の中でメッセージを送ること。あくまで感覚的なものですが、ぜひ、やってみてください。
――添い寝というのは面白いですね! ちなみに「一枚引き」のコツがあれば教えていただけますか?
ほしゆか: 私がよくやるのは「YES・NO引き」。あらかじめタロットと「YESだったら正位置(カードの上下が正しい向き)で出てください。NOだったら逆位置(カードの上下が逆さま)で出てください」と約束をしておき、質問を始める前に、「よろしくお願いしますね。引いていいですか?」と聞くんです。そこで、正位置の「YES」が出てから質問に移ると、スムーズに行くことが多いんですよ!
不思議なことに、自分が焦っていたり、別のことを考えていたりすると、なかなかYESにならなくて質問に進めない……。カードに見透かされているのかもしれませんね(笑)。
タロット占いは、どうして「当たる」の?
(Photo by Viva Luna Studios on Unsplash)
――いろいろとルールや覚えることがあって難しそう……と思っていましたが、一枚引きなら私にもできそうです! ところで、タロット占いが得意とするジャンルはありますか? 恋愛とか、仕事とか、人間関係とか……
ほしゆか: 私は、タロットを「自分の心の見えない部分(潜在意識)」を言語化してくれるツールだと思っています。自分が自覚していること(顕在意識)は氷山の一角で、その奥にある潜在意識にこそ、自分の本当の気持ちや真実があるといった話がありますよね。潜在意識に“釣り針”をたらして、自分の本心を引っ張り上げるツールがタロットだと思うんです。つまり、一枚のカード、絵柄、キーワードが目の前に現れることで、自分の中の気づいていなかった部分にアプローチすることができるんですね。
だから、タロットの一番得意なジャンルは「自分の本心を知ること」だと思っています。もちろん、カードにはそれぞれの意味合いがあるわけですが、セッションの際にも、引いたカードを見ながらお客様に対して「このカードを見てどう思われますか?」「どこが気になりますか?」などと投げかけていくことで、ご本人の口から、勝手に“答え”が出てくることも多いんです。「今しゃべったことが、おそらく答えですよ!」となるわけです(笑)。面白いですよね。
たとえるなら、偶然に引いた一枚のカードがきっかけとなって、ご自身の心の奥底に潜っていくイメージでしょうか。
――まるで、話をじっくりと聞き、読み解く“カウンセラー”のような存在ですね!
ほしゆか: そうかもしれません。先ほど、意識していることは氷山の一角で、その奥に健在意識が広がっているというお話をしましたが――たとえばユングの「集合的無意識」のように――心の奥底に行くと、すべての事柄がつながっているという考え方がありますよね? そこへつながることができるツールだからこそ、タロットは“当たる”のかもしれません。
「友達と会話するようにカードと会話する」というほしゆかさん。タロットカードがグッと身近に感じられるようになった人も多いのでは――?
次回は、より具体的な“占い方”と“カードの読み解き方”についてレクチャーいただきます。タロット初心者にもピッタリですので、ぜひ、「お気に入りのカード」を用意して、お待ちくださいね♪
*第2回はこちら。
文/国実マヤコ
バナーアートワーク/浮須 恵(フライスタイド)
西洋占星術&タロット占術師 ほしゆか
1978年京都府で生まれる。中学〜大学まで女子校、根っからの女子校育ち。2001年婦人靴メーカーに就職しデパートで販売員として勤務。2005年に占いに出会い、その後はグラフィックデザイナーの仕事をしながら副業で占い師の仕事を行う。2014年ごろから、本格的に占い師の活動をはじめるため、占い師を本業に。自分自身が、西洋占星術とタロットに取り組みだしてから延々と自己否定をし続ける人生から脱却。占いを通して、みんな良い意味で人の目を気にしない、自分のオリジナル・人のオリジナルにOKを出す、多面体の社会を目指している。セッションは、西洋占星術とタロットをメインで使用。人生が拓け、軽やかに生きるようになるお客様多数。自己分析、恋愛、相性、仕事、など取り扱いテーマは多岐に渡る。
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