【タロット入門】占術師・ほしゆかさんが伝授!タロットの基礎知識とおすすめの占い方(第2回)
SNSや口コミを中心に話題が広がり、人気の占術師として注目の西洋占星術/タロット占術師・ほしゆかさん。
第1回では、タロット占いとはそもそもどういうものなのか、どういった占いに向いているか、そして、なぜタロット占いはなぜ当たるのか……。ほしゆかさんにたっぷりお話いただきました。
第2回となる今回は、さっそくタロットを使って実際に自分で占っていきたいと思います。では、ほしゆかさんに、ふたたびお話を聞いていきましょう!
初心者でもOK!「自分で自分を占ってみようシート」
(Photo by Los Muertos Crew)
――さっそく、実践編にうつりたいと思います。まず、お聞きしたいのですが、タロットといえば深い意味のありそうな絵柄がズラリと並びますよね? これらカードの意味は、すべて覚えてからでないと、占いはできないのでしょうか?
ほしゆか:じつは、かならずしも全て覚えなくても占いはできるんです! もちろん、意味が頭に入っている方がベストですが、前回もお話しさせていただいたように、タロットは、自分の心の奥底にある潜在意識を引っ張り上げる(=言語化する)ためのツールです。偶然に引いたカードに対してのイメージが、すでに質問の答えであるケースも多いんです。
ですから、仮に絵柄が悲惨だったり、悪い意味のカードでも、その時の見え方によって「いい感じ」がするのであれば、自分の感覚を優先させて欲しいと思います。
たとえば、うつ伏せの男性が串刺し(!)になっているカード(「小アルカナ」ソード10」)があります。怖いカードに見えますよね。「今こそ、がんばりたい!」という人にとってはネガティブな印象に映るでしょうが、「もう私、やっていられない」「疲れた」状態の人のなかには「私、もう動かなくてもいいんだ!」と前向きに捉える方も……(笑)。面白いですよね。
(「小アルカナ」ソード10/パブリックドメイン)
しかも、串刺しにされた男性の背後に、よく見ると、朝焼けのようなものが見えませんか? つまり、どん底のような辛い状況に、少しずつ明るい日差しが差し込みつつあるカードとも捉えることができるわけです。
――解釈は、まさに十人十色というわけですね! では、実践編のスタートとして、まずはどんなことから始めたらいいのでしょうか。
ほしゆか:はい、まず活用してほしいのが、この「自分で自分を占ってみようシート」になります。カードの絵柄の意味を少しずつ覚えていくなかで、避けたいのが「覚えられないから、タロットやめよう」となってしまうこと……。タロットを始めたばかりの方が、まずは意味を覚えずとも楽しんでカードを読める&占える方法のひとつが、このシートなんです。
自分で自分を占ってみようシート
▽画像をタップ(クリック)すると拡大できます。
このシートのガイダンスに沿ってすすめていくと、カードの意味を知らなくても答えが出ますし、図らずも、その答えが実際のカードの意味に沿ったものになっていることが多いので、とても面白いんですよ! まずはカードに聞く「テーマ=知りたいこと」を明確にすることから、始めてみてください。
カードの「解釈&メッセージ」は、人それぞれ!
――とてもシンプルなガイダンスでありながら、カードを読み解くためのよいツールとなりそうですね! 初心者は、これを何度もくり返すうちに、カードの意味も徐々に覚えていくのではないでしょうか。
ほしゆか:そうなんです! 初心者の方にこそ、このシートを使っていただきたいと思って作成しました。ちなみに、このカード(「小アルカナ」ペンタクル6)なのですが……。実際にどう見えるか、シートの質問に添って、お話を聞いてもよろしいですか?
(「小アルカナ」ペンタクル6」(逆位置)/パブリックドメイン)
【編集T】――ポジティブな印象です。この三人のなかに自分はいません。なんとなく気になるのは、真ん中の人物が手にしている天秤。釣り合いがとれていないですよね。かける言葉は……とくにないかもしれません。なぜなら、自分は客席から見ているイメージというか、彼らと距離感を感じるからです。
ほしゆか:なるほど、距離感の話はとてもわかりやすいですね! もしかすると、自分が客観的に見ているところで、何かバランスがとれていないと感じているものがあるのでは? 正直、自分とは関係ないという程度のものだと思います。
たとえば「もっと、あそこはこうした方がいいのに」「ここ、いまいちバランスがとれていない」というような……。
【編集T】――(「編集A:それって、思い当たる節がありますよね?」)確かに、思い当たる節があります。編集部の収納の……(笑)。
ほしゆか:会社でなにか心当たりがあるんですね、面白いです。では、次の方、いかがでしょう?
【編集A】――星がたくさんあるので、いい印象を受けます。ただ、逆の位置なのでちょっと微妙な気がします。この中に自分はいないかと思いましたが、子どもたちという気もしました。施されている、与えられている感じがします。星なので、夢をもらっているイメージでしょうか。
ほしゆか:いいですね! たくさんの星、夢があるけれども、逆さなので微妙。つまり夢を存分には受け取り切れていない状態なのだと思います。しかも、この二人を「子ども」と表現されていたのは興味深いですね。子どもは、これから吸収して、どんどん学び、吸収していく存在ですから、これらの星が象徴する夢のようなものを、ちょうど“これから”受け取られていくことになるのかもしれません。
もし、本格的なセッションであれば、これらの夢を象徴する星について「どうしたらこことリンクできますか?」と、さらにカードを引いていくことになるだろうと思います。
不思議なことに、TさんもAさんも、このカードが持つ「バランスと循環」という両方の意味を、それぞれ押さえていらっしゃるんですよね。Tさんはバランス、Aさんは循環。つまり、意味を知らなくても絵柄だけで、すでにカードの意味を拾っているということなんです……。
――絵柄の感想を述べただけで、実際に思い当たる節があったり、今後のポジティブな展望が垣間見えたり。タロットが、思いのほか身近で、心強い存在に思えてきますね!
みなさんもぜひ、「自分で自分を占ってみようシート」を活用して、タロット占いにチャレンジしてみてください! 最終回となる第3回は、応用編として、“コートカード(人物カード)”と呼ばれる16枚のカードを使った簡単&不思議なほど当たる方法を、ほしゆかさんに伝授していただきます。どうぞ、おたのしみに!
*第3回はこちら。
文/国実マヤコ
バナーアートワーク/浮須 恵(フライスタイド)
西洋占星術&タロット占術師 ほしゆか
1978年京都府で生まれる。中学〜大学まで女子校、根っからの女子校育ち。2001年婦人靴メーカーに就職しデパートで販売員として勤務。2005年に占いに出会い、その後はグラフィックデザイナーの仕事をしながら副業で占い師の仕事を行う。2014年ごろから、本格的に占い師の活動をはじめるため、占い師を本業に。自分自身が、西洋占星術とタロットに取り組みだしてから延々と自己否定をし続ける人生から脱却。占いを通して、みんな良い意味で人の目を気にしない、自分のオリジナル・人のオリジナルにOKを出す、多面体の社会を目指している。セッションは、西洋占星術とタロットをメインで使用。人生が拓け、軽やかに生きるようになるお客様多数。自己分析、恋愛、相性、仕事、など取り扱いテーマは多岐に渡る。
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