暮れの酉インタビュー【前編】理由なき不幸を 「運命なら仕方ない」と受け止めることで楽になった

暮れの酉インタビュー【前編】理由なき不幸を 「運命なら仕方ない」と受け止めることで楽になった


『占いメガネ』(TBS)、『占いリアリティーSHOW「どこまで言っていいですか?」』(テレビ東京)で大注目の占い師、鳳凰数術占いの暮れの酉(くれのとり)さん。

柔軟な鑑定スタイルで芸能界にもファンが多く、人生の解像度を上げてくれる占い師として、鑑定依頼が殺到しています。占いのバトン【前編】では、そんな暮れの酉さんの「人生観」にフォーカスを当てます。

 

両親の離婚、暴力行為、引きこもり……
すべてを「占い」が救ってくれた

僕が占いを始めたのは16歳の時ですね。書店でたまたまタロットカードに出会って、「なんで僕だけこんな目に合うんやろう?」って思った疑問をタロットで占ってみたら、「あ、そうなんや」って出来事にに納得がいったというか。「運命ってやつが、そうなってるなら仕方ないか」と思えて、どんどん熱中していきました。

タロットに出会う前までは、クラスでも影の薄い存在で、友達もいない静かな子。両親が離婚していて、母と祖父母と暮らしていたこともあり、「離婚してるってこと、そんなに周りにいうもんじゃない」って教わっていたので、「言うたらあかん」って、自分の素を押し殺していました。「どうせ自分は変わり者やから」って。
祖父は怒ると手をあげるタイプでしたし、離婚だって自分のせいじゃないのに、中学校の頃は引きこもって学校もさぼっていましたね。

――そんな暮れの酉さんが、自分だけでなく、周りを占うキッカケに至るまでに、何があったのですか?

高2年の一学期までは、クラスの隅の人でした。でも、タロットにハマってから、占いの学校に通い始めていたので、占いを通してなら、どんな人ともコミュニケーションをとれるようになったんです。
学校でも、友達がひっきりなしに「占って!」と僕のもとまで来てくれたり、先生が「実は子供がさ……」とプライベートなことを相談してくれたり。文化祭では「占い屋さん」みたいなのも1人でやらせてもらって(笑)。全校生徒と話すようになって、みんな当たるって言ってくれるし、人の幸せを願う占い師という仕事につきたいと自然と思うようになりました。

――今はタロットではなく、「鳳凰数術占い」という、名前の画数、生年月日から導きだすオリジナルの占いで鑑定をされていますよね。

はい。僕が占いの学校に通っている時に「鳳凰数術占い」の原点に出会っていて、そこに風水や十二支などを含めたオリジナルの占いで鑑定しています。
僕の占いってこの名前の画数を9種類の動物で表していて、この9個のマスに分けられます。月ごとや、年ごとに動きがあって、「あなたはツバメタイプなんだけど、今年ツバメさんはド真ん中の身動き取れないってマス入っているよ」とか。

皆さん、生きていると“理由のない不幸”ってどうしても起こるじゃないですか。その不可抗力の正体が分かると、ホッとしますよね。占いという特技を通して、皆さんが喜んでくださるのが嬉しくて、高校卒業してすぐに大阪・難波の「占いの館」で活動をスタートしました。

 

占いとは、通訳のようなもの
一方で、「結果」を伝えることへの葛藤も

占い師として働いて、1~2年は出た結果を正直にお伝えしていました。「死神っていうカードが出てるんでダメです!」みたいに無邪気に状況を伝えてしまう。でも、3年目の頃から、占いで「彼氏が浮気してる」って結果が出たとして、「これを伝えてしまって、この2年後、この人はどうなっているかな?」と想像したら、怖くなったんです。離婚、訴訟などの相談もありますし、お客様に喜んでほしくて、良い側面ばかりを伝えるのも違いますよね。

――未来の予想がほしくて占いに頼っている方へは、どうアドバイスしているのですか?

「どっちですか? やっぱしんどい? 癒されたい?」って相手の状況を聞くようにしています。人ってずっと同じ性格じゃないので、元気なときはズバっと言われたいし、時に励まされたいし、シチュエーションによりますよね。
同じ人でもなんか裏表じゃないけど、性格はずっと一緒じゃない。占いって、「同じ星だから、一生同じ」みたいに誤解しがちなんですが、もちろんそんなことはない。その変化も合わせてみるようにしています。
姓名判断も、インターネットで検索すると「大吉」とか「凶」とか結果が出てきて、無味乾燥なものが多いですよね。親からの最初の贈り物に「大吉」とか「大凶」とかはないんです。思いがこもっている「その先の意味」を受け取る方がよっぽど大切なので、「鳳凰数術占い」がもっと広まるといいなと思っています。

――そうですね。新しい姓名判断である「鳳凰数術占い」で自分のタイプを知ることができますし、より詳しく書かれた著書『繊細な人のための鳳凰数術占い』(ヨシモトブックス刊)も発売中です。

繊細な人のための鳳凰数術占い
著:暮れの酉
イラスト:すぐる画伯

生年月日×画数を組み合わせた81パターンの「鳳凰数術占い」を知りたい方はこちらをチェック!(無料で調べることができます)
https://www.uranai.tv/recommend/lp/1/basic/input

次回は、さらに「鳳凰数術占い」から2023年下半期の流れについて伺っていきます。
暮れの酉さんインタビュー【後半】は、2023年5月3日(水)に公開予定です。お楽しみに!

撮影/浦田大作
バナーアートワーク/浮須 恵

暮れの酉(くれのとり)

タロットや易、四柱推命など古今東西の占術を使いこなしながら、「当たる」ことを求めてオリジナル占術「鳳凰数術」を開発。占い師としてデビュー以来人気ナンバーワンで、これまでの鑑定人数は8万人以上。彼が店に出る日はミナミの店前の行列でわかると言われるほど人気の占い師。TBSの占い番組「占いメガネ」やオンライン占いイベント「占いフェス」出演するなど、活躍の幅を広げる。
Twitter @kazu_kazoeyo
Instagram @kurenotori
YouTube 暮れの酉【鳳凰数術】公式チャンネル