【タロット入門】占術師・ほしゆかさんが伝授!タロットの基礎知識とおすすめの占い方(第3回)

【タロット入門】占術師・ほしゆかさんが伝授!タロットの基礎知識とおすすめの占い方(第3回)


SNSや口コミを中心に話題が広がり、人気の占術師として注目の西洋占星術/タロット占術師・ほしゆかさん。

第2回では、カードの意味がわからなくても「タロット占い」ができてしまう、ほしゆかさんオリジナル「自分で自分を占ってみようシート」を特別大公開! 初心者にもピッタリのカードの読み解き方をレクチャーいただきました。

第3回は、16枚の“コートカード(人物カード)”を使っていきます。「解釈がわかりにくくて苦手」という方も多いコートカードですが、今回は、初心者でも簡単&驚くほど当たる占い方を伝授していただきます!

 

相手のキャラがまるわかり!「コートカード」

コートカード

▽画像をタップ(クリック)すると拡大できます。

――“コートカード”と呼ばれる種類のカードがあると聞いたことがあるのですが……

ほしゆか:コートカードとは人物を象徴するカードで、「小アルカナ」のなかの16枚で構成されます。上の画像の縦軸と横軸を見てみてください。カードに描かれているのは、ペイジ(子ども)、ナイト(若い人)、クイーン(女性)、キング(権力者)の4人。それぞれの特徴を説明すると、まだ未熟なイメージのペイジ、行動力のある若い男性を象徴するナイト、女性的、受身的、母性的なクイーン、どっしり構えて地位も名誉もあるキングです。これら4つの人物像を、ワンド(情熱)、ペンタクル(物質)、ソード(思考)、カップ(感情)という4つの性質と合わせて解釈していくものです。

絵柄を見るだけでも、ペイジよりもキングの方が強そうですし、その代わり、キングよりもペイジの方が軽くてフットワークが軽そうな印象が伝わってきますよね。一方で、クイーンが出たからといって、必ずしもその人が女性というわけではなく、あくまで「そんなイメージの人」という捉え方をしていただけるとよいかと思います。

 

――たとえば、ナイトのワンドならば「情熱的な若い男性」をイメージすればよい、ということでしょうか?

ほしゆか:おっしゃる通りです! 加えて、同じナイトでもひとつ下のペンタクルの場合、ワンドにくらべて落ち着いた、着実に歩みを進めるニュアンスに変わります。ですから、恋愛で「もっとガンガン相手に来て欲しい!」と思っているときに、このペンタクルのナイトが出ると「もっとアグレッシブに来てよ!」となってしまうわけですね(笑)。

つまり、このコートカードでは、相手がどんなキャラ(状態)でいるかということと同じく、自分がどんなキャラでいけばいいかということもわかります。
たとえば「彼に対して、私はどういうキャラでいけばいいですか?」とカードに聞き、仮にソードのキングが出たとしたら、思考を司るトップですから「ガンガンいくのではなく、クールに、客観的に、的確にいこう」ということになります。対して、カップのページが出たら「私、もっとかまってほしいの!」と、子どものように感情を表せばよいということですね(笑)。

これは恋愛だけでなく、ビジネスの相手などのキーパーソンにも対応できるので、覚えておくと、とても便利ですよ! もし、ワンド〜カップのイメージが掴みづらい場合は、ワンド=火のエレメント、ペンタクル=土のエレメント、ソード=風のエレメント、カップ=水のエレメントと呼応しているので、それぞれのイメージで捉えるとわかりすいかもしれません。他にも、ワンドにはフロンティアスピリッツ、ペンタクルはリアリティ重視、お金、ソードは知性、理性的、カップは感受性、愛情といったキーワードを混じえてイメージするとよいでしょう。

 

――4人の人物×4つのエレメントの組み合わせとして捉えるとわかりやすいですね。コートカードだけを使って占うこともあるのでしょうか? たとえば、恋人や気になる相手の気持ちを占うことはできますか?

ほしゆか:コートカードだけで占うこともできますよ! 「人物カード」という名称の通り、あくまで今その時の特定の人物のキャラクターを示してくれるものになります。ですから、「彼はどんな気持ちですか?」ではなく「彼はどんなスタンス(キャラ)ですか?」と質問を置き換えてみるといいかもしれませんね。

ちなみに、それぞれ「逆位置」が出た場合は、カードの意味する特徴が行き過ぎている、ひねくれている、ズレているといった具合に解釈してみてください。たとえば、ペンタクルのキング(逆位置)であれば“物質主義の偏屈おじさん”といったところでしょうか(笑)。とはいえ、人によっては逆位置をとくにアレンジせず解釈する場合もありますので、ご自分が納得できる読み方をするといいでしょう。

 

「占い」に振り回されるな、振り回せ!

(Photo by petr sidorov on Unsplash)

――ほしゆかさんは、「占いに振り回されるな、振り回せ!」という名言を残されていますが、あらためて、占いに関するアドバイスなど、お話いただけますか?

ほしゆか:タロットカードの面白いところは、考え方として「今」が変わると「未来」も変わる、というところなんです。たとえば、今のコートカードで「彼は今、どんなスタンス?」とカードを引いても、状況が変わればかならずカードも変わります。仮に自分が望んでないようなカードが出たとしても、「ああ、別れないとダメなのかな?」ということではなく、あくまで「今は、そんな感じなんだな」と理解すればいいんですね。

私自身も経験があるのですが、「占いで◯◯と言われたから、◯◯しないといけない」というメンタリティになってしまうのは、危険。ちっとも楽しくないですし、自分が何を望んでいるかという自分軸がないからです。もちろん、自分軸なんて誰しもブレるもの。でも、自分の“ブレ幅”をあらかじめ知っておくこと、占いの結果に必ずしも従わない選択をすることは、とても大事なことだと思います。

以前、断捨離が流行ったとき、私も物を捨て続けていたんですね。ひとつひとつ捨てていいかタロットに聞いていました。ただ、不思議なことにある日、タロットが「捨てろ」と言った途端に「あ! 私、やっぱりこれは捨てたくない!」と確信(笑)。
その時はタロットに「話を聞いてくれてありがとう」と心の中で伝え、実際には捨てませんでした。つまり、占いの結果を必ずしも採用しなくていいんです。決めるのは、あくまで自分。とはいえ、「捨てたくない」という気持ちに気づかせてくれたのもタロットですから、しっかり感謝はします(笑)。
このように、あくまで自分が舵を取るという意味で、「占いに振り回されるな、振り回せ!」というスタンスをとっているんです。

占いと自分自身を対等に扱う。決して、絶対的なものとしてひれ伏さない……。占いの結果も「ひとつの判断材料として使わせていただきます」というスタンスこそが、もっとも健全な占いとの付き合い方ではないでしょうか――?

――まさに、感じ入るばかりです。ほしゆかさん、たくさんのお話、ありがとうございました!

文/国実マヤコ
バナーアートワーク/浮須 恵(フライスタイド)

西洋占星術&タロット占術師 ほしゆか 

1978年京都府で生まれる。中学〜大学まで女子校、根っからの女子校育ち。2001年婦人靴メーカーに就職しデパートで販売員として勤務。2005年に占いに出会い、その後はグラフィックデザイナーの仕事をしながら副業で占い師の仕事を行う。2014年ごろから、本格的に占い師の活動をはじめるため、占い師を本業に。自分自身が、西洋占星術とタロットに取り組みだしてから延々と自己否定をし続ける人生から脱却。占いを通して、みんな良い意味で人の目を気にしない、自分のオリジナル・人のオリジナルにOKを出す、多面体の社会を目指している。セッションは、西洋占星術とタロットをメインで使用。人生が拓け、軽やかに生きるようになるお客様多数。自己分析、恋愛、相性、仕事、など取り扱いテーマは多岐に渡る。
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