Tweet

ニューヨーク（嶋佐和也、屋敷裕政）が10月22日(土)、福家書店新宿サブナード店にて開催された書籍『今更のはじめまして』（ワニブックス刊）発売記念イベントに出席。イベント前の囲み取材に応じました。

本書は、ニューヨークの２人が出会う前の学生時代、NSC（吉本興業の養成所）で出会いコンビを結成した芸人生活など、それぞれの視点で自身の人生を振り返った一冊です。巻末には、テレビに出始めたタイミングが一緒の先輩芸人・マヂカルラブリー（野田クリスタル、村上）との対談が掲載されています。すでに書籍は販売中。SNSでも反響が大きく、今回の「サイン本お渡し会」もチケットが即完売となりました。

2人の文章が同じ内容に!?

ニューヨークにとって初の著書となる一冊。「いい記念になった」と口をそろえる２人ですが、特に嶋佐は苦労したようで「インタビュー形式で聞いてくださり、それを文章にしてもらったんですけど、見返したらあまりにも面白くなさすぎて……。“このまま出したらヤベーぞ！”ということで、８、９割書き直しました」と回顧。一方、屋敷は執筆中の思い出として「当時のあいまいだった感情に言葉をつけるというか。“あのとき”の感情に輪郭をしっかりつけていく作業でした」と振り返りました。

インタビューは各々で行ったため、相方の章にどんなことが書かれているのか、知らない状態で著書が発売されたのだとか。嶋佐は屋敷の分も含め、すべて読んだと明かしつつ「ビックリしたんですけど、（２人が出会った）芸人になってからの部分は、ほぼ内容が一緒でした。お互い同じ思い出を、ただただ違う言い回しで書いていた」と述べ、記者を笑わせました。

そんな中、屋敷は嶋佐の章を読んでいないと告白。「自分の出ている番組を観る以上の恥ずかしさがある」としつつ「エゴサーチをすると、どうやら同じことを書いていた（のを知った）」と苦笑いを浮かべました。

“普通の人間”の自伝本だから刺さる！

彼らの芸人仲間もすでに読んでくれており、反響もあったと言います。見取り図（盛山晋太郎、リリー）、バイク川崎バイクなどが声をかけてくれる中、後輩のゆにばーす・川瀬名人には「めっちゃおもんなかった」とバッサリ言われたとのこと。

ただし、２人にはその理由がはっきりと分かるようで「（ニューヨークの人生は）波乱万丈とは真逆。普通の人間が芸人になっていく様をフランス映画のように書いた本なんで……。ハリウッド映画みたいなものが好きな人からすれば『なんじゃこら！』となると思います。芸人さんが書いた自伝の中で、一番事件は起きていない」と屋敷。

芸人のエッセイをよく読むという嶋佐も、波乱万丈な出来事が書かれている東京ダイナマイト・ハチミツ二郎やチャンス大城の自伝を挙げつつ「ぜひくらべて読んでほしいです。家系ラーメンとおかゆくらい違う。（ニューヨークの著書は）ラーメンでもない」とたとえました。

読むと勇気を与えてくれる！

会見中には「特にどんな年齢層に読んでほしいか？」との質問が投げかけられる一幕も。屋敷は「同い年くらい（36歳前後）の人に読んでほしいです。“このタイミングで振り返って、今はこんな気持ちなんですけど、みなさんはどうですか？（と問いたい）”」と想いを吐露しました。

高校生や大学生にも読んでほしいと答えたのは嶋佐。その理由として「こんなにしょっぱい学生が、運がいいと成功するんだと（知ってほしい）」と語りました。

そんな嶋佐の意見に同調した屋敷は「特に若いと、甲子園に出る球児とか、ヤンキーとか、“選ばれし者”しか成功できんって思われがちじゃないですか。でも、こんなに何もないクソが、なんとか華やかなテレビの世界でちょろちょろ出させてもらっていますからね。逆にそれで感動するかもしれないです」と述べました。

最後に2人はこんなメッセージを語ってくれました。

「なぜか赤裸々に語ってしまった本なので、読まれるのは恥ずかしいんですけど、“自分って何もないな”と思っている人に読んでいただけたら、もしかしたら勇気みたいなものを与えられるのかなと思いました」（屋敷）

「とにかく、すぐ読みきれます。僕の人生をすべて書いたのに、とんでもないスピードで読み終わりました。なんのストレスもなく、漫画本のように読めます。あまたある自伝本の中でも、もっとも平和で普通。事件が起きない本なんですけど、逆にそれが今までなかった本なんじゃないかなと思います。ぜひ手にとってほしいです」（嶋佐）

ニューヨークの著書『今更のはじめまして』は、全国書店・ネット書店で発売中です。

＼好評発売中！／
『今更のはじめまして』
著：ニューヨーク

Tweet