【年末年始に訪れたい】いざ「伊勢神宮」へ! 清々しく特別な一年になる“お伊勢参り”


江戸時代「一生に一度はお伊勢さま」と言うほど人気を集め、庶民の夢だった「伊勢神宮」参拝(お伊勢参り)――。時は令和に変わるも「伊勢神宮」は日本一のパワースポットとして、そして私たち日本人の“永遠の心のふるさと”として、ますます多くの参拝者たちを、魅了し続けています。

12月の「月次祭(つきなみさい)」、1月の「歳旦祭(さいたんさい)」「元始祭(げんしさい)」と、厳かな恒例祭典のつづく、年末年始の伊勢神宮。「今年こそ、伊勢参りをしてみたい」「新しい伊勢を感じたい」という皆さんへ、『令和版 大人の伊勢神宮』より、参拝の作法やマナー、参拝後に行きたいカフェ&食事処を、特別にピックアップしてご紹介します。

 

年末に行われる、神宮の神祭り「月次祭」

年間約1500回ものお祭りが行われている神宮。毎日2回の日別朝夕代御撰御饌祭をはじめ、毎年決められた日時に恒例祭典が行われています。お祭りの基本は、神々を祭る(祀る)こと。わたしたち人間が楽しむために、賑やかに行う“おまつり”ではなく、伊勢神宮では古義を重んじ、厳かに粛々と神々に奉仕するお祭りが行われています。ぜひ、このことを頭にいれた上で、参拝するようにしましょう。

ちなみに、もっとも重要とされる10月の神嘗祭、そして6月と12月(15〜25日)の月次祭はあわせて「三節祭」と呼ばれ、伊勢神宮の代表的な祭典とされています。今からでも間に合う人は、ぜひ足を運んでみていただきたい、特別な恒例祭典です。

 

「伊勢神宮」って、どんなところ?

伊勢神宮では「外宮先祭」と言い、外宮そして内宮の順にお祭りが行われます。お参りもこれに倣い、外宮、内宮の順で参拝するのが、古くからの習わしとされてきました。

ちなみに、外宮は正式には豊受大神宮といい、伊勢市の中心にある市街地にありながら、自然豊かな美しい場所。地元では「外宮さん」と親しまれています。伊勢市駅から外宮参道の街並みを通り、神域に一歩足を踏み入れると、そこには森の香りが漂い、野鳥がさえずり、自然の恵みにあふれています。参道を歩くだけで、空の高さを感じ、平穏な気持ちになれるかもしれません。

そして、伊勢市内を流れる五十鈴川の上流にご鎮座する森に囲まれた皇大神宮こそ、通称「内宮」と呼ばれ、地元では「内宮さん」と親しまれる場所。ご祭神は天照大御神。皇室の御祖神であり、太陽にもたとえられる高天原(天上界)の最高神です。また、国民の総氏神として崇められ、多くの人々の信仰を集めてきました。

内宮の参道を歩けば、太陽の恵みを受け、この世に生を受け、生きていることへの感謝が、おのずと湧き上がってくることでしょう。五十鈴川にかかる、聖界と日常の世界との境にある橋「宇治橋」を渡ることで、聖域に入ります。五十鈴川の御手洗場(みたらし)には、徳川綱吉の聖母・桂昌院が寄進したと伝わる石畳があり、ここでお手水をすることもできます。

 

これだけは知っておきたい! 参拝のマナー

神宮は、さまざまな世代の参拝者が、世界中から大勢集まります。神宮は観光地ではなく、信仰の場所であることを、忘れてはいけません、ここでは“美しい参拝者”となるための基本マナーをご紹介します。

 

参拝後、ひと息つきたい「カフェ&食事処」

さて、しっかりとマナーを守って参拝したら、こんなカフェや食事処で、ひと息ついてみてはいかが――?

外宮への参拝の後は、直会(なおらい)という意味でも外宮前に広がる街「外宮参道」へ。直会とは神様にお供えした神饌を参加者でいただくこと、参拝後に神様に感謝しながら飲食するのは、とっても“粋”な参拝なんですよ。

内宮の参拝後、休憩や食事をしたいときは「おはらい町」や「おかげ横丁」へ。じつは内宮前に広がる鳥居前町(門前町)はすべて「おはらい町」で、その中の一区画が「おかげ横丁」。おかげ横丁はほぼ町の中心に位置し、50店舗以上あります。参拝に集中できる伊勢市内のお宿ならアクセスも便利です。

『令和版 大人の伊勢神宮』は、神宮ガイドブックを何冊も作ってきた、伊勢をよく知るクリエイターが集結。他では見られない地元の人ならではの穴場情報も満載! 神宮がはじめてという人でも大丈夫な「内宮・外宮を参拝する際のコースガイド」をはじめ、何度も神宮へ通っている熱心な崇敬者まで、神宮のことをもっと好きになる、永久保存版のガイドブックとなっています。

紹介した以外にも、お伊勢参りに欠かせない食事処やカフェ、お土産や宿情報も盛りだくさんなので、これ一冊で、年末年始の“お伊勢参り”の予定はバッチリ!
伊勢神宮を参拝し、来る2024年を、清々しく特別な一年にしてみませんか――?

 

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令和版 大人の伊勢神宮
写真/Kankan

写真/Kankan

写真家。東京生まれ。ネイチャー、文化を中心に聖地、神社、仏閣を撮り続けている。神仏と鳥の写真には特に定評がある。著書に『伊勢神宮』写真集(書肆侃侃房)、『伊勢神宮式年遷宮のすべて』『楽学ブックス伊勢神宮』(ともにJTBパブリッシング)、『皇室日記特別編 伊勢神宮 式年遷宮』(日本テレビ放送網)、『伊勢神宮とおかげ横丁』『高野山と密教の仏様』(ともワニブックス)などがある。
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