新連載【プロローグ】現代は、一億総ネタバレ社会

新連載【プロローグ】現代は、一億総ネタバレ社会


〈プロローグ〉

はじめまして、シークエンスはやともです。

いきなりですが、あなたは今日、思いもよらぬような驚きや気づきに感動したり、何かを発見して興奮するような、そんな体験をしましたか? もちろん、大げさなことでなくても、心にじんわり灯がともるような、ささいなことでかまいません——。

ここから先は、質問の答えを頭で思い浮かべてから、読みすすめていただけると幸いです。

*****                                                                                                               

いま、僕たちは“不安な時代”を生きています。ある日突然、戦禍に見舞われるかもしれない。老後にお金が足りなくなるかもしれない。そんな、まるで霞がかかったように先行きの見えない日々のなかで、いったい何が本当なのか、はたしてどこへ向かえばいいのか……戸惑う人も少なくないことでしょう。不安を煽るようなデマやフェイクふくめ、これだけの情報が溢れかえる社会では、それも致し方ないことなのかもしれません。

僕は、この“不安”の背景に、スマホによる「一億総ネタバレ社会」があると考えています。

今や、スマホひとつあるだけで、他者の生活ぶりをはじめ、新しいゲームや遊園地の新アトラクションの内容、あるいは世界に広がる絶景に至るまで、すべてわかってしまいますよね。そのため、なんでも「知ったつもり」になって、子どもの頃に感じていたような、心躍るワクワクした感動や気づきを得づらくなっている人が増えているんです。すべてをスマホで予測し、何をするにも失敗したくない人が多くなっている、というわけです。

さて、僕は今、もうすぐ3歳を迎える息子と暮らしているのですが、子どもの行動って本当に予測がつきません。つまり、「2歳児との暮らしはこうなります」というネタバレがない生活をしているんですね。これが、じつに面白い! 息子と暮らしていると、その予測不能な言動の数々に、思わずゲラゲラ笑うようなこともしばしば。

「嫌なときはこんな顔をするのか!」「嫌いなニンジンはミリ単位でほじくり出すのか」などなど、ネタバレしていないからこそ得られる感動や気づきに満ちているんです。

そこで、未婚化・個人化が進むこの時代に、僕はあえて「結婚」や「パートナー(他者)との暮らし」をおすすめします。他人と関わること、関わらざるを得ないことで「稼がなきゃいけない」「守りたい」といった動的な意識が芽生えますし、もちろん、これまで知らなかったようなしんどさや悲しみを味わうこともできる……。家庭というミニマムな環境で、あらゆるネタバレなしの刺激を得られるというわけです。

僕はここ数年でダイエットしたり、肌の状態を気遣ったりするようになりました。その理由のひとつに、子どもの存在があります。見た目も含めて、いつでも胸を張っていられる親でありたいと思うようになったからこそ、生まれて初めて「自分に気を遣える」ようになった。結果として、ありがたいことにお仕事も増えましたし、これも、息子という他者とのつながりがあってこその“気づき”といえるのではないでしょうか。

——と、あくまで僕の場合は「家庭」が大きな“気づき”の場となったのでおすすめしているわけですが、もちろん、一般的な結婚や家庭に限らずとも、ネタバレのない環境やシーンはたくさんあります。たとえば、旅行は予測がつかないことだらけですが、わざわざ海外まで行かずとも、自転車で「隣町」を散策するだけでもOK! 

自分の住んでいる場所の隣町について、わざわざ調べる人は少ないはず。だからこそ「こんなところにも商店街があったのか」「こんなに見晴らしのいい場所があったのか」などなど、100%ネタバレしていないものと出逢えることでしょう。加えて、その感動は、旅行で得られる感動とあまり変わらないはずです。

*****

さて、冒頭でみなさんに質問をさせていただきましたが、なにも思い浮かばなかった方はスマホによる「一億総ネタバレ社会」に飲み込まれているかもしれません。

ここでは、そういった“あなたがもしかすると見えていない世界”を、視えすぎ芸人の私が毎月お届けしていきたいと思います。
それでは明日もまた人生に未体験の輝きを!

*第1回は、4月30日(木)に配信予定です。

シークエンスはやとも

1991年生まれ、東京都出身。吉本興業所属。
子どもの頃、とある事件現場を目撃したことから霊が見えるようになる。芸人として活動開始後、先輩芸人などの霊視を行っていたところ、的中率の高さに霊視依頼が止まらなくなる。以降、“視えすぎ芸人”としてテレビ番組などに出演し話題を呼ぶ。著書に『ヤバい生霊』(光文社)、『霊が教える幸せな生き方』(KADOKAWA)、『霊視ができるようになる本』(サンマーク出版)など多数。YouTubeチャンネル『シークエンスはやともチャンネル〜1人で見えるもん。〜』の登録者数は50万人を超える(2026年3月時点)。

X(旧Twitter) @HayaTaka78
Instagram @takahayatomo
YouTube シークエンスはやともチャンネル〜1人で見えるもん。〜