『熱狂しやがれ』著者・小杉俊哉さんから、この春新入社員となる人たちへ
入社する会社が、もしかしたらブラック企業?などと心配しながら働くのはもったいない
就活に関していまや学生の最大の関心の一つが、その企業がブラックかそうでないか、だ。
でも、企業がブラックかホワイトかと明確に色分けされているわけではない。
もちろん、たとえば居酒屋チェーンなどの過重労働が常態化している悪質なケースは確かにある。
しかし、労働時間が長いといえば、たとえばベンチャー企業などはどこもそうだ。残業代も支払われる訳ではない。それでも、みんな楽しそうに働いている。
その差はなんなのか?
まず、「労働」という言葉でとらえるか、「仕事」という言葉でとらえるか、の違いがあるのだと思う。
「労働」ととらえれば、その対価として賃金を受け取る手段、になる。そうすると、どうしても働かされるという意識になる。
「仕事」と使えば、自己成長、自己実現、社会的意義、生きがい、使命感というものにつながっていく。自らが主体となりうるのだ。
さて、あなたはどちらでとらえるのか?
次に、いや、「仕事」だってやらされているんだ、という先輩はたくさんいるだろう。
そういう言葉に耳を貸してはいけない。
新入社員は右も左も分からない。だから、上司から与え与えられたことをやる、ということから始めなければならない。難しいし、よく分からない。でも、その新しいチャレンジに対して、没頭し熱狂してみるのだ。
するとだんだん楽しくなっていく。
どんな仕事も2、3年すれば慣れて一人前になる。
そのときに、あなたはどんな先輩になっていたいか?
相変わらず「仕事をやらされている↓」、と後輩に語りたいか?
自分で工夫して、提案して、仕事を創り出して、「いやあ、仕事、楽しいよ↑」と語りたいか?
それは、あなたが熱狂してやるかどうかに掛かっているのだ。
熱狂しなければ楽しくならないのだ。
ブラックかどうかは、会社がどうかではなく、あなたがどう働くかに掛かっているのだ。
2016年3月1日 小杉俊哉
『熱狂しやがれ』(小杉俊哉:著)