【225万部のベストセラー!】麒麟・田村裕による『新装版 ホームレス中学生』の発売記念トークショーが開催!
7月25日(木)、東京・六本木にある蔦屋書店イベントスペースで、お笑い芸人・田村裕さんの著書『新装版 ホームレス中学生』の発売記念イベントが開催されました。
2007年に刊行され、225万部を突破した、麒麟・田村裕さんの国民的ベストセラー『ホームレス中学生』(ワニブックス刊)が17年の時を経て、新装版として帰ってきました。
発売を記念してサイン本お渡し会&トークショーが行われ、トークショーにはアインシュタイン・河井ゆずるさんがスペシャルゲストとして登場。急性貧乏・田村さんと慢性貧乏・河井さんの掛け合いで大盛り上がりとなりました。ここでは、トークショーの様子を一部抜粋の上、ご紹介します。
※本記事は、7/25(木)に開催した『新装版 ホームレス中学生』発売記念イベントで行われたトークショーの一部を抜粋し対談記事として編成したものです。
『ホームレス中学生』×『プレハブ青年』の貧乏コント!?
田村さん:今回、『新装版ホームレス中学生』の出版にともないまして、トークショーをさせていただけるということで、どんな形にしよう? と考えた時に河井ゆずるさんが貧乏だったと知っておりまして。
河井さん:はい、ありがとうございます(笑)。
田村さん:もう、出会ってからはかなり時間経ってるんですけど。案外、こういう話をゆっくりしたことないなと思いまして。今回お忙しい中、来ていただきました(笑)。
河井さん:そんなことないです。光栄です!
田村さん:そんで、なんでそんな正装なんですか?
河合さん:いや、先輩のトークショーですから! ……そしたら、当の本人はいまからバスケ行くみたいな恰好だったから、こっちがビックリですよ! 写真だけみたらどっちが著者か分かりませんよ(笑)。
田村さん:いや本当に緊張感のある中、やらせてもらいます(笑)。ちなみに、『ホームレス中学生』は読んでくれたん?
河合さん:もちろん前作も今作も読ませてもらっています。多くの方は「こんな生活している人がいるんや」って驚きの感想だと思うんです。でも、僕は「あぁ、ある! あるある!」と思いながらページをめくっていましたよ。
田村さん:僕は急性貧乏と名乗らせてもらってるんですけど、どういう形の貧乏だったんですか?
河井さん:スタートは僕が3歳、弟が1歳の時、両親が離婚して母子家庭になったんです。その時にごたごたもあり、借金もあった。田村さんがおしゃっるところの、慢性貧乏ですね。
田村さん:歳1個しか変わらないんですよ。同じ大阪で、片や急性貧乏で家無くなって、「大変や~!」と言ってるすぐ近くで同じように大変な生活をしていた。他人の家のベランダに住んでたんでしょ?
河井さん:話がねじ曲がりすぎてます! 雑居ビルの屋上のプレハブに住んでたんです。
田村さん:大して変わらんやん(笑)!
河合さん:そのプレハブに18歳くらいまで住んでいたんです。なので僕が本出すとしたら『プレハブ青年』ですね。ホームレス中学生の番外編みたいな感じです。
田村さん:ええやん、プレハブ青年! 読みたいわぁ~。ほんまに出版してもらって、『ホームレス中学生』と『プレハブ青年』で時代を合わせてコント作ろうや!
貧乏トークで大盛り上がり
河合さん:僕は母親に夜中に起こされて、「体力の限界!」と千代の富士が引退する時と同じ言葉を言われたんです。ほんでなんで一回寝かせたねん! 寝る前に言うてくれや!
田村さん:驚かせたかったんかな(笑)。
河合さん:田村さんは小5の時で、何も分からない大変さがあったと思うんです。僕は高校3年生で、思春期に入っていたんで、それはそれできつかったです。夢を追うとかじゃなくて、もう働かなきゃいけないって状況でもあったので。
田村さん:じゃあ本当は、もっと早くこの世界に入りたかった?
河合さん:18歳で高校卒業してすぐ入りたかったです。でもその時がピークでしんどかったので。
田村さん:えぇ~! かわいそう。
河合さん:かわいそうってなんやねん! 僕も思ってましたよ『ホームレス中学生』読んでかわいそうやなこの人って。
田村さん:お互いにね、同情しあう(笑)。じゃあもしかしたら同期になってたかもしれないんだ。
河合さん:そうなんです。でも僕、すごく思い出に残っていることがあって。田村さんは若手をよく飲みに行ったり、ごはんに連れて行ってくれていたんです。
田村さん:ああ、劇場にいる若手を集めて行ってましたね。
河合さん:その雑多の中に僕も1回ご一緒させてもらったことがあって。ごはんをたらふく食べさせてもらった後、ポチ袋を渡されたんです。お正月とかじゃないんですよ。しかも、その場にいた全員に。開けたら1万円が入っていて。「もらえないですよ」とみんな言ったんですけど田村さんが、「ええねん。たまたまもらったお金やから、みんなに配ってるんよ」ってお話されて……めっちゃかっこよくないですか!?
田村さん:いやいやいや(笑)。
河合さん:ただ、何年後かにお会いした時、田村さんから「あれ返してくれへん?」って言われて。
田村さん:めっちゃ後悔したから……。
河合さん:でもあの時、なんばグランド花月で清掃していた方にも「いつもありがとう」って配っていましたよね。
田村さん:そっちは、お正月の時だけだけどね。
河合さん:あれは、本当にかっこよかったです。
田村さん:いやいやいや、返してもらっていい?
河合さん:いわなきゃ良かった(笑)。
その後もそれぞれの貧乏トークで大盛り上がりとなったトークショー。終了後は、サイン本のお渡し会へ。来てくれた方々一人ひとりと目を合わせて握手をして、本を手渡す田村さんの姿が印象的でした。
\好評発売中!/
『新装版 ホームレス中学生』
著:田村裕
田村裕(たむら・ひろし)
お笑い芸人。1979年9月3日生まれ、大阪府出身。99年、川島明と共にお笑いコンビ・麒麟を結成。01年『第1回 M-1グランプリ』で結成2年、無名ながらも第5位になり、03年8位、04~06年は3年連続3位となる成績を収める。07年には自伝的小説『ホームレス中学生』(ワニブックス刊)を発売し、225万部を超えるミリオンセラーに。ドラマ化、映画化もされる。麒麟としてもバラエティ番組に出演するほか、自身がプロデュースするバスケットボール教室「コドバス」「オトバス」を関西を中心に10校ほど開校。俳優業や、学生向けの講演会など、幅広く活躍中。