Radiotalk配信者「ゆとりフリーター」が都内で出版記念イベントを開催! 【イベントレポ】


ゆとり世代ならではの“しんどい”人間との付き合い方を描いたゆとりフリーターさんのイラストエッセイ『平成初期生まれは人間関係がしんどい』は、鋭い人間観察力とオリジナルの視点、そして笑いが同居する秀逸さが光る一冊。

4月上旬には、書籍『平成初期生まれは人間関係がしんどい』の刊行を記念し、南麻布にあるRadiotalk本社にてトークイベントを開催。ここでは、そのイベントの様子を一部抜粋してお届けします。

 

自分自身の“しんどさ”を深堀していきたい

今回のイベントは、ゆとりフリーターさんが音声配信アプリRadiotalkにてラジオ番組「ゆとりは笑ってバズりたい」を配信している縁があり、Radiotalk本社にて開催されました。

イベントの冒頭では、Radiotalkの創業者であり代表取締役でもある、井上佳央里氏による挨拶が行われ、
「今でこそ1日あたり数万人の方に利用されているRadiotalkも、5年ほど前は数百人程度でした。その中で(ゆとりフリーターさんは)非常に輝かしいパーソナリティ力があると当時から注目させていただき、様々な取り組みに挑戦されているのを見守って参りました。今回こういった形で出版イベントをさせていただけることをとても嬉しく思っており、またひとえにリスナーの皆様の反響のおかげだと思っております。」と笑顔で語りました。

ゆとりフリーターさんが緊張した様子で登場すると、会場にはあたたかな拍手が溢れ、一気に緊張がほぐれた様子に。オープニングトークでは最近であったしんどい人間について、
「今回のイベントには、地元から車で来たんですけど、サービスエリアでしんどい人がいまして。クッキーが入った缶タイプの手土産をお会計してもらっている時、店員さんが肘でそれを落としてしまったんですね。
これは、クッキーは確実に割れたんじゃないかなという落ち方で。私だったら謝って取り替えるだろうなと思ってみていたんですけど、そのまま何事もなかったかのように、袋に入れられてしまいまして(笑)。
こういう時の対応って人それぞれで、私たち夫婦でも、私は指摘したい派なんですけど、夫はしたくない派で。目線だけでどうするって相談した結果、指摘しないまま受け取っちゃいました。
これ自分用だったらいいいけど、誰かにあげようと思って買ったやつだったら、また対応が違っただろうし。自分が感じるしんどさも増すなと。でも、今回の書籍『平成初期生まれは人間関係がしんどい』でも通じていえることですけど、しんどい人を見ている時の、自分が一番しんどいということはあると思います。
まさに、今日も“しんどい“について話しながら、自分の”しんどさ“についてゲストの方と深堀できればいいなと思います。」と話しました。

 

書籍制作で感じたポッドキャストの違い

書籍とポッドキャストの違いについて、
「書籍を書いてみて思ったのが、文字で表現すると推敲を重ねやすいというか、書いたそばから自分を客観視できるなと感じました。「こういうことがあった」という事実をより伝えやすいなと思っています。
それに対して、ポッドキャストは事実よりも感情を優先している部分があって。事実とは異なるニュアンスで伝わることもあるのですが、それも含めて楽しいなと。感情がより伝わりやすくなりますね。
どっちも共通点としては、いやでも人間性が出ちゃうなと思っています。
今回のイベントでも、その人間性を感じてもらえればいいなと思います。」と話しました。

イベントの前半では、ゆとりフリーターさんの古参リスナーでもある、ラジオネーム「右ストレートでぶっ飛ばす」さんが登壇し、書籍について直接質問する場面も。本を読んだ人の感想について聞かれた際には、
「書籍の中で1番最初に紹介している「休日に用も無くバイト先に顔出すヤツ」で挫折しちゃったという方から感想いただきました。これ俺のことかもと思って読むのを少しやめていると言われてしまって(笑)。その時になって、そういう読み方もあるんだと逆に感心してしまいましたね。
でも「休日に用も無くバイト先に顔出すヤツ」にとっての私も、しんどい人間になり得ると思うので、お互いがお互いをしんどいなコイツと思っているくらいのスタンスの方が人間関係はうまくいきそうです。」と笑いながら答えました。

 

リスナーの“しんどい”人間関係にその場で回答!

イベントの後半では、ゆとりフリーターさんと同じくRadiotalkからポッドキャスト番組「あぶらうってこ」を配信している「うめしお」さんをゲストに、リスナーから寄せられた「しんどい人間関係」の攻略法をゆるく回答するコーナーも。仕事の休憩時間にイヤホンをしていても話しかけてくる同僚についてのお悩みについては、

ゆとりフリーターさんの回答「寝る」

休憩時間にうつ伏せで話しかけるなオーラを出すのはどうでしょうか。それでも「これって」って話しかけてきたら、やっぱりやばい人なんだなと再認識して対応してみるとか。やっぱり普通の人と思って接するときと、自分の中で一線を引いて接するときとでは、「しんどさ」が変わってくると思うので、より楽になるんじゃないかなと思います。

うめしおさんの回答「出かける」

お便りを聞いた時に、やっている側の気持ちを考えてみたんですよ。「何目的で聞いてくるんだろう?」と思って。投稿者さんはイヤホンをしているとのことなので、そんな状態の人に聞いてくる人って、邪魔かなって一瞬でも思わないのかなと考えてみたときに、休憩時間でも自分は真面目にやっているっていうアピールなんじゃないかなと思えてきて……。だったらその場に居ないという選択の方が良いかなと思いました。

うめしおさんの回答を聞いたゆとりフリーターさんからは確かにアピールする気持ちがあるのかもしれないと、共感する意見が飛び出た。
ゆとりフリーター「実は、私はこれ聞いちゃう側の人間だなと思っていて(笑)。やっぱり雑談をする仲じゃないと、仕事の話しかできないんですよね。話す話題がないんです。だからどうでもいいことで場をつなぎたい。どうでもいいことってわかっていながら、真面目なことを聞いて、そこから派生して他の話したいという気持ちまであるかもしれないです(笑)。」
うめしお「なるほど(笑)。仲良くなりたいというか。親しくなりたいと相手が思っていて、そういうきっかけで話しかけてきているのはあるかもしれないですよね。ちょっと大変かもしれないですけど、仲良くなりたいのかなって気持ちで雑談してあげるくらいの方が、心の余裕ができそうですね。」

お互いの意見を聞いた二人は、結論として「自分は休憩中だと分かりやすくアピールすることが大事。どうしても相手にしたくない時は、出かけることが一番無難かもしれないですね。不機嫌な気持ちが相手に伝わることもなく対処できると思います」と回答しました。

イベントの最後には希望者に向けたサイン会も開かれ、ゆっ友(ゆとりフリーターさんのファン名)との交流を楽しんだ一日となりました。さらに後日配信された「ゆとりは笑ってバズりたい」では、初のトークイベントを終えての感想を公開。惜しくも参加できなかったゆっ友たちにも楽しさが伝わる後日談になっています。

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平成初期生まれは人間関係がしんどい
著:ゆとりフリーター

ゆとりフリーター

1995年生まれ。高校卒業後、飲食や販売など接客業を中心に、住み込み農家からスポーツクラブ、バーテンダー、トイレ掃除などアルバイトを転々とした経歴を持つ。2016年、実家の押し入れから音声配信活動を開始。現在は、音声配信・制作を中心にイラスト制作、コラム執筆など、ポッドキャストに留まらないゆとり”クリエイター”として活動中。JAPAN PODCAST AWARDS 2020ベストパーソナリティ賞ノミネート。本著が初の書籍となる。
Radiotalk番組『ゆとりは笑ってバズりたい』
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