ひとり“でも”ではなく、ひとり“だから”行きたい旅がある。

ひとり“でも”ではなく、ひとり“だから”行きたい旅がある。



誰かと行く旅もいい。
でもなんだか今は、ひとりで旅がしたい。
おひとりプロデューサー・まろさんによる街ガイド&お楽しみごとエッセイ。


約一年にわたるこの連載も、いよいよ最終回。“おひとりプロデューサー”として、ひとり時間をテーマに活動してきた私ですが、こんなにもひとり旅と向き合ったのは初めてでした。

連載を書きながら、いつも思っていたのは「ひとり旅って、なんだろう?」ということ。誰かと行く旅とは違う、ひとり旅ならではの味わい。よくよく考えてみると、私はいつも、ひとり“でも”行ける旅ではなく、ひとり“だから”できる旅に出かけているんだということに気づきました。

そんな、ひとり旅への思いをギュッと一冊にまとめた本が、なんと来月4月25日(金)に発売されます! タイトルはその名も、『ひとりがいい旅』。本日より、Amazonでの予約が開始いたしました!

今回は、本書に込めた想いを書いた「はじめに」を全文公開。今回のタイトル「ひとりがいい旅」を付けた理由を綴りながら、書籍に収録されている5つのひとり旅のテーマと、日本国内の街についても発表します。

※本文は一部書き換えており、発売までに修正・加筆の可能性があります。

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ひとり時間について発信する活動を始めて、約7年。“おひとりさま”を取り巻く環境は、大きく変わりました。

顕著に変化を感じたのは、コロナ禍以降。お宿や飲食店のひとり客向けのサービスが次々と登場し、ソロ活をテーマにしたドラマも大ヒットするなど、“おひとりさま”というワードが度々話題になりました。世の中の流れを受けて、私自身も「ひとりで過ごす時間が好き」と堂々と言えるようになり、受け手のリアクションもよりポジティブなものに変わってきているなと感じています。

そんな風に“おひとりさま”が世間に浸透しつつある中で、私はふと立ち止まって「ひとり時間って何がいいんだろう?」と考えるようになりました。例えば、最近よく見かける「ひとり”でも”行ける」「ひとり”でも”楽しめる」という表現。それって裏を返せば「ひとりでなくてもいい」ということ? と。でも、改めて自分に問うてみて、今までのひとり時間を振り返ると、私は明確にひとり”だからこそ”過ごせる時間に価値を感じていると確信しました。

書籍では、それを特に強く思う「旅」にテーマを絞って、ひとりだからこその旅の形を提案しています。自分の直感を信じて出会う旅や、ルートを決めずに散歩する気ままな旅、脱力してととのう旅など…。こんな話をすると、 “ひとり旅至上主義”なのでは?と思われるかもしれませんが、決してそうではありません。わたしは誰かとの旅も大好きで、それはひとりでは味わえないものだと思っています。でも、それと同じように、ひとりだからできる旅もあるのです。

さあ、みなさんも、 “ひとりがいい旅”に出かけてみませんか?

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それでは、ひとりがいい旅、とは何なのか。

私が過去のひとり旅を振り返ってみた時、ひとりだからこそ楽しめる旅は大きく5つに分けられることに気づきました。そこで今回の書籍は、大きく「5つの旅」にテーマを分けて、日本国内の街とスポットをご紹介しています。

 

出会い旅……直感を信じて、わたしの“好き”と出会う

私はひとり旅を通して、“わたしの好き”と出会えました。誰もいないからこそ、自分の直感を信じるしかないし、信じられる。目と目が合ったような、ビビッときた出会いは特別で、忘れられません。

民藝に出会う「ひとり民藝旅」

松本(長野県)/倉敷(岡山県)/鳥取ほか(鳥取県)

うつわに出会う「ひとりうつわ旅」

那覇・読谷(沖縄県)/松江・出雲(島根県)/益子(栃木県)

 

浸る旅……時間を忘れて、わたしだけの世界へ

ひとりの時は、五感が研ぎ澄まされ、普段なら見過ごしてしまう美しさに気付く瞬間が多くあります。たまには時間を忘れて、心がふわりと満たされるような”絶景”に浸ってみませんか。

アートなどを巡る「ひとりアート・建築旅」

前橋・高崎(群馬県)/札幌(北海道)/大分(大分県)

レトロを巡る「ひとりレトロ旅」

弘前(青森県)/盛岡(岩手県)/小田原(神奈川県)

 

ぶらり旅……気の向くままに、ひとり散歩

ひとりの時は、あまり予定を立てずに旅へ出ることもしばしば。歩いてて気になったお店に飛び込んだり、思いがけず長居をしたり。ひとり旅ならではの自由を謳歌してみませんか?

尾道(広島県)/高松(香川県)/熊本(熊本県)/岡山(岡山県)/浜松(静岡県)

 

デトックス旅……肩の力を抜いて、心身を解きほぐす

どうしようもなく疲れた時こそ、ひとりになりたい。忙しい日常から一旦離れてリセットする時間は、誰しも必要なはずです。ここでは、”わたし”を取り戻すリフレッシュの旅をご紹介します。

島を巡る「ひとり島旅」

伊豆大島(東京都)/隠岐諸島(島根県)

温泉街を巡る「ひとり温泉旅」

別府・鉄輪温泉(大分県)/長門湯本温泉(山口県)

登山・ハイキングする「ひとり山旅」

高尾山(東京都)/上高地(長野県)

 

いつもの街旅……ひとりだから、違う景色が見える

定番のあの街も、ひとりでじっくり歩くと見えてくるものがあるかもしれません。季節を変えてみたり、散歩のテーマを決めてみたり。ひとりだからできる街歩きを、いつもの街で楽しみましょう。

いつもと違う角度から巡る旅

京都(京都府)/軽井沢(長野県)/横浜(神奈川県)/名古屋(愛知県)/福岡(福岡県)

 

 

詳しくは、ぜひ4月25日(金)発売の『ひとりがいい旅』をお読みください!
発売日の前週、4月18日(金)には先行発売イベントも企画しておりますので、そちらもぜひチェックください。皆さんにお会いできることを楽しみにしております。

*本連載は今回で最終回となります。一年間、連載「そうだ、ひとり旅に行こう。」をお読みいただきありがとうございました!
これからも、良いひとり旅を。

\予約受付中!/
ひとりがいい旅
著:まろ


Written by まろ
まろ

「ひとり時間の過ごし方」を提案する、おひとりプロデューサー。Instagramでメディア『おひとりさま。』(@ohitorigram)を運営。中でも、ひとりホテルに関するコンテンツが人気となり、原案で『おひとりさまホテル』(マキヒロチ作、新潮社)として漫画化。初の著書となる『おひとりホテルガイド』(朝日新聞出版社)が6/7(金)に発売。
Instagram:@ohitorigram
note:https://note.com/ohitorigram
X(旧Twitter):@ohitoritter

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