「考える力」を弱くするもの/シークエンスはやとも
“あなたがもしかすると見えていない世界”を、
視えすぎ芸人シークエンスはやともが毎月お届けしていきます。
プロローグ「現代は、一億総ネタバレ社会」はこちら
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第1回「「おとなこども」ってなんだろう?」はこちら
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じつは危ない「ショート動画」
YouTubeチャンネル『ひとりでみえるもん』をはじめ、さまざまなチャンネルで日々動画を配信している僕ですが、じつは「TikTok」はまったく見ません。YouTubeでも、いわゆる「ショート動画」はとても苦手です。
いま、世間ではTikTokを中心に、巧妙にカット編集されたショート動画があふれていますよね。「見始めると、ついつい時間が溶けてしまう」……そんなショート動画中毒の方も、かなり多いのではないでしょうか。しかし、一見“タイパ”のよいコンテンツであるショート動画にはなかなかのデメリット——弊害がともなうと、個人的に考えています。
そのままズバリ、申し上げましょう。視聴者側に“考える”隙を与えないショート動画を見続けると、大人や子どもなど年齢に関係なく、何も考えない、考えられない人間になります。
実際、国内外で行われている実態調査において、ショート動画の利用増加と認知機能低下の関連性にとどまらず、集中力低下、うつや睡眠障害といったウェルビーイングへの悪影響など、あらゆる弊害が指摘されていることをご存知の方も多いかもしれません。
僕自身の実体験としても、いわゆるショート動画中毒の方と会話をすると、一発でその思慮の浅さに気づきます。考える力が弱くなっているので「この人、何も考えないで物事を見ているんだなあ」なんて印象を抱いてしまうことも、しばしば。
彼らは、仮にわからないことに直面しても、「わかんない」「興味ない」「知らない」となってしまう。「だって、仕方ないじゃん」という発想で、自分の思考をストップさせてしまうんですね。その理由は「なぜだろう?」と考える力が圧倒的に弱くなっているからです。ここだけの話、そういう方々は仕事やプライベートがうまくいっていなかったり、幸福度が下がっているように見受けられることもあります。
一方で、皆さんは、子どもが両親や先生などに「なんで〜?」「どうして〜?」と、しつこく質問している場面を見たことはありませんか? お子さんのいるご家庭であれば、いわゆる“あるある”のシーンでしょう。
子どものこうした口癖にこそ、人間としての脳が最も“賢い状態”にあること、つまり、知識を吸収するのに最も適した脳の証左であるという事実が隠されています。そう、大人の何億倍も“賢い状態”こそが、あの「なんで〜?」なんですね。
「社会性」は人間をバカにする
「ああ、また始まった。うるさい。黙らせないと!」——子どもの脳の状態を知らない親御さんは、子どもが騒ぎはじめるとこう考え、「これでも見ておきなさい」とばかりショート動画を与えます。ここまでお読みくださった方は、すでにおわかりかと思いますが、思考停止させるシステムこそがショート動画。そりゃあ、子どもも大人しくなります。
さらには、大人しくなった子どもを見て、周囲の“賢くない”大人たちが「いい子だねえ」なんて言いはじめる。……おかしいですよね。本来、子どもなんてうるさくていいし、いくらでも迷惑をかけていい。もはや老害である私たちが、エネルギーそのもののような子どもに対して「うるさい」なんて言う権限は1ミリもないんです(笑)。
結果的に子どもの成長の機会を奪うような、たとえば「公共の場では静かにしていなければいけない」といった社会規範(マナー)や社会性というものは、はっきり申し上げて「クソ」。社会性は人間をバカにする……そう思って頂いても差し支えないでしょう。
人間としての幸福度について考えるとき、仮に社会において正しいとされていることを全うしていけば幸せになれるのかといえば、完全に「否」なんです。私たちが勘違いしてはいけないのは、「この社会は完成したものではない」ということ。ですから、社会というシステムを信頼しきってはいけませんし、社会性に振り回される必要もないわけです。
たとえば、「家族仲良く」なんて言いますが、正直、生まれ育った家庭環境が地獄だと思う人はいくらでも逃げ出していい。結婚生活で困難を抱える人は、結婚したからといって死ぬまで旦那の飯を作り続ける必要などありません。学生さんなら、学校なんて“ただ年が近くて近くに住むやつが閉じ込められている檻”だと、しっかり認識すること(笑)。それなら1人も友だちがいなくたっておかしくない、と思いませんか?
「自分にとっての幸福とは何か」——自分の頭で考え、行動してほしいと思います。ただし、楽だからと惰性で「ショート動画」ばかり見ていると、考える力そのものが削がれてしまいますから、くれぐれもご注意くださいね。
今回はここまで。それでは、幸も不幸も楽しめる人生を!
ひらけ!視えない扉

あっという間に今年も折り返し地点! さあ、6月のスタートです。すでに梅雨入りした地域もありますが、僕の住む東京も、今月は、じめっとした日が続きそうです。
さて、そんな心身ともに“ダルおも”な季節を乗りきるアドバイスをお伝えしましょう。それは、意識的に目線を上げていこう!です。
雨の日、傘をさすと強制的に視界が下へと移動しますよね。すると、目に入るのは傘を流れ落ちる雨粒など、簡単に言えば「落ちていくもの」になります。心理的には「落ちていくもの」を見るとなんとなく同調し、気分や社会的地位(!)まで落ちていくような不安ホルモンが分泌されるのだとか。
一方で、意識的に目線を上げて空を見上げてみると、まるで自分に向かって明るい何かが降り注いでくるかのような感覚に。せっかくなら「下がるもの・落ちていくもの」に同調するのではなく、「上がるもの・希望を感じられるもの」に同調していきたいものですね。
危なくない程度に「上を向いて歩こう」ということで、目線と気分を上げていきましょう!
構成・文/国実マヤコ
*第3回は、6月30日(火)に配信予定です。
シークエンスはやとも
1991年生まれ、東京都出身。吉本興業所属。
子どもの頃、とある事件現場を目撃したことから霊が見えるようになる。芸人として活動開始後、先輩芸人などの霊視を行っていたところ、的中率の高さに霊視依頼が止まらなくなる。以降、“視えすぎ芸人”としてテレビ番組などに出演し話題を呼ぶ。著書に『ヤバい生霊』(光文社)、『霊が教える幸せな生き方』(KADOKAWA)、『霊視ができるようになる本』(サンマーク出版)など多数。YouTubeチャンネル『シークエンスはやともチャンネル〜1人で見えるもん。〜』の登録者数は50万人を超える(2026年3月時点)。
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