
【日本〇〇ブス図鑑】自分磨き科/セレブス
累計25万部を突破した「オトナ女子シリーズ」のイラストレーター・つぼゆりさんの連載がスタート!
「ブスが美人に勝るもの、それは推しへの愛」をテーマに、自身のオタク道から導き出した、「好きをこじらせてしまう、ブスの熱量」をアツく語ります!
「このブランドの新作、もう買ったんだよね」
セレブって、どんな人のことを言うのでしょう。
ゴージャスな装いをしている?
喋り方が上品?
「セレブっぽい」という言葉にはものすごいトゲと庶民感があります。
「セレブっぽいね」
そんなコメントをくれる人がいたなら、きっとあなたを見下しているし、蔑んでいることでしょう。
これに関しては美人もブスもそんなに嫌味は変わりません。
しかし、この発言を受けやすいのは圧倒的にブスなんです。
なぜなら美人より自分を良く見せたい欲が強いから。コンプレックスですね。
なんで自分は人から尊敬されないんだろう?
→キラキラしてないからだ!
なんて見掛けに直結してしまうんです。
すごくわかる。
一番手っ取り早く磨けるのが外見ですからね。
でも人はそう単純じゃないのですぐ、「セレブっぽいね」と見抜いてしまうのです。
言わなきゃいいのに。
こういう場合、言う側からの攻撃力が半端ない。
どうにかしてお前の本来の位置を思い出させてやろう、みたいな制裁を感じますね。
なんで制裁したくなるんでしょう?
普通なら努力して頑張っている人は輝いているはずなのに。
なぜ輝けず、応援してもらえないんでしょう?
要は「悪目立ち」してしまっているんですよ。
「自分がどうみられるか」を人一倍気にしている。
えーっ、そんなのみんなが考えてるはずなのになんで悪目立ち? って思いますよね。
まずブスは物事の着地点が近すぎる。
きっと「自分がどうみられるか」の先に、普通の人は「そうした後のお互いの関係性」まで考えてると思うんですよ。
でもブスは「自分がどうみられるか」の先を考えてないから人のカンに触ってしまうんでしょう。あと少し着地点が遠ければ……!
しかし、そこが欠点であり長所でもあります。
「自分が一番」というところですね。
他人は他人以上でも以下でもなく、全てカボチャだということ。他人を平等に扱ってる。
だから実は、他人への接し方がとても優しかったりするんですよね。アイドルと客の関係に近いんでしょうか……。
ですから誰かの役に立とうとするし、害があるわけではないんです。ではこのへんで再度、「なぜ承認されないのか」を考えてみましょう。
●顔に似合ってないから
●生活に沿ってないから
●無言でこちらに感想を求めてきているから
●自分の顔を見慣れすぎて美人だと思い込んでいるから
●受け手が自分の配下にいると思い込んでいるから
でもほら、芸能人でもアンチはいるんだし(切り替え)。アンチがいるぶんだけ人気があると言うことだから。きっと彼女を大好きな人も憎悪のぶんだけいるはず。
そもそもなぜ、洋服は似合ってないといけないんでしょうね。
なぜアイラインは長すぎるとおかしいんだ?
それを守って何の楽しみが?
もしかするとこの人は、一般人より自分の表現が自由なのかもしれません。
それを制限してしまうのも一般人で、一般人が彼女を引き摺り下ろしているだけなのかもしれない(こじつけじゃないよ)。
「素敵に見られたい!」という願望がある人のほうが、「自分らしくていいでしょ」と冷たく突き放す人よりどれだけ会話のフックがあることでしょう。
彼女はきっとコミュニケーション上手で、人が好きなんです。
顔は選べないけど好きなことは自由に選んでいいんだから、好きに生きるが勝ちですよね。