【45年間ず~っと体重63㎏!】お腹いっぱい食べても太らない医師が発案したたんぱく質ダイエット


いよいよ春の到来を迎えましたが、そろそろ夏に向けてダイエットを意識する人も多いのでは?

そこで、順天堂大学医学部教授で、日本スポーツ協会公認スポーツドクターも務める小林弘幸先生に、無理なくやせ癖をつけることができる「たんぱく質ダイエット」について詳しく解説してもらいました!

※本記事は、小林弘幸:​著『- お腹いっぱい食べても太らない医師が発案した – たんぱく質ダイエット』(ワニブックス:刊)より一部を抜粋編集したものです。

 

たんぱく質を摂取してやせ体質に近づこう

私は毎朝、目覚めるとすぐ体重計に乗ります。そこで出てくるのは「63」という数字。もちろん多少の増減はありますが、なんと45年間ずっと同じ体重です
自分でもそれが当たり前だったのですが、還暦を迎えた時に、「なぜ激しい運動をしているわけではないのに体重が63㎏のままなのだろうか」とふと考えました。そこで浮かび上がってきたのが「たんぱく質」の存在でした。(『たんぱく質ダイエット』p2より抜粋編集)

このように語る小林先生ですが、たんぱく質というとどことなく地味なイメージを持っていたそう。納豆、豆腐、ヨーグルト、白身魚、鶏肉、じゃがいも、お漬物など、気軽に摂取できることから、ついつい軽視されがちですが、実は食べながらダイエットするにはたんぱく質しかありません!

(イメージ:写真AC)

「基礎代謝は年齢とともに衰えていくものなのに、なぜ自分は体重が増えないのか?」、そこで気づいたのが、たんぱく質中心の食生活を送っているということ。
「え、たんぱく質って、太るんじゃないの?」と思った人、とんでもありません。

合言葉は「高たんぱく、低カロリー」な食生活。これが、やせ体質に近づく一番の近道だったのです。
そのメソッドについて詳しく解説していきましょう!

Point1 たんぱく質は、カロリーが低め

三大栄養素のカロリーを見ていくと、たんぱく質1g=4kcal、糖質1g=4kcal、脂質1g=9kcal。たんぱく質のカロリーは脂質の半分以下と、とても低カロリーなのです。しかもたんぱく質を含む食材は、食べ応えがあって腹持ちが良いため、食べすぎを防ぐことができ、さらに糖質をほとんど含まないため、肥満の原因となる「血糖値スパイク」も起こしません。たんぱく質も糖質も、同じ「1g=4kcal」ですが、ダイエットの観点から見ると様々な面でたんぱく質が圧倒的に有利なのです。

Point2  食べるだけで脂肪が燃焼される

さらにたんぱく質は、食べ物を消化・吸収・分解する際に消費されるエネルギー「食事誘発性熱産生(DIT)」が、糖質や脂質に比べ、抜群に高いことも特徴。
DITは、1日の消費エネルギーの1割を占める大きな存在で、栄養素ごとでも消費エネルギーの割合は異なります。三大栄養素でいうと、糖質6%、脂質4%に対してたんぱく質は30%!
つまりたんぱく質は、食べるだけで脂肪が燃焼されやすくなる栄養素ということ。
肥満予防と健康維持には、たんぱく質が欠かせないのです。ちなみに、よく噛んで食べるとDITが増えるのでお忘れなく!

それだけでなく、たんぱく質は成長ホルモンの分泌を手助けしてくれるほか、美肌や長寿のサポートまでしてくれます。他にも「自律神経」「腸内環境」を整え、「免疫力」の向上にも大いに役立つなど、体づくりに欠かせない存在なのです。

 

今すぐできる! たんぱく質たっぷりみそ汁

実は小林先生は、数年前からみそ汁の健康効果を伝えていて、2018年に出版した書籍『医師が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム刊)は、80万部の大ヒットを記録するほど!
そんな小林先生が考案した「長生きみそ汁」のメソッドにもとづき、「長生きみそ汁×たんぱく質」のレシピをご紹介します。たんぱく質たっぷりの「食べるみそ汁」は、満足感たっぷりでダイエットにもぴったり!

たんぱく質たっぷりみそ汁
【+サバ缶 レシピ】

(イラスト:金井淳)
〈材料〉
水…150㎖
酒…大さじ1/2
大根…40g
みそ玉…1個
サバ缶…1缶(お好みの量)
白ネギ…適量(お好みの量)
〈作り方〉
1.鍋に水、酒、3㎜幅にいちょう切りした大根を入れ、ひと煮立ちさせ、火を止めたらみそ玉を溶かす。
2.器にサバ缶のサバを好きな量入れて①を注ぎ入れ、小口切りにした白ネギを散らす。
〈みそ玉の作り方〉
ボウルに玉ねぎ1個分をすりおろし、赤みそ80g、白みそ80g、りんご酢大さじ1を入れてよく混ぜ合わせる。これを製氷皿に移して冷凍庫で2~3時間凍らせる。およそ10杯分の「みそ玉」が完成。(冷凍庫で2週間程度の保存が可能です)。

 

小林先生の新刊『たんぱく質ダイエット』には、このほかにも「たんぱく質×腸活」「たんぱく質×自律神経」「たんぱく質×エクササイズ」など、先生がこれまでに提唱してきたメソッドが収録されています。
さあ、みなさんもたんぱく質を意識した生活で、”やせ体質”に近づきましょう!

たんぱく質ダイエット
著:小林弘幸

小林弘幸(こばやし ひろゆき)
順天堂大学医学部教授/日本スポーツ協会公認スポーツドクター 

1960年、埼玉県生まれ。順天堂大学医学部卒業。同大学大学院医学研究科修了後、ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科、順天堂大学小児外科講師・助教授など経て、現在に至る。腸内環境を整える〝腸のスペシャリスト〟として、食材やライフスタイルの考案など、健康な心と体の作り方を提案し続けている。また、自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に関わる。『結局、自律神経がすべて解決してくれる』、『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム)、『整える習慣』(日経BP)などの著書のほか、「世界一受けたい授業」(日本テレビ)や「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBSテレビ)などメディア出演も多数。