【フランス暮らし】日本とは大きく違う医療事情とフランス人の健康の秘訣

【フランス暮らし】日本とは大きく違う医療事情とフランス人の健康の秘訣



フランスの地方都市ナントで、フランス人パートナーと2人の子と家族4人で暮らしている大畑典子さん。
一級建築士の資格を持ち日本の建築事務所でバリバリと働いていた彼女が渡仏して約8年。
「シンプルな暮らし」を楽しむフランス生活で得たもの、捨てたものを、日々つれづれに綴っていただきます。


 

治療までにかかる時間は日本の十数倍!?

皆さん、いかがお過ごしでしょうか。フランス・ナント在住の大畑典子です。
フランスでの生活は日本と比べて不便と感じる場面や戸惑うことが多いのですが、その一つに医療があります。

フランスでは、日本のように患者が自ら皮膚科や耳鼻科などに直接出向くのではなく、まずかかりつけ医の診察を受け紹介状をもらった上でないと、そもそも専門医の予約が取れないのです。
ですので、フランスで生活するにはかかりつけ医(médecin traitant)を探して登録しなくてはいけません。

かかりつけ医はフランスの医療システムにおいて、基本的な役割を果たしています。ケガや身体の不調など問題が起きると、まずかかりつけ医に相談することで、必要に応じて他の専門医につないでくれるのです。

かかりつけ医制度のメリットとしては、

  • かかりつけ医が必要な専門家への適切な紹介をすることで、無駄な医療費の浪費を減らし、患者に適切な治療を提供できる
  • かかりつけ医は患者の健康状態を継続的に管理し、患者の医療履歴を把握することができるので、病気の早期発見や予防、健康上の問題に対する迅速な対応が可能

等が挙げられますが、以下のようなデメリットもあります。

  • 特に地方や人口の少ない地域では、空きのある(予約を受け付けている)かかりつけ医を見つけることが困難
  • かかりつけ医の診察を受けるにも数日待たされることが通常で、専門医の予約となるとさらに数ヶ月待つことも


△いくつになってもアクティブなフランス人:カイトサーフィンを楽しむ60代男性。

ちなみに、私はこの夏にフランスでホクロの除去手術を行う予定なのですが、ホクロを取りたいと思いかかりつけ医の予約を取ってからホクロの除去手術日まで合計で約半年かかることがわかりました。

まずかかりつけ医の予約に数日かかり、そして紹介状をもらい皮膚科の予約に3ヶ月待ち、いざ皮膚科医の診察を受けて手術の日程は最短でさらに3ヶ月待ち、の計6ヶ月の日程です。
緊急性のある病状だと総合病院の救急センターで即日診てもらえますが、そうでない場合、常に「待たされること」がフランス医療の常識なのです。

ちなみに日本の皮膚科でもホクロの除去手術をしたことがありますが、予約なしで皮膚科に行ってからホクロの除去までたったの4日で終わりました。なんという違いでしょう。
こういう時に日本の医療事情が羨ましくもありますが、素早い医療が望めないフランスでは医療に頼らない、日頃から自らが健康に気をつけた生活を送るように心がけるようになるのです。

 

フランス人の健康の秘訣は?

フランス人が普段から気をつけている健康の秘訣をいくつかご紹介します。

フランス人はとにかくよく歩く

フランス人の健康の秘訣はなんといっても、普段から「よく歩く」ことです。平日の仕事後夕食までのひと時や、晴れた休日など、フランス人はとにかく時間があれば散歩をします。
景色やおしゃべりを楽しみながら家族と歩く時間は、体の健康だけでなく心のゆとりも生み出してくれる、フランス人にとって大切な時間なのです。


△散歩は体にも心にも大事な時間。

暴飲、暴食はしない、夕食はあっさり系

豪華な食事を毎日食べていそうなフランス人のイメージですが、毎日前菜・メイン・デザートのフルコースを食べている訳ではありません。フランス人の食卓はとてもメリハリが効いていて、普段の食事はシンプルですが、外食時や人を招待した時は比較的豪勢な食事になります。
また日本と違って、フランスでは昼ごはんにタンパク質を中心としたがっつり系の食事、そして夜ご飯は野菜中心のあっさりとした食事を好む人が多いです。

平日はストレスを少なくしてゆっくり過ごす

フランスでは平日は遅くても18時には仕事を終えて帰宅します。夕飯は、普段は手の込んでないシンプルなものが多いので、支度・後片付けにそれほど時間もかかりません。
フランス人にとって、平日はいかに疲れを溜めずにストレスなく過ごすかが大事なのです。

まず自ら健康に意識を向けて過ごしていくと気持ちも前向きになって心豊かに過ごせますよね。
それではまた次回。アビアント~!

*次回は5月15日(水)更新予定です。


Written by 大畑典子
大畑 典子

フランスでのリアルな生活を、日常ブログや実際に体験したエピソードなどを通してYouTube『Nolie France / のりふら』で紹介している。
フランスの食卓の様子や休日の過ごし方など日常のVLOGをアップし、その豊かでほのぼのとした空気が人気を博し、チャンネル登録者数は13万人を超える。
日本の大学を卒業後、設計建築事務所で経験を積み、27歳で一級建築士の資格を取得。「海外でシンプルな暮らしを体験してみたい」という思いから2016年に渡仏。フランスの建築学科の大学院に留学し、語学を学びながら研鑽を積む。大学院在学中にフランス人のパートナーと出会い、第一子を出産。育児のため途中休学を経て、2020年に卒業。休学期間中に『Nolieフランス三人暮らし』でYouTubeデビュー。2021年に第二子を出産し、現在の形にタイトルを改めた。YouTubeのほか、音声メディアSNS『Voicy』やInstagramでの発信も行っている。
YouTube: Nolie France / のりふら
Voicy:アラフォーフランス生活異文化交流記
Instagram:@nolie_a_nantes

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