『仕事ができて、小金もある。でも、恋愛だけは土俵にすら上がれてないんだ、私は。』

『仕事ができて、小金もある。でも、恋愛だけは土俵にすら上がれてないんだ、私は。』


そもそも非常にデリケートなことだし、そうでなくとも断定口調で「こうだ」と決めつけられるようなことでもないとは思います。それは認めましょう。しかしそれでも、個人的にとても気になっている問題があるのです。

あまり注目されていなくて、だから圧倒的に話題に上る機会が少ないようにも思うのですが、もしかしたら高齢化問題に匹敵するほど深刻な問題かもしれないといいますか。

なんのことかって、「結婚しない女性」について。

もちろん、結婚しない人を性別で分けること自体が違うという見方もできるでしょう。実際、40〜50代で結婚に対して完全に見切りをつけ、徹底的に趣味の世界に走っている男性を見たりすると(ハマッている趣味がアイドルとかだったらなおさら)、そこにも大きな危機を感じはします。

しかし、これも一概にはいえないのですが、そういう女性に話を聞いてみた結果、いくつかの共通点があることにも気づいたのです。

  1. 過去に恋愛で失敗している。
  2. 自分に自信を持てないでいる(それを見ないようにしている)。
  3. 非正規雇用である。
  4. (ストーカーチックに好きなバンドの追っかけをしてるとか)少なからずバランスが欠けた部分がある。

単なる偶然かもしれないけれど、僕が会ってきた独身女性には、こういうタイプが多いんですよね。

そして、やはり気になるのは3.。非正規である以上、彼女たちが今後ずっと同じ仕事を続けられる保証はないわけだし、あと10年もすれば職を失った独身女性が一気に増えたとしてもおかしくないから。

でも、ひょっとすると、さらに深刻な問題は2.かもしれない。これは1.にも絡んでくる問題なのですが、「自分に自信がないから恋愛で失敗し」もしくは「恋愛で失敗したから自信を失い」、そのトラウマが仕事にも間接的な影響を与え、結果として全体のバランスが失われているという人は多にように思えるのです。

恋愛での失敗なんて誰にでもあるものだけど、彼女たちはその感情を肥大化させてしまう傾向にある。なぜなら、そもそも自信がないから。

そんなわけで、結局は同じスパイラルをぐるぐると回り続けているような感じ。

で、そういう人たちをたくさん見てきたからこそ、『仕事ができて、小金もある。でも、恋愛だけは土俵にすら上がれてないんだ、私は。』(桐谷ヨウ:著/ワニブックス)の著者がいわんとすることは、なんとなくわかる気もするのです。

印南さん連載用text
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Written by innami atsushi
innami atsushi

印南 敦史(いんなみ・あつし)/作家・書評家・ライター 1962年生まれ。東京都出身。広告代理店勤務時代にライターとして活動開始。現在は、「ライフハッカー[日本版]」「マイナビニュース」 「ニューズウィーク日本版」「Suzie」など多くのメディアで連載。最新刊『遅読家のための読書術』(ダイヤモンド社刊)がベストセラー記録更新中。FMおだわら78.7Mhzで 毎週日曜日20:30~21:00(再放送:金曜22:30~23:00)、ラジオ番組「印南敦史のキキミミ図書館」のパーソナリティも。http://book-radio.net

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