ひとり旅の新定番、ハイキングのすすめ in 長野県・上高地
誰かと行く旅もいい。
でもなんだか今は、ひとりで旅がしたい。
おひとりプロデューサー・まろさんによる街ガイド&お楽しみごとエッセイ。
ひとり時間を提案するメディア「おひとりさま。」を運営している、おひとりプロデューサーのまろです。
連載「そうだ、ひとり旅に行こう。」の第6回目は、「ひとり旅の新定番、ハイキングのすすめ in 長野県・上高地」をお届けします。
※掲載している情報は、2024年9月現在のものです。店舗情報は変更となる場合がございます。旅行の際は、事前にご確認ください。
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最近、ひとり旅に“ハイキング”を取り入れるようになりました。
こんなことを言うと、いかにも私がアクティブで自然にも慣れていて、「趣味:登山」なのかなと思う方もいるかもしれませんが、そうではありません。
180度真逆のインドアというほどではありませんが、東京生まれ・東京育ちの都会っ子で、虫は苦手。超がつくほど怖がり。カサカサッと草むらで音がしただけで、ビクッと振り返ってしまうほどビビりです(笑)。
今回は、そんな都会っ子なわたしの“ひとりハイク”の楽しみ方を、最近行った上高地での旅を振り返りながらお伝えできればと思います。都会の生活に疲れて「自然に触れたい」と漠然とした思いがある、そこのあなた! 必見です。
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長野県・松本市、北アルプスの谷間にある「上高地」。標高およそ1,500mの美しい山岳景勝地で、国の名勝にも指定されています。
そびえ立つ山々とは対照的に、広大な平地となっていて、初心者でも楽しめるハイキングコースがあるのが特徴です。
だから、特別な装備は一切不要! 私もトレッキング用のシューズだけホテルで借りて、ランニング用のウェアで挑みました。
これは最近登山好きの知人から学んだのですが、本格的な登山でなければ、運動着とスニーカー(トレッキング用だとより良い)で十分だそうです※。なので、私も、季節によってどの程度の上着が必要かを調べていく程度。そこまで準備がいらないとわかると、まずグッとハードルが下がりますよね!
(※)登山コースの難易度によっては事前の準備が必要になりますので、ご自身で調べてお楽しみください。
今回、私がメインで歩いたのは、河童橋〜明神エリアまでの片道4kmほどのコース。ゆっくり歩いて往復2時間ほどで、完走した達成感もあり、私にはちょうどいいコースでした。
ひとりで歩いていていいなと感じたのは、目の前に広がる景色にとにかく集中できること。王道の絶景スポットだけでなく、“私だけの絶景”をたくさん見つけることができました。
それも視覚だけでなく、澄み切った空気だったり、鳥の囀りや川のせせらぎ、踏みしめて歩く大地の感触だったり。自分が持っている五感で、そのすべてを味わうことができるんです。
いつもはスマホを手放せないのに、気づいたらその存在を忘れてしまうほど。それだけ、景色にのめり込んでしまう。いいなと思った景色の前で立ち止まれるのも、ひとりハイクの特権です。
そんなふうに景色に浸っていると、なんだか身体が軽くなっていくんですよね。背負っているものを一度下ろせるというか、余計なことを考えなくて済むというか。雄大な自然を前に、良い意味で自分の無力さを感じるわけです。
▲平地だとキツくないので、考えごとをするのにもぴったり。
そして、ちょっと意外な魅力として挙げたいのが、“孤独”を感じられるということ。
上高地という観光客がたくさんいるエリアでも、周りに誰もおらず「この世界に、私だけ」と思えるような時間があって、なんともいえない不安に襲われるんです。
これは裏を返せば、周りに誰かがいるときに安心感を得ているからで、その尊さも感じられますし、「結局、人はひとりだ」という事実にも直面することになります。
都会にいると、本当の意味で私だけになる瞬間があまり訪れないので、こういった場所ならではの感覚かなと。決してワクワクすることではないけれども、個人的には必要な時間だと思っています。
そんなふうに道中で思いを巡らせて歩き切った後に感じる達成感も、たまりません!
上高地はホテルに併設されたカフェも多くあり、“がんばった自分へのご褒美”を買えるスポットがたくさん。私は、ソフトクリームをチョイスしました。
その後はのんびりと、川沿いのベンチに座って読書をしてから、帰路へ。ベンチがたくさんあるので、のんびりできるのも良かったです。
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いかがでしたでしょうか? ちなみに、このときの旅はハイクがメインでしたが、街歩きをメインに、低山ハイクを軽く取り入れてみるのもいいと聞いたので、私も今度やってみようと思っています。食べる飲む以外に、あんまり過ごし方の選択肢がないとお困りの方にもいいかもしれません。
「でも、いきなりひとりはハードルが高い」という方は、まず誰かと一緒に登るのがおすすめ。私も最初は、山好きの友人と高尾山を登り、楽しみ方を教えてもらいました。
みなさんもぜひ、ひとりハイクの世界をのぞいてみてください!
ひとり旅の1枚
そもそも上高地に行こう! と思ったきっかけは、憧れの「上高地帝国ホテル」にひとりで泊まってみたかったから、なのでした。
お部屋に通された瞬間、もう1泊したい! と、急きょ追加して2泊するほど素晴らしい滞在に。思うがままに旅ができるのも、ひとりならではだと思い、贅沢にもその特権を使ってしまいました。それほどまでに惚れ込んだホテルのお話は、またゆっくり語りたいと思います。
それでは、良きひとり旅を。
上高地帝国ホテル
〒390-1516
長野県松本市安曇上高地
TEL:0263-95-2001/宿泊予約専用 (Reservations)0263-95-2006
定休日:冬季期間は営業休止
※2024年度営業期間:~11月14日(木)まで(最終チェックアウトは11月15日(金))
帝国ホテル公式Instagram:@imperialhotel_jp_official
公式HP:https://www.imperialhotel.co.jp/kamikochi
*次回は10月10日(木)更新予定です。
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『おひとりホテルガイド』
著:まろ
発行:朝日新聞出版