タコスの常識を覆す本場仕込みのこだわりの味 原宿【Tacos 3Hermanos Harajuku】
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月一で通っている行きつけのお店、ハレの日のとっておきのお店、
ちょっとニッチで穴場的なお店……。
食いしん坊のファッションライター・arikoさんがつづる
新しい偏愛レストランガイド。
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食いしん坊仲間の中に、自宅でもよくタコパ(たこ焼きではない)を開くタコスマスターがいる。
その彼女から「とんでもなく美味しい本場のタコスが食べられるお店を、原宿で見つけたのですぐに行って!」と感激も冷めやらぬ熱量のまま、指令が出たので期待を胸にいそいそ出かけてみた。
メキシコ料理といえば、近年東京では多様なスタイルのメキシカンが続々とオープンして盛り上がりを見せているが、主流は「テックス・メックス」と呼ばれるアメリカンスタイルのメキシコ料理だ。そんな中、今回訪れた「Tacos 3Hermanos(タコス・トレス・エルマノス/3兄弟という意味)」はメキシコシティの道端のタケリア(タコス専門店)を忠実に再現したタコスが楽しめる店。
原宿の外れの奥まった場所にあるにもかかわらず、母国の味を求めて在日メキシコ人たちが足繁く通い、陽気なメヒカノスたちで満員御礼という、日本ではあまり見ない光景が広がっている状況になっているそう。
元々は山中湖で営業していたお店が満を持して東京にオープンしたという。メキシコシティ在住経験の中でメキシコの食文化に触れてきたというご主人の古屋大和氏が作るタコスは、これまで食べてきたものとは一線を画すこだわりの味わい。
コーンを使った小さめのトルティージャ5枚が紙皿に花びらのように並べられ、その上にメキシコ産の牛肉や豚肉をコンフィにしてとろけるようにほろほろに仕上げたものに、玉ねぎやコリアンダー(パクチーのこと)のトッピングとサルサをたっぷりと。メキシコ料理というとイメージしがちなアボカドを使わないのもこの店の特徴だ。
豚肉を使ったカルニタスは酸っぱ辛いほおずきのサルサベルデにキーライムをキュッと絞って、牛肉のスアデロはダイレクトな辛さが痺れるサルサロハ(赤いソース)付き。柔らかなトルティージャで汁だくの具材を包むようにして、ライトなメキシコビール、モデロやマンゴージュースとかぶりつけば、旨味と辛み、酸味が一気に押し寄せる。
お、美味しい……。これまでのタコスの常識が大袈裟でなく覆った。メキシコからの食材を積極的に使いフェアトレードによるメキシコ農村部へ還元する取り組みも。
店内は屋台のように相席かスタンディング。「だってタコスは愛だから」というご主人のフレンドリーな空間は異国情緒たっぷり。本場仕込みのこだわりの味をサクッと食べられるのが嬉しい限り。思い出すとまたすぐに食べたくなってしまう中毒性のある味わいに夢中だ。
DATE
Tacos 3Hermanos Harajuku(タコス・トレス・エルマノス ハラジュク)
住所 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3−26−5 URAHARA CENTRAL APARTMENT102
営業時間
月曜 17:00~22:00
火曜〜日曜 11:00~16:00/17:00~22:00
※Last Order は各営業時間の30分前
定休日 不定休(最新情報はInstagramでご確認をお願いします)
HP https://tacos3hermanos.net/
Instagram @tacos _3hermanos _df
YouTube https://www.youtube.com/@3hermanos_DF
※キャッシュレス決済のみ
*次回は12月13日更新予定です。
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