「切ってそのまま使える型紙」で作ってみた! 大人に似合うミニポーチは、子どもも喜ぶ、ミニポーチだった
布とソーイングが大好き、バッグの中が散らかりがち……な、3人の子持ち編集者が、ワニのハンドメイドシリーズの書籍『大人に似合うミニバッグとミニポーチ』(はりもぐら。著)の中で惹かれたのは、ミニなサイズ感がたまらない、ミニなポーチやバッグたち。
このたび、重版記念特典として一部配布された「写す手間なし! 切ってそのまま使える型紙 -人気のミニポーチ3種-」を使って、ミニポーチ1種類を作ってみました。
※本記事は、はりもぐら。:著『大人に似合うミニバッグとミニポーチ』(ワニブックス:刊)を元に制作・編集したものです。
下の子どもが未就学児なので、おでかけのときはいつも、バッグの中に小さなキャンデイなどがバラバラとなりがち。サイズ感がわかりやすく、使用例のイメージが湧きやすい本書内の豊富な写真を眺めながら……。
(写真:寺岡みゆき)
小さなハギレで柄合わせが楽しめる「C 小さな布で作るミニポーチ」を作って、バッグの整理をすることにしました。
作りたいものが決まったら、布選びです。このポーチに使いたい布たちを、収納ボックスからテーブルに出すことから始めます。
私はソーイングでは、ニットを中心とした子ども服を作ることが多いので、布帛の布のほとんどは通園グッズなどに使う子ども向けのものです。でも、大人に似合うミニポーチなんだから、私が好きな柄をセレクトしました。
その中から、せっかくパーツが小さいんだから、と小さなハギレを選択します。さらに、私にとって気持ちのいい柄合わせができるものを選びます。
△(左)まずは、これを使いたい! という気持ちの赴くまま、テーブルに積む。(右)このへんで作ろうかな? う~ん、選べない。
このあたりが、いいんじゃないかな? と、布の柄合わせをしているときが至高の時間。1つに決められないので、3つ作ってしまうことにします。
次に、布を裁断します。本書内に、すべての作品の寸法、カーブがあるもの等には実物大型紙がついているので、寸法や型紙をうつしてから始めます。
でも今回は、重版記念特典の「切ってそのまま使える型紙」を使用するので、型紙を外の線に沿って切ったら、布の上に直接置くだけ。上におもしを載せるだけで、そのままカッターで裁断します。
(ハサミを使う方は、布に印をつけるか、マチ針でとめてから裁断してくださいね)
特典がもらえるフェア情報はこちら
https://www.wani.co.jp/event.php?id=8375
△これが、重版記念特典の「切ってそのまま使える型紙」と本。
△私は省略してしまいましたが、裁断する前に布にアイロンをかけ、シワを取ったほうが断然いいです!
「切ってそのまま使える型紙」がない方も、ワニブックスのウェブサイトからダウンロードすれば使えるので、ぜひ利用してみてください。裁断が簡単だと、その後の作業もはかどりますよ。
時間がないときや集中したいときは、布選びから裁断、縫製まで一気にやってしまいますが、今日はのんびりと楽しい気分でまいりましょう。ここらでコーヒーとクッキーを挟んでから、さぁ、アイロンをかけるところから始めます。
私はとてもめんどくさがりなので、ソーイング始めたてのころは、(ニットソーイングならアイロンかけなくてもできちゃうや)なんて勢いで、出来上がりまでアイロンなしで作ったこともありましたっけ……。
でも、ソーイングにハマればハマるほど、「アイロンを制するものはソーイングを制す!」といっても過言ではないくらい、アイロンの重要性が身に染みます。
出来上がりの美しさが、ぜんぜん違うんです。ので、縫製前、縫製途中でも、必要ならばアイロンはこまめにかけるといいですね。
さてアイロンも終了。
待ってました! いよいよミシン!
……と思ったら、接着芯を貼りつけていなかったーーー!! と気づき、急いで切って貼りつけます。
△(左)薄い布は、2枚いっぺんにアイロンかけちゃう。(右)接着芯をハサミでチョキチョキ。そしてアイロンでペター。
いざ、ミシンへ!
私がソーイングが好きなのは、このミシンをかけている瞬間がとても気持ちがいいから。
ミシンの疾走感を「だんじり」(大阪・岸和田で行われる祭りで引く山車)に例えた朝ドラの主人公がいましたが、ちょっとわかります。一定のリズム感と音、針が布を刺す感覚がとても心地いいんです。
(個人的には、ニットの「天竺」という素材の布を縫っているときが、一番キモチイイです。)
ここから3つのミニポーチを、同時進行でランダムに縫っていきます。まずは、3枚の表布を縫い合わせるところからいきましょう。
本書の作り方は、すべての工程が写真またはイラストで細かく記されているので、とってもわかりやすいのがポイントです。
この作品はパーツが小さいので、どことどこを縫うのか? と見失いやすいのですが、イラストが布のおもてとうらで色分けされていたり、説明が丁寧に書かれているので、迷うことなく進められます。
難しいかなと思ったところは、実際に著者が作っている動画にアクセスできます。
△最初の工程、表布を縫い合わせます。
また、タグやタブをつける位置が目安として書かれているので、まるで既製品のようなスマートな仕上がりになります。私も布に合わせて手持ちのタグやタブをセレクトし、縫いつけます。
その後の工程は、初心者にとっては難関のファスナー付けです。私もファスナーは数回しか縫ったことがなく、苦戦した記憶があります。
と、ここで気づいたのですが、私はこのミシンに合う「ファスナー押さえ」(ミシンの押さえホルダーに取り付けるアタッチメント)を持っていないため、ファスナー縫製中にちょいちょいずれます。(布の下で、ファスナーがジャマで、ガタっとなる)
ですので、ファスナーを縫うところの寸法は、おそらく本通りにはできていない、はず。ですが、たぶん大丈夫。気にせずにガシガシ進めます。
△この、押さえミシン=「ステッチをかける」という行為が大好物。ファスナーがじゃまになるので、縫うときは開けたり閉めたりしながら。
ファスナーを配置する位置や縫う順序が細かく記載されているので、まったく難しく感じません。手順通りに縫っていけば、あら不思議。表布とファスナーと内布が、なんだかいい感じにつながっていきます。
そして、表布と内布の脇と底を縫ったあとはマチを縫います。と、ここで初めて、ちょっと苦戦します。
表布を縫い合わせたあと、縫い止まりの横の縫い代に切り込みを入れるのですが、その切り込みが足りなかったらしく、縫うときにちょっと引きつりました。
△(左)これは内布の底。脇と底が合わせづらいので、アイロンをかけてみた。(右)マチを縫うところ。縫い代に入れた切り込みが引きつっている。
切り込みをしっかり入れ直しつつ、縫い代の倒し方に工夫をしてみようかな……と思いついたので、残り2つの表布の裏だけ、縫い代の倒し方を変えてみました。
△切り込みから下だけ、縫い代を外側に倒しました。
すると、幾分縫いやすく感じました。でもこれは個人的な感覚なので、わざわざ変える必要はないですよ。
最後におもてに返して、返し口を縫って……。
できあがり~!
△できました。並ぶとかわいい。
△こだわった内布もチラ見せ。
チャックを開けたときに、内布がかわいいとテンションが上がります。何を入れようかな~。
休日、子どもとのお出かけのときに、ポーチにキャンデイとグミをしのばせ、バッグにイン。小さなバッグに入れてもかさばらないサイズな上、お菓子が迷子になることはありません。
子どもの「おやつー」の声にサッと対応。スマートなしぐさに、われながらほれぼれします。
△(左)出先で少し休憩。娘6歳のおねだりポーズ。(右)子どもの手にもスポッとおさまる、ミニなサイズ感。
と、娘から「これなにー? ほしい!」のコールが。え、大人が似合うミニポーチ(私のお気に入り)だが?……という心の声をぐっとこらえて、さぁどうぞ。
ミニなポーチだけに、ミニな子どもにも使い勝手がよく、お気に入りのお人形を入れておりました。こういうのも楽しいですね。
△これからは、お人形と一緒にお出かけできます。
私の技術の問題で、ファスナーがずれたり、マチを縫うときにちょっと引きつったりしましたが、使用感や仕上がりにはまったく問題はありません。
工程は簡単でさくさく縫えるし、小さなパーツを縫い合わせていくのは(どんな仕上がりになるかな?)と完成品が楽しみになる……とっても幸せな時間でした。
次はどんな柄合わせにしようかなぁ。
あ、でも、他のミニなポーチやバッグも縫いたいな。
「E バッグみたいなミニトートポーチ」とか、「I ミニミニワンハンドルバッグ」、親子でおそろいの「J おさんぽミニバッグ」はどうかな……。と、ワクワクする思いは尽きません。
△E バッグみたいなミニトートポーチ/写真:寺岡みゆき
△I ミニミニワンハンドルバッグ/写真:寺岡みゆき
△J おさんぽミニバッグ/写真:寺岡みゆき
ミニの良さは、手軽さ、扱いやすさ、かさばらない、などいろいろありますが、集合させたときの見た目のかわいらしさも抜群ですよね。みなさんもぜひ、ミニなポーチやバッグ作りにチャレンジしてみてくださいね。
文・写真/大西史恵
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『大人に似合うミニバッグとミニポーチ』
著:はりもぐら。
本書『大人に似合うミニバッグとミニポーチ』で紹介している作品が、抽選で15名様に当たるプレゼント企画も実施中! はりもぐら。さん手作りの作品が手に入るかもしれない貴重なこの機会に、ぜひ奮ってご参加ください。
応募方法
1. 書籍の帯の折り返し部分についている二次元コードを読み取る。
2. 応募フォームに必要事項を記入して応募する。
応募締め切り 2024年12月31日
たくさんのご応募をお待ちしております!
はりもぐら。
布小物のデザインを考えるのが好きなハンドメイド作家。ポーチやバッグをはじめ、ランチ・キッチンアイテムやアクセサリーなど、数多くの作品を考案している。飽きのこないシンプルなデザインや、使い勝手の良さ、参考にしたい素敵な布合わせなどが好評。YouTubeチャンネル「はりもぐら。のおうち時間」で、毎月ハンドメイドレシピを配信中。おしゃれでかわいい作品と、初心者にもわかりやすい解説にファンが多く、チャンネル登録者数は24万人を超える(2024年12月現在)。著書に『大人に似合うミニバッグとミニポーチ』(ワニブックス)『ハンドメイドを楽しむ 毎日使いたいポーチとバッグとかわいい小物』(マイナビ出版)がある。
YouTube はりもぐら。のおうち時間
Instagram @harimogu0415