トマトの季節

トマトの季節


――――――――――――――――――――――――――――

美味しいもの、美味しいお店、旅やお買いもの。
食いしん坊のファッションライター・arikoさんが紹介する
暮らしを楽しくするヒント。

――――――――――――――――――――――――――――

 

Instagramに#トマトマニアと付けるほどトマトが好きだ。
一年中手に入るものだけれど、瑞々しい美味しさが楽しめる生のトマトはまさに今がシーズン。トマトの赤があるだけで食卓がぱっと明るくなるし、爽やかな酸味と甘さは夏バテ気味で食欲が落ちているときにもすっとお腹におさまって元気をくれる。
和洋中、どんな料理にしてもイケるし、葉もの野菜に比べて保存もきくので、冷蔵庫にストックしておくと安心感が違う。

我が家の冷蔵庫には常に普通のサイズとミニサイズの両方が入っている。私が小さな頃のトマトは今ほど甘くなくて、お砂糖をかけて食べることもあったけれど、今のトマトは驚くほど味が濃いものも多くてトマトマニアとしてはうれしい限りだ。
煮ても焼いてもどう料理しても美味しいけれど、この時期にはもぎたての美味しさをそのまま楽しむイメージで生のままを存分に楽しみたいもの。

img_7753

トマトが主役というと、サラダを始め、モッツアレラチーズと合わせてバジルを添えたカプレーゼなどの洋のイメージが強いけれど、和風の料理にも意外によく合う。
改めてトマトについて調べてみたら、トマトには旨み成分であるグルタミン酸がたっぷり含まれているのだそう。だから同じグルタミン酸を含む醤油や昆布とは相性抜群。鰹などに含まれるイノシン酸と組み合わせると相乗効果を起こして美味しさがアップ。それを知ると和風の料理とばっちり合うことにもうなずける。

シンプルにスライスして、寿司酢に紫玉ねぎのみじん切り(通常の玉ねぎならみじん切りにしてさっと水にさらして水気を絞ったものでも)もしくは生姜の千切りを加えたものをまわしかけるだけで、ヘルシーで食欲が増す一品に。寿司酢に入った甘味がトマトの甘みを引き立ててくれる。
同じ甘酢効果として、市販のもずく酢に適当にカットしたトマトを加えるのも簡単で美味しいので、酢のもの代わりによく作る。このもずく酢トマトにめんつゆを加えると夏のそうめんのお供にぴったり。茗荷や大葉など夏ならではの薬味と一緒に食せばすっと汗が引いていく。

img_4632

皮をつるりと湯むきして、お吸い物より濃いめに味付けしてみりんも少々加えた熱々のだし汁に沈めて、だしが行き渡るようにぴたっとラップをかけて粗熱を取ってから冷蔵庫でよく冷やしたおだしトマト。
口に含むと爽やかなつゆがじゅわっと溢れだし、なんともおいしい夏の一品になる。

img_6275

このおだしトマトを作っておくととても便利だ。つゆごと冷たいうどんやそうめんにかければ冷やかけ麺があっという間に出来上がる。真っ赤でまんまるなフォルムも愛らしく、食卓での話題になること間違いなし。

これを食卓に出すと誰もが目を丸くするから楽しくて仕方がない。食べやすさなどは一切無視で、まあるいトマトにかぶりつくのがこのおだしトマトの醍醐味だと思っている。

img_9885

ちょっと変わったところでは納豆とトマト。
生まれも育ちも京都という実家の母はご多分にもれず納豆嫌いで、私は大学のクラブの合宿で出会うまで納豆というものを食べたことがなかった。それが納豆に角切りにしたトマトを入れると美味しいとどこかで聞きつけて作り始めるようになったらすっかり納豆トマトのファンになっていた。もともとの食べず嫌いだっただけなのではないかと今では思っているのだが…(笑)。
トマト、納豆、醤油とグルタミン酸の揃い踏みのこの組み合わせは爽やかなれど旨みたっぷりで白めしにはもちろん、パスタや蕎麦にも合う。大豆繋がりでお味噌汁の具にするのもおすすめ。その際には玉ねぎと一緒にすると甘さが増して一層美味しくなる。

暑さが厳しくなるこれからの季節、真っ赤なトマトパワーで元気に乗り切りたい。

 

*次回は8月14日(月)更新予定です。

 

『arikoの食卓』

 『arikoの食卓 -もっと食べたい-』

Written by ariko
ariko

CLASSY.、VERY、HERSなどの表紙やファッションページを担当する編集ライター。日々の食卓をポストしているInstagramが、センスあふれる美味しそうな写真と食いしん坊の心を掴む料理で話題に。現在、フォロワー数は98000人を突破。Instagram@ariko418

»https://www.instagram.com/ariko418/

»この連載の記事を見る